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    カラス

    カミュ主派

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    カラス

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    #カミュ主版創作お題
    から「化粧」お借りしました。

    カミュ主 現パロ

    #カミュ主
    camusLord

    化粧「イレブンは化粧似合いそうで良いわよねぇ…」
    なんていつだったか、エマに言われたっけ

    「好きな人の為には綺麗でいなくちゃよね…」

    それもエマに言われたような気がする。

    だからって

    「あのね、カミュ…ボク…男なんだけど…?」

    「ん?そんなことわかってるぜ?でもイレブン、俺の練習に付き合ってくれるんだろ?」

    その、なに言ってんだ?って顔にパンチくれてやりたい

    「うん、確かにそう言ったけど…どうしてボクが化粧することになるの?」

    「イレブン…俺が化粧の勉強してるの知ってるだろ?自分の顔を化粧するのはもちろんだけどな、他の人の顔もやらないと練習にならないんだぜ?」

    だからその、やれやれ、なに言ってんだ?って顔やめてくれないかなぁ?

    とてもスムーズな手付きで、スキンケア→日焼け止め→化粧下地→コンシーラー→ファンデーションとボクの顔を綺麗にしていくカミュはとても楽しそうだ。

    対してボクは名前を言われても頭の上に、はてなマークが飛んでいて、首を縦にふるだけの人形みたいになっていた。

    「こんなに綺麗にしてもらっても、ボクなんだよ?」

    「俺がお前を綺麗にしたいって思った、だけじゃダメか?」

    そんなことを言われると、何も言えなくなってしまう…

    「…カミュなら女の子いっぱいいるじゃない」

    「おいおいおい、語弊があるぞ、その言い方…」

    「だって…本当のこと」

    「本当じゃねぇよ、あんなんただの…あー…ほら見てみろよ」

    そう言いながらカミュは鏡を持ってくる。

    「え?これ…ボク?」

    肌が白くて病人みたいなんて言われてたボクはどこへやら、ふんわり肌色で血色の良い唇、まるで女の子みたいなボクが、鏡にうつっていた。

    「凄いねカミュ…ボクじゃないみたい」

    「そう言われると頑張ったかいがあるな、でもなイレブン、これは正真正銘、お前だよ。」

    「…」

    声が出なかった。
    声を出したら否定の言葉で台無しにしてしまいそうで

    「ふふ…魔法みたい…」

    そんな言葉をしぼりだすのが精一杯だった。

    「…あのなイレブン、俺がお前に自信が出る魔法かけたかったんだ。」

    「え?」

    「たまたま、エマちゃん達がさ、化粧は自信が出る魔法なんだって話してて、その…お前、いつもボクなんかって言うから…」

    (ボクの為に?)

    ボクの為に化粧の勉強を女の子達に聞いてしてたってこと?

    そう、理解した途端にカッと顔が熱くなった。

    「え、あ、ボクの為に?」

    戸惑うボクの熱を持った顔を、カミュが触る。

    「そう、お前の為に…」

    カミュの真剣な表情、ボクの顔が熱くてたまらない、カミュの顔が近い、なんて魔法をかけてくれたんだ…こんな胸がいっぱいで、何もわからなくなるような…

    ギューッと胸のいっぱいを逃がそうとして目をつぶったら、優しく唇が触れて離れていった。

    「化粧似合うよ、綺麗だ」

    心臓を抉られそうなほどの衝撃…目を開けたら、真っ赤だけど、満面の笑みで微笑むカミュの顔がボクの脳裏に焼き付いて

    焼き付いたかと思ったらまた触れるだけのキスをされた。
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