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    赤ボールペン

    @lamwpam9

    支部の下書きの供養目的ではじめました
    支部↓
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    赤ボールペン

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    五歌でもう芸能祓本パロ散々素晴らしい文章により生みだされておりますが、自分も遅れながら書きなぐりました
    出だし書いてるときは普段よりIQ20ぐらい上がってる気がします
    最後に人物設定も雑に書いてる
    最後に舞台だのテレビだのは完全に想像ですので気分を害されないようご注意願います!

    #呪術廻戦
    jujutsuKaisen
    #五歌
    fiveSongs
    #パロディ注意
    parodyWarning

    五歌 祓本パロ 下書き「いや〜小さい頃お袋が料理中に好んでラジオでよく演歌聴いてたの今日の歌ちゃん観たら思い出したよ。まだまだ演歌も捨てたもんじゃないね。これからも頑張ってね」
    「こちらこそ本日はわざわざお越しくださり有難う御座いました」
    庵歌姫はそう返しながら丁寧に相手の男にお辞儀した。芸能人として自身の品位を下げぬため相手によって態度や対応を変えるなどということは基本しない姿勢を貫いているが、モノクロ時代から活躍する大御所俳優がお忍びで来てくれていたとなると流石に話は別だ。ステージ終わりに慌てた様子でマネージャーから聞かされ衣装もメイクもそのまま楽屋に通した。
    「いや〜それにしても色気がかってたなぁ。女は30過ぎてからってね」
    ハッハッハッと上機嫌に笑うその姿に今まで画面越しで観てきた役から持っていた硬派で男気のある彼のイメージは一気に崩れた。その後も一向に昔の撮影の武勇伝とセクハラトークは止まらず中々楽屋を後にしてくれなかった。
    「そうだ歌ちゃん僕こう見えて最近スマホなんて持ち出してね。ほらラインっての?連絡が面倒だって娘夫婦がうるさいもんだかさ。歌ちゃん今度ご飯行くついでに使い方教えてくれないかな?」
    「それが私も全然詳しくないんですよ」
    ーーーさっさと出てけ
    殺意を何とか押し殺して営業トークをするも、どうやら自分と連絡先を交換したいらしくその後も彼は中々の粘り強さで楽屋に我が物顔で居座り、見かねたマネージャーと緊急で呼び出された運営スタッフが廊下へと帰らせた。
    「いやぁ、あの娘は良いですよ。なんせ果実は成熟し尽くして腐る直前が一番食べときなんても言いますからなぁ!」
    廊下に出て慌てて挨拶に来たであろう事務所関係者にご丁寧にそう大声で評価してまでくれた。

    「…………はぁ疲れた」
    送ってもらい帰宅したマンションでようやく解放された気になり独り呟いた。
    庵歌姫は現在芸能人としてミュージカル女優兼演歌歌手という変わった立場にある。
    全国区で売れはしなかったものの元々母親が演歌歌手だったため幼少期から歌その中でも特に演歌を叩き込まれたのがこの芸能人生の始まりで、子供時代は親のコンサートの和ませ時間や地元のお祭りなどで演歌を歌って来た。幼くも歌に敬意を払い小さい身体で真剣に一生懸命難しい曲を歌うその愛くるしさに皆が顔をほころばせ徐々に母親のオマケではなく歌姫本人が有名になっていった。
    そうしていつしかマネージャーとなってくれた母親との二人三脚ではやっていけなくなり、高校に進学するタイミングをきっかけに個人経営だった母親の事務所から本格的な大手芸能事務所に移籍しそれに伴い上京もした。この先もずっと歌い続ける。母や故郷は恋しいがそのためだ。
    『田舎から母の夢を背負って叶えた少女が上京して今度はミュージカル女優へと華麗に転身する』
    だからこそ新しい事務所が作ったこの勝手なシンデレラストーリーを聞かされたときは絶句してしまった。美しい容姿の上京少女などこの業界では溢れかえっておりなんの目新しさもない。能力として持つアイテムも演歌など年寄り臭いモノでなく、業界としていかに一般層に受けの良いストーリーを持っているかが売り出していくにあたっては肝心だ。当時は反発したが、今思えばあくまで仕事として事務所を経営している彼らからすれば当たり前のことだったのだ。既に署名と印鑑をおしてしまった書類はこの先15年は独断で芸能活動をしてはいけない決まりの約束だった。解放される15年後の30歳の自分なんて想像もつかなかったがしかたなく事務所の寮で独りやってやろうと決意した。ここでメソメソして実家の母親に心配かけるのは私らしくない。ミュージカルなんて学校の課外授業でしか観たことがなかったがその世界で頂点を取った後に好きなだけ歌えるのだ。と。


