【現パロ鯉月】分かっている男「月島、帰った、腹が減った!」
帰宅するや、靴も揃えずにリビングに駆け込むと、「お帰りなさい」とあまり抑揚のない声に出迎えられた。
月島はスエット姿でキッチンに立っていた。
「なあ、昼を食ってないから腹が減った、すぐ夕飯になるか?」
「なりますよ」
コートを脱いでキッチンに周りこむと、コンロの上では、土鍋がしゅんしゅんと水蒸気を吹いていた。今夜は鍋か、なんだろう、キムチとかパンチの効いたやつがいい。
「今日も寒いから、鍋いいな!」
うきうきとネクタイを解いていると「あー」と月島の重低音。
「ん?」
「いや、今日七草粥の日なんで、鍋じゃなくて…粥ですけど」
「…粥か」
いかん。ものすごくがっかりした声を出してしまった。
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