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    Rm_yk04

    @Rm_yk04

    きつね!!ドッ

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    Rm_yk04

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    🔩

    ネーヴェが刺される話「ネーヴェくんが刺された!」
    大学できゃあきゃあ喚く女子たちがそう言ってまわっていた。ネーヴェが刺された。誰に、どこで、今あいつは?色んな疑問が浮かんで、でもわざわざ僕が見に行ってやる義理なんて。葛藤している間にも自然と足は人の集まる場所に向かっていた。大勢の人をかき分けて、最前線でその姿を拝む。蹲るネーヴェと、血に濡れた刃物を持った女。服装も見た目も普通の女が、ネーヴェを見下ろしている。血にまみれるネーヴェを認識したからか、目をかっぴらいた。
    「王子様……あ、え?なんで…?お、王子様?なんで」
    「お前が刺したからでしょ」
    「そ、んな、わけ、、」
    「じゃあその刃物は?なんで血に濡れてんだよ」
    「ち、が、あ……あ、ああ、!?」
    ぶるぶると手を震わせて、女は喚いた。刺したのは間違いなくこの女なのに、どうやら本人は分かっていないらしい。わけも分からず刃物を振り回しながらこっちに向かってくるから、思わず蹴ってしまった。手に持っていた刃物は宙を舞って、からんからんと床に落ちた。女は地面に倒れて動かない。意識を失ったらしい。真っ青になった顔は、隈も相まって相当気色の悪いものになっている。
    「……ねえネーヴェ、唸ってないでなにか言いなよ」
    「……たすけ、て」
    「もう既にお前の取り巻きが救急車なりなんなり呼んでるでしょ。そんな言葉が聞きたいわけじゃない」
    「あ、…りが…」
    「それも聞きたくない」
    分かっているだろうに言わないネーヴェに腹が立つ。蹲ったネーヴェにわざわざ目線を合わせるために片膝をついて、顎を掴む。血の気のない青白い顔は見慣れない。虚ろな瞳がこちらを呆然と見ていた。
    「何言えばいいか、わかるでしょ」
    わざと微笑んでやれば、唇を噛んで目をそらす。言いたくない、なんて理由で逃がしてやるものか。顎を掴む力を強くすれば、眉をしかめながらまたこちらを見る。はく、と口が何度か動いて、長い沈黙が続いた。
    「……………………ごめ、ん」
    「なんだ、ちゃんと謝れるじゃん」
    弱々しい声だった。これだけ近くにいても聴き逃してしまいそう。ぱっ、とネーヴェから手を離した。ポケットから折りたたみのナイフを取り出して、ネーヴェに切っ先を向ける。きゃあ、なんて声が上がったが周りの反応などどうでもいい。気になるのはネーヴェの反応だけだ。ネーヴェはうろたえることも無く真っ直ぐ僕を見る。向けられているナイフと僕を交互に見て、ため息をついた。
    「刺、し、たい?」
    「そりゃあね。でも今回は我慢してあげる」
    「は、、優しい」
    「ちゃんと感謝しろよ」
    小さなサイレンの音が聞こえてくる。救急車やらなんやらがやっと来たのだろう。それがネーヴェにも聞こえたのか、明らかに安心した顔をした。力が抜けたのか、へたりと後ろに倒れ込む。そのおかげで、ようやく刺された場所がわかった。胸よりは低く、腹よりはちょっと高い場所。腰あたりから血がひろがっている。真ん中より左によった場所。内臓への損傷はなさそうだし、すぐ治る傷だろう。だけど、許せるわけが無い。
    「僕は自分のおもちゃを他人に貸したりしない」
    「う、ん」
    「他人に盗られたり、壊されたりなんて以ての外」
    「そ、だろう、ね」
    「だから、結構怒ってるんだよ」
    ナイフの切っ先を少しだけ当てて、ネーヴェの頬をなぞる。つぅ、と赤い線ができた。こんな傷より痛む場所があるからか、反応はない。それにも腹が立つ。ナイフを折りたたんでポケットにしまった。不思議そうにこちらを見るネーヴェは意味がわかってないらしい。どうでもいい事には気づくくせに、なんでこうゆうのには鈍いんだ。
    「お前は僕のおもちゃなんだから、傷つけていいのは僕だけだし、壊していいのも僕だけなんだよ。ちゃんと自覚しろ」
    「…あ、はは、りょー、かい」
    綺麗な笑顔を見せて、ネーヴェは気を失った。サイレンの音が徐々に大きくなって、救急車とパトカーが校内に乗り込んでくる。白い服に包まれた人間が何人かこっちにきて、担架にネーヴェが乗せられ運ばれていった。同行するか尋ねられたが断った。付き合ってやる道理などない。サイレンはそのままに、救急車は病院へと帰って行った。気絶した女は手錠を掛けられてパトカーに担ぎ込まれた。野次馬たちは一安心したのか散っていった。残ったのは僕だけ。さてこれからどうしようか。思考を巡らせていたらスマホが振動した。見てみれば狐雪からディナーのお誘い。のるつもりはなかったけど、奢りと食べ放題の文字につられて、大学とだけ返事をした。すぐに迎えがくるだろう。今日はこの後やけ食いするという予定が立てられた。
    数分後に狐雪が来た。狐雪も僕が大学にいるのを予想してたらしい。周りを見渡してから僕を見る。
    「ネーヴェは連れていかないの?」
    「あいつなら刺されて病院だよ」
    「あらら。じゃあ今日は帰れないか。アリアに伝えとかないと」
    後部座席のドアを開けて車に乗り込んだ。車内には当たり障りのないクラシックが流れている。僕が乗ったのを確認して、狐雪がエンジンをかけた。景色が高速で流れていく。外はまだまだ明るかった。


