小エビの故郷が知りたいFフロイド先輩が気まぐれに海での生活の話をしてくれた後、徐に
「小エビちゃんの故郷は?どんなトコ?」というものだから困った。
「うーん。どんなところでしょうか?」別に煙に巻きたい訳ではないが。
「ヘンなのー。自分が住んでた所じゃん。」と頬杖を突いた先輩がこちらをみて答えた。
「そもそも、私はここの世界での“陸の生活”の“普通”すら知らないままここに居るんです。」私はこの学園からほぼ外に出たことがない。それこそ、アトランティカ博物館ぐらいだ。この世界の“普通”を私はあまりにも知らない。
「だから、フロイド先輩のいう“陸”という意味では同じであれ、ここと元の世界の違いが分からないので説明が難しいんです。」
「小エビちゃんらしい答えだけどぉ、オレが聞きたいのはそういう事じゃねーんだよねぇ」珍しく悩んでいる様子。