【よだつか】リペアのあとがき 八巻で光を送って行った先で夜鷹に捕まったら楽しいだろうなぁ、と妄想して書き始めた話です。
これが新潟に行くちょっと前なので、ここで関係ができていたら、夜鷹は新潟にもついて行くし、八戸にもついて行くだろう、と。
八戸の大会の後くらいまでは書きたいな、と思っています。
タイトルの「リペア」は英語のrepair。
一時的な修復・完全な修復どちらにも使われ、物の価値を元に戻すことが重要な場面で使われる。
修理、修復という物理的なものだけでなく、関係、状況、健康状態の修復としても使われる。
壊れたものや損傷したものを元通りにする。迷惑をかけたときなどに借りを返す。状態をより良いものにする、自己改善。
――ということなので、司の負傷が治る過程でもあり、夜鷹と司の関係、司といのりの関係を改善してより良いものにする、というような意味を込めました。
司が自分の価値を過小評価しているところを、正しい価値として認識してほしいって意味も込めて。
【一・名前を呼んで】のあとがき
肋骨にヒビが入った場合、一週間くらいは痛みが酷く、一ヶ月くらいは安静で、完治までには二~三ヶ月かかる、とのこと。
原作の司くんは無茶しすぎだよ……。
明らかに受傷から一週間以内くらいで夜間のバイトしてるのはなぁ。交通誘導だから腕を動かさないといけないだろうし。
その状態で全力疾走して斜面から落ちたなら、結構ダメージがあるだろう、と予想。光は犠牲の話をした後はあんまり待たずにローラーブレードで飛ばしてるぽいし。
痛みに耐える司を書いたのは趣味です
原作の司も辛そうな顔してるところが結構描かれてたりして、ぎゅんときますよね……。
夜鷹にも言わせてますが、そもそもハーネスはクラブの経費で買ってもらうべきでは
その辺が司は認識が甘いというか何と言うか、わざとなんだろうなぁ、と思うところもあります。
穴空き靴下とよれよれの下着を後悔するところ、書いていて楽しかったです。
『どうでもいい相手にわざわざバックフリップを見せたりしない』ってのはどのよだつかでも共通に思っていること……
【二・パトロン】のあとがき
骨折を早く直すにはカルシウム、ビタミンD・K・C・B6とタンパク質があるといい?みたいなので、夜鷹はビタミンとカルシウムのサプリに加えて、アスリート用のタンパク質多めのご飯を出してあげました。優しい。
もともとXでざっくりあらすじを書いていたのを見ていた方ならわかると思うのですが、夜鷹がパトロンになるというのは小説を書いてる途中で追加した要素でした。
司に遠慮させず服とスケート靴と生活援助を受け取らせるには?と考えた結果です。
パトロンて何かいやらしい響きがあると思うのは私だけですか?(実際は健全なパトロンも多いと思う)
夜鷹は九歳の時から毎年コーチを変えていたということなので、お金がないとできないだろうなぁ、と思い。今も彼はお金に困っていないようなので、パトロンいっぱいいるんだろうと思います。
いのりのことを引き合いに出されるとちょろい司。
実際、子供のスポーツ選手のスポンサー契約とか、よくわかってない親が対応すると不利な条件で契約結ばされたりすることもあるみたい? なのでスポーツエージェントという仕事があるのでしょうけども。
そして夜鷹の動画にほいほい釣られる司。
司は何もせずにいるのって苦手そうだなぁ、と思います。
司に見せた動画は、夜鷹のためにスケートリンクの貸し切りを確保しているパトロンに送っているもの、ということにしています。なので固定カメラだけどそこそこのクオリティで撮影されています。『死の舞踏』踊る夜鷹見たいですよね!
夜鷹は最初は引き止めるためにタブレットの動画を見せましたが、あんまり反応がいいので動画見てる司の隣に座って、「そんなに僕が好きなのか」って飽きずに司を眺めてました。感想を訊くと「好き好き」って連呼してくれるので嬉しい夜鷹。
このお話の夜鷹は運転できるタイプです。
スケート辞めて色々やってた時期に免許取って、サーキットとかで練習したことあるので、運転はめちゃくちゃ上手い、ということにしています。
夜鷹の車のイメージはBMWのi8 Protonic Frozen Blackです(右ハンドル仕様)。右ハンドルだと国内十台限定でお値段二三〇〇万円(モデルはちょっと年式が古いので、買ったのは年式新しい架空のものです)。塗装色がフローズンブラックの漆黒てめちゃかっこよくないですか?