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    Rm_yk04

    DONE捏造しかない
    1.ポム寮に選ばれたア嬢
    2.薬の取引をする狐
    3.ジが何の人魚なのか話すみんな
    4.先生に怒られるみんな
    5.飛行術下手くそジと天才璃
    6.寮長について話すみんなと気が気じゃないモブ
    いつめんツイステパロ「ポムフィオーレ寮!」

    高らかに宣言した闇の鏡の判定に、思わず口を開けたまま呆然としてしまった。ポムフィオーレ寮。美しい人々が集まる寮。そんな綺麗で豪華な寮に、こんなみすぼらしい私が?闇の鏡に判定の取り消しを頼もうとしても、この学校では闇の鏡の判定が全て。今この場で転寮を請うことなど出来なかった。渋々ポムフィオーレ寮に選ばれた人たちの並ぶ最後列につく。前に並ぶのはやっぱり綺麗な人ばかり。闇の鏡は私の事なんてもはや興味がなくて、新入生の判定を次々に行っている。どうして私はここに選ばれたのだろう。そもそもどうして私はこのナイトレイブンカレッジに選ばれたのだろう。私にはこの学校に入る資格も、ポムフィオーレ寮に入る資格もないはずなのに。ぐるぐると思考が回っているうちに入学式は終わってしまって、それぞれが選ばれた寮に向かうことになった。私に与えられた部屋は十分な広さのある2人部屋だった。同室のパートナーによろしくねと挨拶だけして、荷物を片付ける。入寮式が終わったら寮長に転寮願いを出そう。どこにいくかは決めていないけれど、とにかくここは似合わない。
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    Rm_yk04

    DONE久しぶりの🔩
    ネに監禁されるジ
    解釈違いしかない
    ストックホルムの中心地目を開けると、薄暗い天井が映し出される。ああ、やっぱりかと最近見慣れた景色にうんざりした。起き上がるとじゃらりと鎖の音がして、それが更に不快にさせる。首にかけられた頑丈で重い首輪が外れる気配はない。盛大なため息をついてベッドから降りた。外へと続く扉をノックすると、ピッという音の後に扉が開かれる。随分と重たそうな扉を開いて出てきたのは、見たくもない男の顔だった。

    「おはようジェミニ」
    「うっさい。さっさとここから出せ」

    僕をここに閉じ込めた男は、相も変わらず濁った瞳で笑うだけだった。

    ___

    朝目が覚めたら知らない部屋に閉じ込められていて、おまけに鎖付きの首輪まで付けられていた。監禁されたのかとどこか冷静な頭は判断していて、そしてその判断はまったく間違っていなかった。鎖付きの首輪は特注なのかと疑うくらい質の高いもので、恐らく元素を封じ込める技術が使われているものだ。さっきから何度も元素を使おうと試しているが、元素が答えてくれることはない。きっと常習犯の仕業だろうとアタリをつけた。神の目を持つ者を攫い人身売買の場に出すということはそこまで珍しくない。まためんどくさい事に巻き込まれたものだとジェミニは辟易した。こんな異常事態に対して至極冷静なジェミニを驚かせた唯一の事実は、実行犯が身内だったことだ。いつもと変わらぬ顔で、いつもの様に人当たりのいい笑顔を浮かべて、ネーヴェはジェミニの前に現れた。手にはカードキーが握られていて、おそらくそれがこの部屋から出るための鍵だろう。
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    recommended works

    成蹊子

    DOODLEsummary:"都是明白人,这点谎言不去拆穿,不应该是基本礼仪吗?"

    炮友文学,批瘾发作半夜上头怒写一通,Cuntboy理。
    【砂理/r】今夜谁人坠入情网维里塔斯·拉帝奥第一次见到那个赌徒是在公司的酒会上。那时这男人尚未评上p46的职称,还是个初来乍到的新人,那张勾魂摄魄的脸年轻到甚至可以称之为稚嫩,还没有后来那么锋利的线条,只有那双独特的眼睛里闪着异样的光芒。后来他迅速地升职,这种场合他带着蜂蜜般的发色和橙胸绿鸠的眼睛穿过人群的窃窃私语从容而至,拉帝奥清楚那都是些什么样子的非议——下贱的茨岗尼亚奴隶,被判了死刑的罪犯,尸山血海里走出来的疯子——席间觥筹交错,看着那个小奴隶在一片纸醉金迷间得体地应酬着这群自诩文明社会人话间百转千回的讽刺,维利塔斯皱了皱眉。

    他不喜欢那家伙——尽管青年生着一张过于漂亮的脸蛋,金发的尤物,异域风情的甜心,他讨厌和他的交往与周旋,砂金讲话时那种拿腔做调的浓情蜜意让人有点恶心,拉帝奥的同事曾阴恻恻评价道这新人应该和打着绸缎蝴蝶结的哈巴狗待在一起摇头摆尾,乖乖做贵妇的玩物。然而拉帝奥更不喜欢的是他轻浮外表下隐藏的锐利,就像他粉色墨镜下那双妖冶的眼睛。真理医生有预感,当眼前笑眯眯的人收起伪装的随和,粉色紫色的迷人荧光水母随蔚蓝海潮褪去,原地只会留下深黑不见暗礁的灏溔域;犹如一个漩涡,海妖的歌声引诱着船只,稍有不慎就会粉身碎骨。
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