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    syako_kmt

    むざこく30本ノック用です。
    成人向けが多いと思うので、20歳未満の方はご遠慮下さい。

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    むざこく30本ノック⑤
    4日目
    無惨様が外部の人に自分達の関係を「ビジパ」って言う度に
    ③その他のリアクション

    #むざこく
    unscrupulousCountry
    #むざこく30本ノック
    random30Knocks

    無惨様が外部の人に自分達の関係を「ビジパ」って言う度に③その他のリアクション 鬼舞辻無惨が秘書の黒死牟に全幅の信頼を置いていることは、過去に様々な場面で語られている。
     同時に、その評価が大袈裟でないことも皆が知っている。彼の優秀さは他の議員が「倍の報酬を出してでも手に入れたい」と言うほどで、そこまで言わしめる理由は能力だけでなく、生まれてくる時代を間違えたかのような愚直な忠誠心すらも皆が羨むところであった。その証拠に無惨に危険が及ぶ時には身を挺して守ろうと姿を何度も目撃されている。
    「そうですね、鬼舞辻は私をビジネスパートナーと評価してくれています。それはとても嬉しい評価ですね」
     秘書という主に仕える立場でありながら対等に扱ってくれる、こんな嬉しいことはないと付け加える。
    「議員秘書なんて捨て駒みたいなものではないですか。議員が失脚すれば共に失業。それどころか不祥事では身代わりになり、下手すれば命を落とすことすらある。だから能力以上に養わなくてはいけないのが主を見抜く能力です。そんな私が命を懸けても良いと思う相手なので鬼舞辻は別格なのです」
     謙虚で真摯な受け答えはするものの、言葉の節々から気位の高さや自尊心の高さが垣間見られる。過度な謙遜は逆に傲慢に見える時があるので、ある意味清々しい。
     しかし、そこまで心酔する理由は何か。確かに鬼舞辻無惨は魅力的な男である。だが、そこまで信頼できる理由はどこにあるのか。
    「それは、きっとお話ししたところでご理解いただけないと思います。私たちにしか解らないことですから」
     言葉では言い表せない信頼。その姿はまるで夫婦のようだと言われることもある。
    「夫婦? そうですね、私たちの関係も何か契約で結ばれ証明出来たら便利なことも多いのでしょうが……別にそんな紙切れや指輪に拘る必要がないことも私たちが一番よく解っています」
     ぼんやりと遠くを見つめながら、黒死牟は小さく笑う。
    「夫婦や肉親よりも強い絆が私たちにはありましてね……その繋がりさえあれば、幾世を隔てても必ず巡り合い、並び立てるだろうという確信があります。前世で叶えられなかった無惨様の夢を今生で叶える。その為に私はここにいるのです。そして、来世も、その次の世も共に生きていきたいと……」
     そう話すと、周囲が取り残されたように口を開けて呆然としていた。本当に話の意味が理解できないのだろう。そんな姿を見て、黒死牟は声を出して笑った。
    「それくらいの気持ち、ということですよ」
     黒死牟の話がどこまで「現実」で、どこからが彼の思い描く「理想」なのか解らない。
     しかし、その眼差しには全て本当なのではないかと思わせるような説得力があった。
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    TRAININGむざこく30本ノック③
    15日目
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    「ほら見たか!これで恐れるものなぞ何もないわ!」とかつてないほど昂るのか、「案外大したことないわ、つまらんな」と吐き捨てるのか、「太陽の方がやはりお好きで?」「白昼にも月は出ておるわ馬鹿者」みたいな気楽な会話になるのか
    陽光のもとに並んで立てるようになった二人が、それぞれ何を思って何を語らうのか  それは初恋の憧れに似ていた。
     手の届かない遠い存在という意味か、遠い昔の燦爛とした断片的な記憶のせいか、その強い「憧れ」が根底にあるから黒死牟とは意気投合したのかもしれない。
     自分たちにとって太陽とは最も忌むべき存在であり、その反面、強く憧れ、恋い焦がれた存在であった。
     今でも朝日を見ると、今際の際を思い出し身構える。しかし、その光を浴びても肌が焼け落ちることはなく、朝が来た、と当たり前の出来事だと思い出すのだ。

    「今日も雲ひとつない晴天ですね」
     黒死牟が車のドアを開けると、その隙間から日の光が一気に差し込む。こんな時、黒死牟のサングラスが羨ましいと思うのだが、まさかサングラスをしたまま街頭に立ち、演説をするわけにはいかないので日焼け止めクリームを丹念に塗り込む程度の抵抗しか出来ない。
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    TRAININGむざこく30本ノック③
    17日目
    黒死牟が髪をバッサリ切った時の無惨様のリアクション
    黒死牟が髪をバッサリ切った時の無惨様のリアクション 何か理由があって髪を伸ばしているわけではない。
     長い髪って手入れが大変ですよね、と言われるが、実はそうでもない。短い髪の時は月に一度は散髪に行かないといけなかったが、長い髪は自分で毛先を揃えるくらいでも何とでもなる。女性と違って髪が傷むだの、枝毛がどうだのと気にしたことがないので、手入れもせず、濡れた髪を自然乾燥させることにも抵抗がない。それに短い髪と違って、括っておけば邪魔にならないので意外と便利だし、括っている方が夏場は涼しいのだ。
     つまり、ずぼらの集大成がこの髪型だった。
     特殊部隊に入った時、長髪であることにネチネチと嫌味を言われたこともある。諜報活動をする時に男性のロングヘアは目立ち易く、相手に特徴を覚えられやすいから不向きだと言われ、尤もだなと思ったが、上官の物言いが気に入らなかったので、小規模な隠密班を編成する際の長に選ばれた時、全員、自分と背格好が近く、長髪のメンバーだけで編成し、危なげもなくミッションを成功させたことがある。だが、自分の長髪にそこまでこだわりがあったわけではなく、単なる反発心だけである。
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    TRAININGむざこく30本ノック③
    13日目
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう
    零余子、上司共へのストレス発散にBL同人誌にしてしまう 今日もやっと1日が終わった。
     朝から晩まで、あの鬼上司2人に扱き使われたのだ。
    「おい、零余子!」
    「はい!」
    「零余子!」
    「はいー!!!!」
     多分、この数年で確実に親より名前を呼ばれている。これまで割と要領良く生きてきたので、こんなに怒鳴り散らされることはなかった。
     初めは鬼舞辻事務所に就職が決まり大喜びした。
     今をときめくイケメン政治家、鬼舞辻無惨の下で働けるなんて……その上、彼は独身。もしかして、もしかする、未来のファーストレディになれるようなルートが待っているかもしれない!? と馬鹿な期待をして入職したのだが、それは夢どころか大きな間違いだった。
     毎日怒鳴り散らされ、何を言っても否定され、無惨だけでも心がバキバキに折れそうなのに、これまたイケメンの秘書、黒死牟が更にエグイ。まず行動原理が「無惨様のため」なので、無惨の怒りを買った時点で、どんな言い訳をしても通用しない。こちらに非が無くても、無惨に怒鳴られ、黒死牟にネチネチと嫌味を言われ、最悪のコンボが待っている。
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