絶対普段使いしにくいだろうけど、ドアが上に開いて羽みたいになるのもかっこいい。
羽みたいなタイプはバタフライドアというみたいですが、このタイプだと駐車場所で苦労するようなので上に開くシザードアにしています。
夜鷹のスマホは夜のスケートリンク時点で壊れていた(原作設定)なので、新品を買ったばかりです。初めてケース(米軍規格耐衝撃)に入れられる夜鷹のスマホ。
瞳が誤解するシーンはとても楽しく書きました!
目を逸らして頬を染めて『つい時間を忘れて夢中になっちゃって』と幸せそうに言う司をどんな目で見ていたのか……。
司を送った車が、絶対に男が好きそうなタイプの黒のスポーツカーって時点で、相手が男だってバレている。
ほんのり香る香水は、移り香の煙草の香りに混じってえっちな感じに……。
これは相手も司くんのこと溺愛して周りを牽制してるなーと思ったので、瞳さんは合意の大人の関係には口を出しません。
【三・自覚と戦略】のあとがき
あんまり長くならない内に夜鷹視点も書いておきたいなと思いまして、夜鷹視点です。
Xであらすじを書いていた時にはこんなに執着度が高い夜鷹の予定ではなかったのですが、司の自己評価が低すぎて自身を粗末に扱うことが許せず、全力を尽くすことにしたようです。
夜鷹が二巻で『この世界のことも、何にも知らなすぎる』っていのりに言ったのは、彼にとっての事実を言っただけだと思うのですよね(多分言ってる本人に悪気はない)。毎年クラブを変えながら八年間、世界中の大会に出場して勝ち続けてきた夜鷹の経験と知識は相当なもののはず。
夜鷹はコミュニケーションは苦手でも、自分の要求を通すための交渉と人を利用することには長けていそうだと思う。
逆に司は合意の上でも人を利用できないタイプですよね。自分の身を削ってどうにかしようとしちゃう。加護さんが買ってあげた靴下とか服とか使ってないみたいだし。スーツを買ってもらうのも良しとしないのを分かっていたから加護さんがこっそり大半払ってましたし。あの頑なさはどこからくるのだろう。人から物をもらって借りを作るのが嫌なのか? 自分は人から物を買ってもらうような価値はないと思っているのか?
加護さんと夜鷹の会話はぜひとも書きたかったので、書けて良かったです。
司は自己評価が低すぎて、瞳からも『誰の言葉も届かないくらい』って言われているので、言葉が届くのはすごいこと、と加護さんからも評価される。
夜鷹は十六歳の司に釣られてメールアドレスを渡したので、加護さんとはたまにメールのやり取りをするようになります。「今度の大会でスーツがいるって言ってたから、買ってやってよ」ってメールを送るので、夜鷹が採寸に連れていって八戸での大会用のオーダースーツを作ります。夜鷹は司の腰を抱き寄せてツーショットを撮って加護さんに送ります。初めての自撮りかもしれない。
見栄を張りたくてがんばってご飯食べる夜鷹は可愛いなと思って書きました。ここで「食べない」とかって言ったら、加護さんに大げさに驚かれて「ええ~、普段からご飯食べないの 家に冷蔵庫もないって」とか見下され(?)そうで嫌だった。
司は何の資料をまとめているのか謎なんですが、原作でもいのりの点数に困って「図書館で調べ物してきます!」って言ってるので、図書館に何かしら参考になるものがあるのだろう、と思われる……。
ISUのルールが細かく変わるのは本当で、今年のものをちらっと見てみたら、オイラーの〇・五点がなくなって、そのかわりオイラーがジャンプとして扱われなくなるから、四回転+オイラー+三回転+二回転とかのコンビネーションジャンプが可能になるみたい? スピン時にイリュージョンは難しい入り方として認められなくなるけど、テクニカルパネルハンドブックによるとブレードを保持して回転する足で実行する場合は認められるらしい……。ルールのわからない私には何が何だかさっぱりで、これを解釈するのは大変そうだな、と思います。ルクス東山のコーチって洸平が来るまでは瞳と司だけですよね?
