セイマボ2「これからどうするんだ」
エトリアの世界樹の謎を解き明かしたあと、無事にエトリアに帰った数日後に、セイオズはマボロにそう尋ねた。
世界樹の主相手にも恐れず錬金術の炎を放ち続けたマボロの腕は数日前に治療したときよりも悪化していた。セイオズが常日ごろから医者として他人の健康管理や治療を担っていたにしても、世界樹探索での怪我は未知なる生物や植物で巻き起こす障害に度々頭を抱えていて、その中で加えてこの男の怪我は今までの患者や想定されるものとは少し違っている。
通常であれば、生きていれば当然痛みを恐れて警戒することで外傷を事前に防ぐものだ。ピアスの件もあり被虐趣味があるのかと疑ったことさえあるが、単純に麻痺をしているのだろうと考えた。
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