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    star1tousei

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    star1tousei

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    一話できた。お試し投稿のつもり。
    まふゆさん難しいね。
    司くん要素は薄め。
    ※これは司まふです。

    #朝比奈まふゆ
    mafuyuAsahina
    #司まふ

    仮面の君に、百面相(皆に会いたい…………。)


    どうしようもなくそう思った。



    お母さんにニーゴの活動のことを気づかれてからしばらく経つけれど、あれからずっとナイトコードに顔を出せていない。
    夜の間の活動が難しくなってから、ナイトコードはもちろん、作詞などの作業自体もあまり進められないでいる。
    あんなに落ち着く場所だったセカイも、カイトが来てからはあまり気を休められなくなった。それも相まってなのか、セカイにすらなかなか顔を出せないでいた。


    今まで通りニーゴの活動を続ければ、きっとお母さんはすぐに気がついて、パソコンを預かっていってしまうだろう。そうすれば多分、もうニーゴの皆と曲を作ることは叶わなくなる。


    (それは…嫌だ。)



    (でも、お母さんは……………………。)




    ーーーこのままで、いいのか?




    (私は…………。)




    ズキリ




    なんだか胸がズキズキする。 


    苦しい。


    ぐるぐるする。



    (気持ち悪い………。)


    おでこを冷汗がつたう。


    (少し………、休もう…………。)


    確かこの近くには公園があったはず、そこで少し休憩しよう。

    私は、公園の方角に足を向けた。





    大通りから、細い裏路地に足を踏み入れる。


    ここまで来れば、
    もう"いい子"でいなくとも大丈夫かな。


    私は、フッと表情を落とす。


    張った神経が緩んで少し楽になった。



    暫く進むとビルの間から、ぶらんこやら滑り台やらの遊具が見えてくる。

    暗く人目につかない路地の裏にあるこの公園は、場所が場所であるためか、だれかが来る様子も無く、いつもがらりとしていた。
    ビルに囲まれたこの場所は、"いい子"じゃない私を隠すにはうってつけな場所だった。


    まぁ兎にも角にも、こんな薄暗く湿った場所に来る人なんてきっと、不審者か私くらいだろう。





    そう、思っていたのだが。





    「どうして……、どうしてっ……………、」


    「ゔぅっ…ああっ…、ゔぁああああ……!!!」

      


    どうやら先客が居たようで、
    公園の中央で、高校生ほどの少年が大声で泣きじゃくっていた。




    「あぁ…、ゔぅうっ……、あぁあ………っ、」





    いつもは静かなだけのこの場所に、彼の叫び声だけが響き渡っていた。
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    star1tousei

    PROGRESSやっと出てきた司くん。
    これで司まふになってきた……のか?
    案の定闇司じゃない
    まふゆちゃんの司くんに対しての口調が、公式の初対面の時より軽くなっているのは、司くんのノリにあわせてます。
    司くんは敬語を頑張ってますが、個人的に司くんの敬語は下手であって欲しいので、ちょいちょいタメっぽくなってます。
    仮面の君に、百面相 2話目  (途中)「あぁ…、ゔぅうっ……、あぁあ………っ、」


    「どうして……どうして……っ…………」


    彼は手を前に伸ばしたまま、依然として泣き続ける。目前にあるものがどうしても掴めないと、そんな風に。
    涙でぐしょぐしょになった彼の顔をちらりと覗けば、悔恨の情と哀傷が滲んでいた。



    私はどうしていいか分からず、泣きじゃくる彼を呆然と眺めていた。



    しばらくして、彼はこちらに気がついたのか、
    ふ、と彼は顔をあげ、くるりとこちらを向いた。




    咄嗟に落としていた表情を作り直し、彼に問いかける。



    「大丈夫ですか?」


     
    すると突然、彼は花のような笑顔を咲かせて言った。



    「嗚呼すみません!不安にさせてしまっただろうか…………。
    実はオレ、ショーのキャストをやっている者でして、今はそのショーの練習を…………って朝比奈さんではないか!?久しぶりだな!シブフェス以来だったか?!」
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