幼馴染セフレシリーズ ドライブ編 絶好のドライブ日和である。
先達て運転免許証を取得した小芭内は、レンタカーで都外に出ていた。
助手席にはもちろん杏寿郎を乗せている。
無事第一志望大学への合格を果たした彼は、本日四月一日より晴れて小芭内の同窓生となった。
遠出を決めたのは、近頃どこか元気がないように見える彼のためだ。
杏寿郎はいつもどおりを装っているが、長らく共に過ごしてきた杏寿郎ソムリエたる小芭内には違いがわかる。常の笑顔に、時折憂いが滲むのだ。それはそれでカッコいいというかキュンキュンくるのだが、杏寿郎にはやはり曇りなく笑っていてほしい。
交友関係の狭い小芭内とは違って、杏寿郎の世界は広い。悩みの原因は小芭内とは比べ物にならないほど存在するだろう。ただ杏寿郎はそれを誰にも開示しない。個人で解決できることならば、一人で消化してしまう。
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