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    多分夏の新刊ネタ

    (受けの妊娠、出産、
    逃亡、カント表現あり)

    ガイアさんがカントで妊娠したからフォンテーヌの地方都市に逃げ込んで(※水上都市)もちろんスパダリ旦那様が追っかけるお話
    (前回のワンドロとお話繋がってるけど読まなくても分かるようにはしてます→ https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19877176(※こちらは年齢制限有))

    #ディルガイ
    luckae
    #カントボーイ
    cuntboy

    追いかけて追いかけて(仮)美しい水上都市で行方不明になっていたガイアをやっと発見したはいいものの、そこにいたガイアは子供を抱えていた。そこから何度も共にモンドへ帰ろう、シングルマザー(?)など辛いだけだろうと説得していたのだが、

    『ここには教会もあって曲がりなりにも観光都市だ。一応仕事もある。厄介になっている身ではあるが親父さんやマリアも良くしてくれているしな。俺はここでやっていくつもりだ。お前の世話にならなくてもやっていける』

    と明らかに拒絶されてしまったのだ。ディルックとしてはガイアに子供など明らかに身に覚えありすぎるが故に責任をと言いたかったのだが、ガイアはものともせず、今まで一人で育ててこれたから一切の援助はいらないときっぱりとプロポーズまで断り今に至るのである。

    「おお、ここにいたのか」
    「ジェロニモさん」

     この水上都市では数多くの船頭がゴンドラを操ることで生計を立てている。ガイアがお世話になっている家も例に漏れず、ゴンドラの修理を主にしているジェロニモと姪のマリア、居候をしているガイアと子供という構成で現在は生活を送っているというわけであった。

    「またカエアに振られたのかい?」
    「僕は諦めるつもりはありません。ガイアを追ってここまで来たのですから」
    「ふむ、あの子はガイアと言うのか。良い名前だ」

     よっこいせと石造りの階段に腰掛け2人で運河の流れを見ながら暫く無言で過ごす。職人になんと声をかけて良いのか分からず、ディルックは小さくため息をつく。するとジェロニモは顎にたっぷりと蓄えた髭をさすりながら徐に話を始めた。

    「あの子が初め妊婦だなんてぱっと見わからなかったものだったよ。シスターに言われるまではね。訳ありの子だと言うのはわかっていたんだが。腹もそこまで大きくなかった」
    「やはりそうだったんですね……」

     ジェロニモが言うには、シスターとジェロニモが教会で話していた時にガイアが助けを求めて駆け込んできたらしい。その時は青年が怪我でもしたのかと思ったのだが、介抱したシスターから後々事情を聞いて初めて特殊な身体とその身体故に人に言えることではなく、暫く何処か秘密が守れる場所で本人の身体と子どもを守りながら出産するしかないと判断され、姪もいるジェロニモの家に世話になることが決まったと言うことであった。

    「幸い部屋はいくらでも空いていたから構わなかったがね。マリアも可愛い子どもが見られるとよくカエヤについて回っていたくらいだから」
    「……本当にガイアが世話になりまして……」
    「いやいや、わしらは当然のことをしたまでだよ。それよりも異国の地であの子が出産することの方が大変だっただろうに」

     ふわりふわりと修理を待つゴンドラがジェロニモのアトリエの横で数珠繋ぎになっている横でジェロニモがゴンドラを撫でながら喋るのを見てそれがここでは日常なのだと思う度にディルックは自分が全く違う国に来たのだということを思い知らされる。
     蒲公英が舞い、風車がまわり、常にカラッとした過ごしやすい気候のモンドと違って水と共にある生活というのはまた勝手が違うのだろう。フォンテーヌは常に水と相対せねばならないし、ディルックが入国しようとした時も水害で中々入れず、おまけに情勢が不安定な為滞在ビザも暫く降りなかった。ようやく観光で入っているので長くは留まれないのが実情であり、どうやってガイアを説得したものかと頭を悩ませていたところなのである。男2人が話していれば、向かいのアトリエの裏手からその話題の中心であるガイアと姪のマリアがちょうど出てきたところであった。
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    @ay8mk5dg

    PROGRESS兎割烹ディルガイ 南国出張帰り進捗

    出張帰りの旦那様を迎えてくれる女将と赤毛兎のお話し進捗
    兎割烹ディルガイ 南国出張帰り進捗「おかえりディルック‼︎今回はどこに行ってきたんだ?」
    「今回は南国の方なんだけど……正直本土の方が涼しい気がするよ……」

     はい、お土産、とばかりに紫芋のクッキーとミミガーと豚の角煮の真空パックに島豆腐のセットを渡してくるディルックに美味しそう‼︎ありがとう‼︎とにこやかに慣れた様子で受け取る女将。側の赤毛の兎は最早また貢物をしている……最早下手な兎よりもお気に入りの雌に貢いでいるのではないか。と呆れつつも、この男がくる日はガイアがさっさと本日閉店の看板を下げて、酒を取り出し、ディルックだけの定食を作りだすのだから全く……こちらも兎よりもわかりやすいと聞き耳を立てて、今日このタイミングで訪問する可哀想な客がいないか玄関の方を見張っているしかできないのである。外食ばかりだったという男に、栄養バランスのあるものがいいな‼︎何がいいかなと冷蔵庫を見てウキウキしているガイアが幸せそうならいいのだろうかと呆れ返り、自分は美味しい夏野菜でももらわないと割りに合わないとばかりにお野菜‼︎とY字の鼻をフンスフンス‼︎とガイアの足元にくっつけるのである。
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    @ay8mk5dg

    PROGRESSメイドの日ディルガイ。主にワイナリーメイド長のエピソードからわかる幼少期の二人のお話(イベストネタバレ有り注意)
    メイドの日ディルガイ進捗「ふふっ、ガイア、僕に隠れて何してるの?」
    「義兄さん……!」

     アカツキワイナリーが見える小高い丘の上で子どもが一人楽譜を眺めているかと思えばそれは小さな頭がもう一つ増えた。青い触覚は慌てて赤に目線を合わせたつもりだったが、背中から覗き込もうとしていた赤い毛玉は気にすることなくぴょこ!と義弟であるガイアの隣に座るのだ。

    「はい、お水とサンドイッチ。多分ここだろうと思ったからね。適度にお休み入れないと疲れちゃうよ」
    「ええと僕……」
    「ガイア、最近僕から離れて一人でいること多いんだもの。なにしてるか気になるでしょ?」

     晴れた日に小高い丘の上で小さな子供が紙と睨めっこをしながら一人でいる姿など、最近のラグヴィンド家の様子を知っている者ならば何をしているか一目瞭然なのだが、この活発な跡取りは中々納得がいかずに本人に突撃してくるのだから、性格がは対称的と言われる所以である。それでも大人たちに何か言われたのか子供でも持てるサイズのバスケットを持参してきたのだから、出会った頃あたり構わず連れ回していた頃よりは成長したのだろう。メイド特製のレモネードをコクコクと飲みながらガイアは練習疲れを癒すため。ディルックは冷えたままがいいだろうとばかりに走ってきたので熱冷ましに。結果2人とも喉が渇いていたので一気にコクコクと飲み干してしまったのだ。
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