夜鷹はコーチはキスクラの飾りだったと本人が言っているので、多分細かい構成や点数計算まで夜鷹本人がやっていたのでは?と予想。
司が買ってもらったシューズは師弟で書いてた時と同じ、EDEAのアイスフライとジョンウィルソン社のハイブリッドレヴォリューションパラボリックブラックです。夜鷹と同じモデルを買ってもらってうきうきです。
司が抱きついて来たので夜鷹は動揺して固まってましたが、すぐに司がすやすや寝てしまったので、
「……司? ……寝てる……」
ってなってたと思われます。
【四・新潟へ】のあとがき
やっと書きたかった新潟行きです!
多分怪我してから一週間~十日くらいで新潟に行ってる?
あの車は一体誰の所有なんだろう、と思っていて、いのりが「先生の車」と言ってるけど、司がワンボックスカーを所有して維持しているとは思えないので、加護さんの社用車を借りてきたんでは……と思っています。社用車なら車両保険の運転者の範囲を誰でも、にしてるだろうから、夜鷹が運転しても大丈夫。
夜鷹の車は加護さんの会社のガレージに預けていくので、社員みんなに「すごい車がある……、これどうしたんですか」って訊かれてそう。(二人で社用車を返しに行ったときにもざわざわする)
夜鷹の高級車のモデルの時速百キロの加速タイムは四・五秒だそうで(普通の車は十二~二十秒くらい)。運転するのは怖い。
夜鷹は司の着信音は他と違うものにしているので、ワンコールで出ました。
この小説を書く前に書いていた検証部分です。
+++
名古屋から新潟まで車でどのくらいかかるんだろう、と調べたら、約五百キロでノンストップで六時間弱くらい?
司が六時半過ぎに着いて間に合ったーって言ってるので、諏訪湖SAで後部座席で寝てるシーンもあるし出発時間にもよるけど多分合計二~三時間以上は休憩しつつ行ってるはず。
あとルートを調べていて、どういうルートを通ったら途中で長野県の諏訪湖が見えるんだろう……? 七巻のSAぽいところ、多分諏訪湖SA(看板からすると上り?)みたいな気がするけど、一旦寄ったら高速降りて引き返さないと行けなくないか? と思っていたのですが、七巻の七十ページ見てルートがわかった気がする……
いのりに「司先生の先生って……」って聞かれて司が動揺して岡谷JCTで道間違ったのか……!
(本当は左に行かないといけないのに直進しちゃった)
それで多分(これ疲れてるな)って自覚して落ち込んでもいたし、諏訪湖SAで後部座席で仮眠したぽい。わかって嬉しかったです。
諏訪湖SAでは後ろのシート倒してるけど、実際、走行中って座席起こしてシートベルトしないといけないですよね……? ここで仮眠するとしても時間の猶予的に二時間くらいが限界だと思うけど、出発の時はまた起こしたのか?
そのまま寝ててもいいんですが、道路交通法的にはアウトっぽいし危険なので、起こしたほうが良さそうですね。そのための移動用抱き枕だろうし。
+++
いのりから見たよだつか、初めて書きましたがいいですね。
いのりの司先生向けの明るい顔って七巻くらいだとあえてそう振る舞ってますよね。玄関で待ってる時の顔見ると、絶対不安だったはずなんだよな……。もちろん、司と話をするのは楽しかったとは思うんですが。司とスケート以外の話をしたの初めて、と言ってるので、この二人も会話が足りていないと思う。
いのりは夜鷹が司のことが好きで大切だから言った言葉なんだろうとわかるので、厳しい言葉でも受け入れられるんじゃないかなと思います。
まだよだつかは恋人同士ではないので、夜鷹は入念に落としにいってます。そのせいで司は前よりもっと好きになってるんですが、元から好きだったので恋愛感情だと気付いているかどうかは……?
