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    r__iy1105

    田中新兵衛に心を狂わされた
    禪院直哉は可愛いと思う

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    r__iy1105

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    煩悩の塊。
    武新で多分生前の設定?
    姫初めにちなんで、エロシーンは年が明けたらアップしますのででで。

    年越年の初めは、大体いつも一人で過ごすのが恒例で何の疑いもしなかった。
    それを打ち明けた時、先生は少し考えてからゆっくりと頷いていた。
    「田中君。それなら、来年は私と過ごそうか」
    「いえ、俺は一人で気ままに」
    過ごしますと言い切る前に、先生の有無言わせない視線が俺に向けられる。
    この目を向けられると俺は何も言えず、ただ先生のお言葉のままにとだけ言って頭を下げた。
    嬉しい気持ちと奥方への申し訳なさに苛まれながらも、先生の為に何かを用意せねばと考える事にした。

    ◆ ◆ ◆

    迎えた年初めの日、先生と二人で何もない部屋に居た。
    何かを用意しようとすると、先生に断られる。
    秘密裏に行おうとすると何処から漏れているのか、先生がやんわりと止めに来てしまうのだ。
    そのせいで何も用意が出来ずに、当日を迎えると言う失態を犯してしまった。
    「武市先生、何も用意できずに誠に申し訳ございません」
    「それなら君が謝る事でもないよ。実は私の方で、手配してある」
    既に手配済みである事を知らなかったとは言え、先生にご迷惑を掛けていた事には違いない。
    居たたまれずに挽回をしようと思い、先生に再度声を掛ける。
    「手配までしていただき感謝しきれません。俺に出来る事があれば、何でもおっしゃってください」
    「君は、もう少し私に対して警戒心を持った方がいい」
    咥えていた煙管を離して、ふぅっと紫煙を吐き出す。
    煙管を嗜む事が無かった俺は、軽く噎せながらも先生のお言葉が理解出来ずにいた。
    先生に対してと言うよりも、先生を狙う不届き者への警戒を持った方が正しいのではないのだろうか。
    俺が悩んでいると先生は煙管を煙草盆へと置いて、俺の元へと近付いて来ていた。
    人斬りと言われている俺が気配に気付かなかった事に、驚きを隠せずに冷や汗が背筋を伝う。
    今先生が俺を殺すつもりであれば、俺の一太刀も間に合わない。
    「武市、先生?」
    先生が俺の胸に手をやり、見下ろしながらふっと笑った。
    同時に口が動き、横になれと先生から命じられる。
    何をするのか皆目見当が付かないが、命じられたのならば横になるしかない。
    冷たい畳が背中に当たり、これでいいのかと視線を上げると先生の手が俺の面に伸ばされる。
    面が外れる音と共に、先生の言葉が上から注がれた。
    「田中君。惚れた相手に、何でもしていいは禁句だ。そうでなければ、私の様に悪い男に手籠めにされてしまうよ」
    そう言って笑った先生の顔は、何処までも美しく妖艶だった。

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