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    n_m3y8m0

    @i1z2u1i

    SD垢/リョ右固定左雑食

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    n_m3y8m0

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    ヤスリョSS

    年始に書いた初詣ヤスリョ。ヤスもリョもお互いがお互いの事可愛いし格好良いと思ってる両矢印はっぴーピュアピュアカップル。

    #ヤスリョ
    youngStripedMullet

    初詣 人込みの喧騒や浮かれた空気から少し離れた静かな陽だまり。

    「なんだった?」

     少し上にあるふわりと下ろされた茶色に透ける髪が、目を輝かせて横からひょっこりと覗いてくる。アイボリーのマフラーに小さな顔が口元まで埋もれていて、寒さで赤らんだ鼻が、整った容姿を幼く見せていた。

    「吉だった」
    「弱!」
    「えー?じゃあリョータはなんだったの?」

     チラと見上げると、何かを企むようにリョータがニンマリと笑う。そんな意地悪な顔でもかわいいなぁだなんて惚けたことを考えていると、すたすたと大足でその場から歩いて行ってしまった。

    「えっ?リョータ?」

     離れていく背中に思わず声をかけると「そこ居て!」と顔だけ振り向いて笑顔で言う。驚いた。笑顔はもっとかわいいな。
     言われた通りにその場に立ち尽くしていると、10メートルほど離れたところで立ち止まりクルッとこちらを向いた。

    「ヤス!!」

     歯を見せ笑うリョータが、両腕を広げて安田の名前を呼ぶ。慣れた人にしか見せないその懐こい笑顔にどれだけの人が心を揺さぶられてきたのだろう。
     つられて眉を下げ笑い、彼のもとに駆け寄るとぎゅうと抱きすくめられ、耳元で笑い声が響いた。

    「ははっ!本当に来た!」
    「何だよ、本当になんだったの?」

     状況が把握しきれずにいるとリョータが「これ」と、指先でつまんだ一枚の紙を目の前でひらひらとさせる。

    「おみくじ。書いてあったから試した」
    「何て書いてあったの…?」

     指さす場所を見ると、〈待人〉の文字。

    「意外と当たるもんだな」
    「なんだよ、今のは神様関係ないよ」
    「まぁ〜…ヤスとオレの間に、入り込む隙無いもんな?」
    「ふ、耳赤いよ。リョータ」
    「っうっせ!」



     笑みを浮かべながら軽快なテンポで言葉を交わす。今年もこの二人に多くのご加護がありますように。

     一. 待人すみやかに来る。
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    n_m3y8m0

    MOURNING深リョSS

    自分と同じだけ愛して欲しいリョとリョ以外は正直どうでも良い深
    リョは本当にオレのこと好き?って常に思ってるし深はお前以外はどうでも良いピョンって常に思ってる
    バレンタインナイト ガチャリとドアが開き、鍵を閉める音が響く。二十一時、多くの働く社会人が少しの残業を終え、疲れた身体を引きずり家に着く時間だろう。

    「ただいま」

     人生のモラトリアム最終年次であるリョータの最近のルーティンは、夕食を済ませた後からレポートを始め、仕事から帰宅する深津に合わせて切り上げ同じ床につくことである。特にそう決めたわけではないのだが、気付けば当たり前のようにそうなっていた。
     点いたままのパソコンを放置し、いつものように玄関まで出迎えると、少しくたびれた顔色の恋人が、ぬべとした無表情で腕を広げている。

    「おかえり」

     最近更に鍛えられた身体に腕を回し、少し背伸びをして耳の後ろに唇を落とす。首元に擦り寄り、ばれないように静かに耳後で息を深く吸えば、嗅ぎ慣れた肌の匂いが肺いっぱいに広がり、じんわりと腹の奥が痺れ熱を感じる。リョータが流れるように耳朶をはめば、深津はぴくと肩を揺らしリョータを抱く腕をきつく締めた。
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