いのりはすごく司のことを見ていると思うので、ちょっとした変化にも気付いてそうです。夜鷹が司に尽くすタイプなのもわかって、司が夜鷹にはとても気を許しているので、司のことを幸せにしてくれるのならいいかな、と思いそう。
いのりの前でも入念な牽制を忘れない夜鷹。
いのりはちょっと大人になりました。
クレーンゲームをやる司と夜鷹、書きたかったので書けてよかったです。(七巻のカバー下ネタ)
夜鷹は司がやるのを見ていて、どうやればいいのか学びました。ボタン押す時はサングラス外してやっているので、本気です。アームが戻る前に取れるのを確信したのでまたサングラス掛けました。
夜鷹は、夜鷹宅でいのりのタオルを発見した司にタオルの借りパクはダメですよ、って言われていたのかもしれない。(しかしもう何度も使っていたので返すに返せなかった)
【五・キスの味】のあとがき
司が車を持ってないというか普段から運転してないんだろうな、と思うのは、もし車持ってて普段から乗せたりしてるんだったら、宇治アイスアリーナに三人で移動するのなら新幹線より車で行った方がいいはずなので……。車で行っても所要時間あまり変わらないし三人で新幹線移動してタクシー使ったら往復四万くらいかかるんですよね。
いのり視点、書いていて楽しかったです!
司の「好きなタイプ」が気になり、いのりと張り合って答えてる夜鷹。
いのりは夜鷹にペンクマのぬいぐるみ取ってもらったのでちょっと懐いて自分から話しかけにいくようになっています。
ダンスシューズで二回転ルッツ跳んでる原作の司先生、足首が大丈夫なのか気になるのでジャンプ練習するならシングル用のシューズを買ってほしい……。
司は考え事していてJCTの分かれ道を見逃し、夜鷹はいのりと真面目に会話していたので指摘が遅れました。
十八歳の時の司が何のバイトをしていたのかとかスケート靴は自前を持っていたのかとかは不明なので捏造です。煙草も。
あの暗黒時代を過ごした司だと、夜鷹にその話を一度はしてほしいなぁ、と思ってしまいます。この夜鷹は司がコーチであることをこの先も認めてくれるので、コーチになる夢の話もしました。
才能を持ちながら、スケートから離れようとしてできなくて苦しんだ司の話を聞いたら、全然状況は違うけど夜鷹もスケートから離れようとした過去があるので共感するところはあると思う。
いのりと司のすれ違いは十三巻で少し解消されましたけど、まだ足りないと思うんですよね……。
「君がそうやって自分を過小評価する限り、あの子はいつまでたっても報われない」
「もっと、踊ってやればいいのに」
って夜鷹が言ってあげたのは、きっと司といのりの関係改善に役立つんじゃないかなぁと思います。
夜鷹は自分がパトロンになってまで「司が踊るのを見たい」って言ったのにあんまり思いが伝わっていなくて、いのりが喜ぶから踊ってやれば、と言ったらその気になってたので落ち込みました。
しかし司からすれば、自分が踊るのを見ていのりが喜ぶのはわかるけど、夜鷹が喜ぶのは憧れの金メダリストが何故?ってなって理解できないので、夜鷹が悪いわけではない……。
「陸の上で、言うつもりじゃなかったのにな」って言う夜鷹も気に入っています。(本当は氷の上で告白するつもりだった)
司は大音量で告白したせいで、いのりにキスシーンを目撃されてしまう(見られたのには気付いてない)。
理凰は夜鷹と司が恋人同士なのを知ったら、激昂の後号泣して三日くらい寝込みます。
光は……八戸で出てくるはず。
【六・四回転】のあとがき
魚淵先生の過去は捏造ですが、強化選手に選ばれてたくらいだし、ノービス推薦でジュニアの大会には出場してたかなぁ、と予想。夜鷹が無双してた頃だから、大変ですよね。
夜鷹は魚淵相手でも牽制してるので、四回転ルッツ、跳べるものなら跳んでみなよ。司は僕のルッツが大好きなんだ、って挑発しています。
夜鷹はどんなにリンクのコンディションが悪くても、穴とか避けられるだろうなぁ、と思うので、司もちゃんと見ていれば避けられるのではと予想。夜鷹は司に怪我させたくないので、忠告に来ました。あと、ジャンプは高さだけじゃなく幅もあったほうがいいのは知っているので、いのりのジャンプをハーネスのために高跳びに矯正するのはあまり賛成ではなかったのだと思う。
光はいつも夜鷹のお手本見てるのに、いのりは見たことさえないのは結構なハンデだな、と思ったのと夜鷹から見たらあまりにも非効率に失敗しまくってたので、見かねてジャンプを見せてくれました(優しい)。もちろん司にそのうちジャンプ跳ばせたいので、そのためでもある。
いのりのためなら図々しくなれる司と、「欲張りだね、司。……これは貸しだよ」って言う夜鷹、気に入ってます。夜鷹は司が要求してくるのは嫌いではない。
バックフリップやる司を書けて良かったです!
