2、太陽と炎が合わさる所「母さん俺、遊びに行ってくる」
「その前に食べた物を片付けなさい」
「後でやる」
それから5年の月日がたった。
私は今、別の場所で息子と一緒に生きている。
そうなるまでに色々あった。
煉獄家を出た日。
まさか実家に帰るわけにもいかず、途方に暮れている私を助けてくれたのは、見ず知らずの女性だった。
女性はしばらく私を女性の屋敷で面倒を見てくれた。
「寝間着姿で赤子を抱えて立っていましたから、幽霊かと思いましたよ。」
女性はクスクスと出会った時の事を語る。
私も今考えれば無鉄砲だったと思う。
でも、あんな所にいるよりも外に出た方が何倍もマシだと思ったのだ。
私にとっても
息子にとっても
「ふふ、息子さんは太陽の様に笑う子ですね。」
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