紫音「やぁ花。ごきげんよう」
花葉「あ、しーちゃん。やっほー」
京「やっほー！」
花葉「京ちゃんもやっほー。2人でいるの珍しくね？」
紫音「ふふ、そう思う？僕もそう思ってた」
花葉「京ちゃんとしーちゃんなんて何でも屋できた初日にバトった2人じゃん」
紫音「ふふ、そんなこともあったね」
京「うんうん、あったねぇ」
花葉「今は模擬戦とかやったりしないの？」
京「うん。やってないよ」
紫音「僕はやってもいいと思うけどね」
京「あれ？そうなの？」
紫音「挑戦者はいつでもお待ちしてるよ？特に君みたいな強い子はね」
花葉「…しーちゃんって実は戦闘好き？」
紫音「まさか。僕はできることなら穏便に済ませたいと思っているよ？」
花葉「ああそう…」
紫音「あ、今の僕が言ったこと信じてないでしょ？」
花葉「…だっていつも兄貴に鎌振り回してるじゃん」
紫音「ふふ、花依斗くんは特別だよ？」
花葉「なぁ、なんで兄貴なんだ？」
紫音「僕と能力がほとんど変わらないから」
京「そうなの？」
紫音「あ、頭以外ね。頭は僕の方がずっといいから」
花葉「そこは譲らないんだな…」
紫音「ふふ、僕と頭脳で張り合えるのは樹くらいだよ。悪知恵なら梓白も負けてないけどね」
花葉「…梓白の方が普通に頭いいと思うけどなぁ」
紫音「なあに？花？」
花葉「な、何でもないです…」
京「かいとはダメなの？」
紫音「ダメじゃないよ。僕の方が頭はいいってだけ。それ以外はほとんど変わらないよ」
京「えへへ、じゃあかいとはしおんのライバルなんだ？」
紫音「ライバル…ねぇ。ふふ、そうかもしれないね。…僕ねこうやって自分と同じくらいの人と競ったことがなかったからすごく楽しいんだ」
京「ゆっきーは？」
紫音「僕は常に雪が1番であってほしいから競いたくないし、そもそも僕たち得意なことが違うから競うことにはならないんだ」
京「そうなんだ！ゆっきーとしおんは2人でひとつなんだね。仲良し！」
紫音「…！ふふ、ふふふ…。そう、その通りだよ。僕たちは2人でひとつなの」
京「えへへ、わしゃわしゃしてくれた〜」
花葉「はぁ…京ちゃんは純粋でいいな…」
京「はなはライバルいるの？」
花葉「え、うーん…そうだな…やっぱ紺碧ちゃんかな」
紫音「うんうん、そこは王道のライバルって感じだよね」
京「ひめは違うの？」
花葉「あいつさ、意外とライバルとかそういうのイヤなタイプなんだよ」
紫音「おや、それは意外だねぇ」
京「かいとはイヤじゃないの？」
花葉「…多分兄貴はしーちゃんと同じこと思ってるよ」
京「えへへ、かいともしおんのことライバルだと思ってるんだね〜」
紫音「ふふ、知ってる。僕たち両思いだもん♡」
京「しおんはかいととも仲良しだもんね！」
花葉「いや、仲良しでは…あるのか…？」
紫音「僕は仲良しだと思ってるよ？」
花葉「そういや京ちゃんはライバルって人、いるの？」
京「うーん？おれはみんなと仲良しだよ？」
花葉「いや、俺も京ちゃんのことは好きだけどさ？」
紫音「僕も君のこと好きだよ。でも今聞かれているのは別の話。この人には負けたくない、とかこの人に勝ちたいって人いないの？」
花葉「あ、ほら模擬戦とか思い出してみ？」
京「うーん…しろはすっごく強いな〜って思うけど絶対負けたくない！とはならないなぁ」
紫音「へぇ、君でもそう思うんだね」
京「うん、なんか人間相手にしているとは思えなーい」
花葉「ぶっ…シンプルにバケモノ扱いされてる」
紫音「彼の魔法は桁違いだからね」
京「うーん、ゆっきーと模擬戦するのも楽しいし〜…あ！」
紫音「どうしたの？」
京「おれね、はると模擬戦するのが1番好き！」
花葉「陽さん…？」
京「うん！はるとやってる時が1番ドキドキするの！いつも勝つか負けるか分からないから」
紫音「へぇ…ふふふ…」
花葉「し、しーちゃん？どうしたの？」
紫音「ねぇ、彼ってさぁ、僕たちとはあまり模擬戦してくれないよね？」
花葉「あー、うん。あんま模擬戦してるとこ見たことないな」
紫音「なんで彼とはやるんだろうね？」
花葉「さ、さぁ…気分とか？」
紫音「気分…気分ねぇ…僕が誘ったらやってくれるかな？」
花葉「うーん？しーちゃんも強いからやってくれるんじゃね？」
紫音「ふふ、そう？でも雪に誘われた時は渋ったんだってよ？」
花葉「そうなの？」
紫音「うん。前に雪が陽と模擬戦してもいいかって許可取りにきたの」
花葉「なんでしーちゃんに？」
紫音「陽がね、僕が模擬戦やってもいいって言ったら相手してあげるって雪に言ったんだって」
花葉「へー、そんなことがあったんだ」
京「ねぇねぇ、それってどうなったの？」
紫音「さぁ、結果は聞いてないよ。でも雪はいい感じにケガしてたね」
花葉「陽さんは？」
紫音「それがさぁ...ほぼ無傷だったらしんだよねぇ」
花葉「え...」
紫音「魔法属性的には雪の方が有利だし、雪だって十分強いのに…不思議だよねぇ？」
花葉「それは…そうだな」
京「陽ね、魔法使わなくても強いよ」
紫音「そのようだね」
花葉「京ちゃんと模擬戦するときはどんな感じなの？」
京「うーん？魔法も普通に使ってるよ？」
紫音「君は陽に勝ったことある？」
京「うーん…あるけど…そういうときはいつも陽が魔法をあまり使わなかったときだと思う。でも陽が魔法使わなくても俺が負けることだってある」
花葉「…陽さんってめっちゃ強くね？」
紫音「ふふ、気づいた？」
花葉「うん。まぁ…梓白と組んでるだけあるしな」
京「うんうん！2人とも強いよ！」
紫音「ふーん…ふふふふ」
花葉「な、なんだよしーちゃん」
紫音「やっぱ僕も陽と模擬戦してこよーっと」
花葉「うーん…それは梓白に止められる気がする」
紫音「ふふ、だから陽が一人でいるときを狙うんだよ。後ろからこっそり近付いて話しかけるの。そうすれば誰も僕からは逃げられないからね」
京「わ〜！なんかしおんかっこいい！」
花葉「うわ〜マジの死神だ…」