原作でもいのりちゃんに見せてあげれば絶対喜ぶのになぁ。
司は前日に夜鷹から『あの子に何か見せてやっているの』って言われたので、今の身体でもバックフリップ一回くらいならできるかな、と思ってやりました。
原作ではいのりの四回転を見て喜ぶ子どもたちですが、いのりが夜鷹のおかげで原作より早くジャンプを成功させたので、司のバックフリップを目撃することになりました。子どもたちに、自慢の司先生が「すごい」「かっこいい」っていっぱい言われて、つやつやするいのり。
司に手を振っていた知り合いらしき男(洸平)がいたので、片時も離れる気はない夜鷹。膝枕を見せ付けます。
【七・ハイキック】のあとがき
原作の司は「洸平くん!」ってすごくいい笑顔を向けているので、夜鷹がジェラります。
目の前でおにぎりを食べさせてもらい、同居していることを匂わせ、牽制に余念がありません。
騙されたり脅されたりしてない?って心配になる洸平。
ジュナのアヒルの着ぐるみを夜鷹のハイキックで撃退するのは書き始めた当初から決めていた部分だったので、書けて良かったです!
原作のいのりはパイプ椅子を振り上げて司のために戦おうとしているのですが、ここでは夜鷹が事前にガードしてみせたので、いのりからの信頼度が急上昇しました。
『僕の目の前で司に手を出そうなんて、いい度胸だね』って脅して謝らせたのもかっこいい!って思われている。
ため息つく夜鷹はセクシーだろうな、と思います。普段は目立つことを率先してやったりはしないですが、司が半泣きで見たがっていたのと男二人への牽制のために二度目のハイキックを披露しました。
夜鷹は光の曲かけ練習で転倒したら契約は終わり、と言ってますが、光の普段のジャンプの精度を見た上で、無理な構成にはしてないと思うのですよね。あとは自分はそれで転んだことはなかったから、当然光も同じことができる、と思っていそう。
この夜鷹は、司に全力で来い、と言っているので、光のジャンプ構成も最初から四回転を入れたものにしそうです。
司も最初からサルコウのコンビネーションと単発と組んで行くかなぁ。夜鷹にジャンプを見せてもらったアドバンテージがあるので、台乗りはできそうなんじゃないかな、とは思っています。
オンオフの切り替えはっきりしてるといいですよね。
ちゃんと新潟駅周辺のホテルを調べましたが、昼前からチェックインできるような夜鷹に似合いそうなホテルはなく……。
「チョコレ新潟」ってホテルをモデルにしたので、興味があったらマップで見てみてください。
ベッドがドーンて据えてあっていかにもですね。
司は自分に自信がないので、夜鷹さん、俺としたいって言ってくれたけど一体どこが良くてってぐるぐるしてそう。この、初めての前に緊張してそわそわしてあわあわしている時間っていいですよね。
どっちが上か相談するシーンって好きです。
耳朶を愛撫しながら「……抱かせて、司」って言う夜鷹も気に入ってます。
巻き戻りの時も同じようなこと言ってましたが、何時間もホテルに籠もってるとご飯とかどうしたの?って気になってしまうので、ローションとかゴムと合わせてちゃんと必要なものは買い込んだよ!って描写を入れています。
【八・ラブホテル】のあとがき
睡眠時間一時間半でやるのは大変だろう、と思ったので先に寝落ちさせました。
ちょっぴり睡眠姦。でも司はちゃんと意識があったら指挿れられるのにも緊張して疲れそうだから、意識がふわふわの内に慣らしてもらえて良かったのかもしれない?