    テレビや映画と舞台はまた畑違い。収録されるドラマや映画なら諸々の実力不足をカメラや後の音響編集で誤魔化せるが、舞台は客を目の前に生で演じるためそれが許されない。彼女の抜群な歌唱力はそんな日本の舞台業界において珍しい存在として歓迎された。洋曲も本場のレベルで難なく歌えたため数々の海外舞台作品が庵歌姫主演として日本で次々に初公演されていった。テレビドラマや映画には数回しか出演したことがなかったため、一般的な知名度こそ誇れるものでなかったが、公演するたびにファンレターやプレゼントは大量に届くし、コアで目の効く舞台ファンに街なかで『ファンです』と声をかけてくれるまでにはなった。以前は気難しく稽古中も中々打ち解けられなかった脇役の新人女優に千秋楽の後の打ち上げの際に「庵さんの舞台に憧れてこの世界に来たんです」と涙目で告白されたときは流石に感極まり、この仕事をやってきて良かったと心の底から嬉しさをかみしめた。しかしやはりもう一度。頂点は取ったと充分言えるだろう。
    あの日から15年が経って契約更新となった際に歌姫は自身の思いを打ち明けた。芝居も好きになりはしたし事務所にここまで育ててもらった感謝はあるがやはり歌いたい、その気持ちはこの15年一度も醒めたことがないと。直談判された事務所の社長は考え込んだ末決まっている現在舞台の仕事をやりこなすなら歌を歌ってもいいと認めたうえに舞台などの今後の仕事方針には歌姫自身が関わることを了承してくれた。
    しかし苦労はまだ続いた。15年ぶりに戻ってきた世界は厳しく中々箱を埋められない日々が続いた。それでもかつての子供歌手の"歌ちゃん"でも有名ミュージカル舞台女優という栄光にも縋らずにガムシャラに相変わらず入ってくる舞台仕事と共に両立させていきようやくそっち方面でのファンもついてきた。


    〜祓ったれとの絡み〜

    夏油とは一度舞台で共演経験が有る。2人が漫才師祓ったれ本舗としてまだここまで売れていなかった頃だ。3年前の古典戯曲を原題とした舞台で初日3日前に主演俳優が倒れてしまい、甘いマスクに日本人離れした高い背に大きなガタイを持つ夏油はルックスだけなら原作の設定と比べても申し分がなく急遽代役として手配された。とはいえ本職無名の新人漫才師に何が出来るというのか。数年単位で企画を進めてきた舞台はまだ始まっていないのにもうブーイングが聞こえてきそうで、現場の空気は地獄だった。
    しかしこの男はそんなプレッシャーを背負いながらも監督が付きっきりの直前3日間の寝る暇もない稽古の間、原題となる古典戯曲を本場の英語で書かれた方まで読み込み、その役を演じきってみせ、ルックス以上にその役目を果たして見せた。
    『成功の理由は本来の性格に役が近かったから』
    今でもそんな意見を雑誌の評論やネットで目にするが芝居とはそんな甘いものではないし、漫才師らしく何かとひょうきんに皮肉つけて緊迫した稽古現場を笑わせた彼は舞台上の孤独で青年とは正反対だった。

    設定
    五条 田舎のボンボン。歌姫と同じ出身で上京を心配して3年後に自身も上京。案の定即スカウトされ歌と同じ事務所と知り、モデルや役者を求められる中「お笑い芸人ならいい」と注文をつけて事務所所属する。
    夏油 東京産まれ東京育ち。高校で五条と知り合い五条の注文に半ば巻き込まれる。嫌ではないので別で俳優やモデルの仕事も。
    直哉 超大御所俳優の二世。銀幕俳優。芸能一家。愛人沢山。
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