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    r__iy1105

    田中新兵衛に心を狂わされた
    禪院直哉は可愛いと思う

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    r__iy1105

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    メイドの日だから羂髙With存記トリオ+🍭さんの戦うメイドさん。

    禅院に遣えている訳じゃないが、俺と羂索は甚爾のお付きのメイドとして雇われていた。
    「あー、面倒な事が起きた。甚爾坊っちゃんが誘拐された」
    屋敷の執事である日下部が、面倒臭そうにしながら俺達二人に報告してきた。
    飲んでいたお茶を吹きそうになるのを耐えたけど、ティーカップはカチャっと音を立てて置いてしまった。
    音が鳴った瞬間に、羂索に頭を叩かれる。
    でも、俺は羂索に謝罪するよりも先に素でかえしてしまった。
    「……相手は 大丈夫?」
    すると丁寧にティーカップを置いた羂索が、はぁっと溜め息を付きながら口を開いた。
    「軍の小隊でも動かしたの?」
    「さぁな。ただ、一緒に居た日車が巻き込まれたからそっち関連かもな。面倒だけど、形だけでも救出に行くぞ」
    この短時間で、二度目の面倒と言う単語に俺と羂索も同意するしかなかった。
    甚爾は一応、名目上は禅院家の坊っちゃんだ。
    だが、体よく追い出されて離れに一人で暮らしているのだ。
    子供ではあるが、腕っぷしの強さなら俺と羂索。日下部以上の力を持っている。
    今回誘拐されたのは、日車が居たからだと思う。
    日車を守って戦うのは、流石の甚爾でも無理だ。
    「じゃぁ、準備して行く?」
    「まぁ、行くしかないでしょ。得物を持って行くよ。で、君はどうする?」
    俺と羂索は行く気であるが、日下部はどうなのだろうか。
    羂索の問いには、日下部は答えることはなかった。
    一度三人で屋敷に戻ってから、俺と羂索は自分の得物を手に取った。
    日下部は相変わらず煙草を吸っているだけで、準備らしい準備をしていない。
    屋敷を無人にするのは良くないから残るのかなと思って、日下部が何時言うのかと視線を向ける。
    すると俺の視線に気付いた日下部は、吸っていた煙草を携帯灰皿に押し付けて火を消す。
    胸ポケットへと灰皿を仕舞ってから、自分の得物である日本刀を手に取った。
    面倒とは言っても、やることはやる男だからそこは信用している。
    「行くか。監禁場所は、あいうがつ教えてくれるらしい」
    誰だろうと思いながら三人で屋敷を出たが、それらしい人物は居ない。
    キョロキョロとしている俺とは違って、日下部は冷静に指笛を吹いた。
    近くの一番高い木にに止まっていた子鴉が、指笛の音ともに日下部の肩へと乗る。
    確かこれは、日車が可愛がっていたジャッジマンと名前を付けていた鴉だった。
    甚爾と二人でもっといい名前を付けろと言ったけど、日車は変えようとはしななかった。
    日下部の方を見て、カーと鳴いてからまた飛び立つ。
    俺達に道を教えるように飛んでいたのだった。



    監禁場所と思われる場所に着くと、ジャッジマンは仕事を終えたと言わんばかりに空へと飛び立った。
    「髙羽、これを君に預けとくから。タイミングを見計らって使うんだよ」
    「え?ロケランじゃん」
    「私は日下部と中の制圧をするから、よろしくね」
    「俺も待機じゃダメだったのかよ」
    「当たり前でしょ、行くよ」
    そんなやり取りをして、羂索と日下部を見送った後の俺は暇ではあった。
    時折、逃げてきた誘拐犯の仲間を蹴り飛ばすだけの簡単なお仕事は回ってくる。
    それだけで、正直な所つまらない。
    「羂索、ロングスカートに手榴弾仕込んでたし。あれどうやって起爆させるんだろ」
    俺と羂索はメイドではあるが、戦闘員でもある。
    特に武器の扱いに慣れている羂索は、たまに武器を改良していたりするから近くで見たかった。
    俺は器用ではないから、小機関銃とか銃が専門だった。
    勿論、長いスカートで隠れている足首にはナイフを隠している。
    靴は仕込みナイフが入っているから、足だけでも戦闘は出来た。
    「まだかなぁ。ロケラン、背負ってるの疲れるんだよなぁ」
    ボケーッと土煙の上がる廃屋を見ていると、二人組の影が見えてきたのだ。
    シルエット的に、甚爾と日車で間違いはない。
    あとは羂索と日下部の姿が確認出来れば、ロケットランチャーを撃ち込むことが出来る。
    「よいしょっと。そろそろ時間かな」
    土煙の合間に、残党を撒きながら走っている羂索と日下部の姿を確認してから肩にロケットランチャーを乗せる。
    撃ち込む場所へと照準を合わせてから、でかい声で四人に合図を送った。
    「皆様ぁ!お避けになりましてよー!!!」
    まだ距離がある筈なのに、甚爾の舌打ちが聞こえた気がする。
    それでも、俺は任務の全うを優先して引き金を引いたのだった。


    束の間の休憩時間である、羂索と二人だけのティータイム中。
    俺だけ椅子を用意されずに、羂索の膝へと座らされていた。
    「あの、羂索。怒ってる?」
    「怒ってないよ?君がロケランの照準合わせに失敗した事なんて」
    ロケットランチャーの照準自体は、ちゃんと合っていたのだ。
    ただ、運が悪く羂索の横を掠めてしまった。
    ちゃんと避けろと声は掛けたから、どっちもどっちで良くないかと思って羂索に視線を向ける。
    「じゃ、なんだよ」
    「んー?君さぁ、足使ったでしょ。ヒラヒラしてるんだから、ちゃんと足は隠さないと」
    するりとスカートの中に羂索が手を入れて、俺の膝からゆっくりと太股へと手を動かす。
    「っ、いや、あれは」
    「機関銃持たせたんだから、そっち使えばよかったのに。見せ付けたかったの?」
    太股を撫でる手が足の付け根に移動して、頬や目元に口付けられて擽ったくて仕方がない。
    機関銃はあったけど、あの場で使ったら確実に返り血が付いてしまう。
    汚れた格好で、羂索に会いたくなかったとは言えずにごめんとだけ返した。
    「理由は後でちゃんと教えてね」
    かぷりと唇を噛まれて、俺は羂索の首に腕を回した。
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