受けの方が身長高いと、挿れながらキスするのは難しそうで体位に迷います。夜鷹は横向きの方が司の怪我が痛まないのを知っていたので、あんまり脚を上げないタイプの松葉くずしでやりました。
キスは挿入中は無理そうだったので抜いてから濃厚キスを……。
二戦目は乳首に触りたいので腰の下に枕入れて正常位でやったんじゃないかな?
二人とも身体柔らかいから、あまり無理なく色んな体位が出来そうだな、とは思います。
挿入しつつキスするなら対面座位が一番やりやすそう。
司がやったバックフリップをちゃんと見てて、褒めてくれたらいいよなぁ、と思って合間にそのセリフを入れました。
怪我のことは気にしてあげてほしい。……けど、誘われて煽られてやりすぎてしまい、反省してました。
司は初回が良かったら、夜鷹とするえっちなこと好きになりそうなので、恥ずかしがりながらもわりと積極的に誘ってくれるんじゃないかと……?
「それはダメです、すぐ寝ます」って言う司、可愛くて気に入ってます。次の日はちゃんと回復して六時間中二時間くらいは運転担当するんじゃないかと思います(夜鷹が多めに運転するのは譲らなかった)。
翌日は日本海を見ながら景色のいいSAに寄って、楽しくドライブしつつ帰ってきてほしいです。
【九・全日本ノービス選手権】のあとがき
レオニード視点、大変楽しく書きました!
司の手首を握られて、めちゃくちゃ嫉妬してる夜鷹は楽しいですね。
ロシア語を流暢に喋る夜鷹さん、格好良さそうです。司には何を言ってるのかわからないから、会場で堂々と『司は僕のものだ』宣言している。
瞳には司の相手がバレましたね!
原作ではいのりがノービス推薦で全日本ジュニアに出られたかどうかは描かれていないのですが、いるかに会った時の反応とかを考えると、多分原作のいのりは全日本ジュニアには出場していないと思われます。例年六名くらいは全日本ジュニアにノービス推薦で出場しているので、いのりも四位だったのなら全日本ジュニアに出ていないということはない……はず、なんですが。
司先生は『ジュニアのための勉強をしてくる』と言っていなくなった、というモノローグもあるし、多分出てない……。出るとなるとノービスとジュニアではプログラムが違う(ノービスはFSしかないけどジュニアはSPとFSがある)ので、準備が大変そう。
推測としては、ここでジュニアに出してしまうと、ジュニアGPの強化合宿でのジュニアの選手との出会いを描くのが難しかった……のでぎりぎり四位にして、三位までしか推薦枠がなかったということにしたのかな?
しかし多分全日本ジュニアに推薦で出てそこそこの成績残していないと、強化選手Bに選ばれたり、ジュニアGPの選考会に呼ばれたりはしないんではないかなという気もするので、現実のルールと話の展開の兼ね合いだったような気もします。
原作とは違い、光は失敗しない全力、いのりは失敗覚悟の全力で構成を組んだ(3Aは入れてない)、ということにしたので点数を上方修正しています。いのりはジャンプを跳ぶ時に光と比べてかなり必死なので、演技構成点は光には勝てなさそう。いのりの二位は捏造です。
レオニードは翌年の全日本ジュニアで光の構成を変えた時に文句を言ってるので、事前に相談すれば振り付け合わせてくれる模様。
原作の九巻の、雨の中のランニングをやって光に苛められて帰ってきたところも書きました。
肋骨ヒビ入って一ヶ月経ってないと思うので、原作の司くんは雨の中走ったり階段から滑り落ちたりしないで……
司は四位でめちゃくちゃ悔しがってましたが、二位でも悔しがると思う。
夜鷹は二位という結果でもいのりのことをそれなりに認めたので、名前で呼ぶようになりました。
『私のコーチをどこで誑かしたんですか? もしかしてあの夜に誘惑して?』とか詰められた司くんは可哀想。
夜鷹の訂正は上手くいくのか……(いかないと思う)
告白して、初夜やって、その後に恋人になったからこそ話せる内容を色々と話して仲が深まるのって大好きです。
この先ずっと一緒にいるのなら、犠牲の話はしておきたかった。
夜鷹の言う犠牲の解釈は私の解釈なので間違っているかもしれませんが、本質的に優しい人ではあると思うので、そういうことなんじゃないかなぁ、と。光が言う犠牲の認識とは違う気がする。
このお話のいのりはこの後全日本ジュニアに出場するので、原作での空白部分にもなるし、ここから捏造話が続きます……!
