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    タツヒコと新宿について思うマコさんの話

    #マコタツ
    makotatsu

    オレたちの住む街(マコタツ)白鳥龍彦と言う男について、何も知らなそうな若者だと思ったのが第一印象だった。飢えた男にご飯を奢るくらいお安い御用で、ついでに仕事の紹介ができたらラッキーだな、と当時の真虎は思っていた。
    タツヒコという男は意外にも素直で、一生懸命に仕事をやる男だった。一本筋が通った信念を持ち、意思を曲げない頑固さもあった。
    そんなタツヒコが頭角を表すのは当然のことで、真虎はタツヒコがバーストを背負う逸材になる確信があった。その考えが強くなっていくと、真虎は次第に自分の心の奥にいるあの人とタツヒコが似ていると思うようになった。
    あの人に似ていると気付いてからの真虎はさらにタツヒコを可愛がった。一人だけ特別扱いしてはいけないと思いながら、真虎は日を追うごとにタツヒコが可愛くてしょうがなくなった。
    そこまできてようやく、真虎は自分がタツヒコに対してあの人と違う思いを持っていることに気付いた。
    タツヒコはバーストという会社を愛した。仕事も、社員も、関わる女の子たちも、自分の財産とした。
    一方、真虎は復讐の為に水面下で動き続けた。それはタツヒコが築き上げた財産を全て壊すことと同じだった。

    オレ、この仕事好きっス。この新宿って街も。
    ギラギラとした品のないネオンが光るスカウト通りでタツヒコが天を仰ぐ。星一つ見えない真っ暗闇の空だった。
    真虎はそれを隣で聞いていて、いつものようにタバコをふかしながら微笑む。自分の全てが詰まっているのは真虎も同じで、だからこそ復讐をやめる選択はなかった。
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