なにか 2人でベッドに潜るのにも慣れてきた。フェリシアーノのベッドは男2人で横たわるには少し狭すぎて、ほぼ向かい合って抱き合いながら寝つかねばならない。初夏も近く、密着した体もそろそろ汗ばみそうな時期だが、以前のようにソファを借りて別々に眠るつもりにはなれなかった。
いつものようにフェリシアーノの体を腕で包みこんで、たわいもない話に時折挟まれるキスを大人しく受けとめる。初めの頃こそ全く慣れなかったものだったが、今となってはさほど動じずにいられるようになった。
「ルートの目って綺麗だね」
「……そうか」
彼の唇から何気なく溢れる口説きにもある程度慣れてきた。いちいち動揺していては身が持たない。
「あ、信じてないでしょ!」
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