【十・光のコーチ】のあとがき
光視点から見た夜鷹と司を書きたかったので、初の光視点難しかったんですが、楽しく書きました。
光は自分の周りの人がみんな司を好きになるので、嫉妬してたんじゃないかなぁ……と。
コーチのことは一番かっこいいと思っていたので、司に恋をして変わってしまった夜鷹を見てショックを受け、八戸での夜に司を苛めてました。
夜鷹純の無茶振りにめそめそしつつ靴履いてる司は可愛い。
まさかこのボディに惑わされて……って思ってる光ちゃん、好きです。
司が踊るシーンはかなり苦労しましたが、原作軸の司をぜひとも踊らせて光を感服させたかったので頑張りました。
原作での理凰もそうですけど、評価がマイナスの人が司の演技を見て評価が爆上がりするのは何度でも見たい……! 原作でも見たい……!
スパイラルやるの高さがあって絶対かっこいいと思います。
夜鷹が司の演技を評価してるのはどこなのかなぁ、と考えたのですが、多分表現の柔らかさと緩急の付け方なのかな、とは思っています。自分にそっくりだから、ってだけではないような。
夜鷹は司の演技を見てちょっと泣いちゃったので肩にぐりぐりしてました。離れるのを嫌がったのもそのせいではある。
私はダシに使われただけなのでは、って思ってる光も気に入ってます。
原作では「明浦路先生」と呼んでる光ですが、ちゃんとコーチとして認めましたよ、ってわかりやすく伝わるように「司先生」と呼びました。それが伝わったので、司も狼嵜選手じゃなく「光さん」と呼ぶようになりました。
『La cage aux oiseaux』はフランス語で鳥籠。夜鷹は鳥だし、鳥籠に閉じ込められていたのは夜鷹自身なんじゃないかと思います。スケートをやめて鳥籠から抜け出したけど、外の世界で生きることに苦しんだ、って話を重ねてあるのかなぁ……と。ジュニア一年目からレオニードの振り付けってことは、少なくとも十三歳からの付き合いですね。
これは存在しない架空の映画とオリジナル曲なので、アニメで実際の曲が付くのが楽しみです!
初めて司の全力の褒め言葉を聞いて、圧倒的な光属性に呆然とする光。
いのりに対する過保護すぎる発言を夜鷹に窘められる司と、光に対する威圧してしまう言葉(無意識)を司に窘められる夜鷹は対比して書きました。
十三巻では「どうして君は僕が何もかもを禁じていると思っているの」って言ってるから、夜鷹と光も会話というか意思の疎通が足りてないですよね。
師弟二組で四人一緒にいればジャンプは夜鷹が見せて振り付けとスケーティングは司が見せて、海外経験の知識の提供と厳しいことは夜鷹が言って、サポートと優しさと言葉での説明は司が担当して、一番バランスがいいのでは、と勝手に思っています。
司がいのりの前で腰を落として自分の方が見上げるような体勢になって話をするところ、すごく好きなのです。
光と司と夜鷹の三人でわちゃわちゃしつつレッスンしてほしいですね~。
慎一郎は自分が気付いていなかった光の不調に司が気付いたので、「理凰だけでなく、光も大変お世話になりまして、どうお礼を申し上げたら良いか……」って更にめちゃくちゃ感謝してくるのでは……と思います。
理凰も全日本ジュニアに出場するので、司は理凰の貸し切りのコーチも依頼されそうです。理凰は喜ぶけど、全日本ジュニアが終わった後に司と夜鷹の関係を知って寝込みます。
司は光と理凰のコーチ代の金額に驚く。(海外の有名コーチを雇った時と同じくらい払われて)
夜鷹は年下の恋人の体力に負けるわけにはいかなくなったので、司のご飯を頑張って食べるようになりました。
司のコーチとしての能力も高く評価しているので、演技は自分の前でたくさんやってもらって、コーチとして正当に評価されるようにしてやろう、と考えている夜鷹。ジャンプも仕込みたい。
手のひらへのキスは「懇願」です。
【十一・再生の物語】
全日本ジュニアのいのりの順位は当然捏造です(原作では出場していないので)。夜鷹のジャンプのお手本を見ていて、構成の相談にも乗っていて、司がSPFS共にフルで踊るのを見せているので、その分かなり上乗せです(原作のいのりは翌年の全日本ジュニアではSPで失敗してFSに進めていない)。三位はかなり健闘でしたが、司は一位じゃなかったので悔しくて泣きました。そして夜鷹から東京のスターフォックスへの移籍を提案されています。
ライリーの提案って別に悪いものではなかったと思うので、師弟四人で同じ場所にいるために、スターフォックスに移籍してもらいました。
夜鷹は口調以外は優しいので、光が腰を傷めた原因も推測できたし、慎一郎に負担がかかっているのも気にしていました。コーチ業だけでは暮らしていけない待遇のルクスには不満があり(コーチ歴一年で受け持ちの生徒がいのりだけだと仕方ないのかもだけど)、スターフォックスに売り込みに行くことに。
司は自己プレゼンはめちゃくちゃ苦手だと思うので(オーディション落ちまくってたみたいだし)、苛ついた夜鷹が代わりにセールストークを……。
金メダリスト二人に迫られて、またぶっつけ本番のプログラム(今度は夜鷹のものを本人の前で)を演らされる司は可哀想で楽しいだろうなぁ、と思います。
「できるよね、やって」
「えっ、無理、あなたの前でやるなんてどんな辱めですか……」
「庭でも踊ってたよね」(加護さんから動画送ってもらって見た)
「いつの話ですか ちょっ、ほんとに、恥ずかしすぎるんですが」
「私も司先生の演技、すっごく興味があります! 音源ありますか?」
「スマホに入ってるよ」
「ではこちらに繋いでもらって。わぁ、オリンピックで金メダルを獲得された時の曲ですね」
「うわあああん、俺の味方がいない……!」
「騒いでる暇があったら、早くウォーミングアップしてきて」
「うっうっ、容赦がない……」
ひたすら動画を繰り返し見て真似してたものなので上手にできます。
司のプログラムも曲も映画も創作なので、自分でそこから設定するのって大変だな……としみじみ思いました。原作の方では(アニメ化が決まったからかもしれませんが)全部オリジナル曲なのですごい。
フェニックスが題材なのは、タイトルのリペアにかけたのもありますが、某ゲーム十六の司と同じ声帯の人が金髪のフェニックスだからですね! ストーリー的には全然そういう話ではないので、公国の初代の話をそれとなく捏造、みたいな。
朱金の取り合わせは若き頃の憧れのあれです。闇の人が出てくる……。
夜鷹&光は自分で望んでスケートの世界に入ったわけじゃなく(入った後は捕らわれている)、司&いのりは望んでも許されなかった年月があり、遅くなったことを悔やんだ、という対比なのかなぁ、と思ったので、振り付けの解釈もそんな感じにしました。
いのりにはこの曲でジュニアグランプリシリーズで二箇所とも一位を取って、グランプリファイナルでも優勝してほしいところ……。全日本ジュニアではまだ光に負けるかもしれないけど、ジュニア推薦で出た全日本では活躍してほしいですね(光はまだ全日本には出られない)。
三回転全部跳べるようになった司はバッジテスト七級まで取れるので、テスト受けに行って、いのりのために練習したSPとFSやって試験官を驚かせたらいいと思います。
いのりのためのFSはちゃんと練習もしたし三回転ジャンプも全部降りて自信があったので、『大丈夫でしたか?』とは聞きませんでした。やっと自信が持てる演技ができた司で、タイトル回収しました。
花束の代わりに自分を押し付ける夜鷹。司はどんな豪華な花束より、夜鷹を抱える方が喜びます。
大好きな憧れの人が自分の演技で感動してくれるのは、何よりのご褒美。そんな幸せな話を書けて良かったです。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!