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    ❄️とうふ❄️

    @tou70532849
    ロシャオヘイ戦記(風息✖️虚淮)のログ中心でした。
    年齢制限以外も載せてます。

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    ❄️とうふ❄️

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    都会の家(?)で暮らす风虚注意。時系列は不明です。Ah〜真夏のjumboreeeee〜🌺ちょっとだけすけべです。

    しろくまこおりいちご編 買い物から帰ると、家の中で風息が溶けていた。
     昔から夏は暑いものとはいえ、現代の人間界におけるそれはもはや災いに等しく、近頃は「暑い」の上に酷だとか猛だとかの言葉がつくらしい。ネコ科らしく暑さが苦手で、廊下のフローリング、階段、日陰の窓辺、と少しでも涼しい場所を探し求めて家中を彷徨っていたらしい風息は、ついには畳の上でぐんにゃりと伸びていた。
     風息は畳にぴったりと腹をつけて寝転がっており、上から見下ろすとそれは巨大な毛玉にもみえた。ふわふわと広がる立派な黒髪は、彼のちょっとした自慢であったが、真夏に綺羅びやかな毛皮のコートを背負っている様なものだ。開いた窓から届く熱風に、思わず顔を顰める。出かける前につけっぱなしにしていた筈のエアコンが切られている。
    「エアコンはどうした?」
    「人工の風は嫌いだ」
     風息が呻く。お前と同じ様な事を言う人間たちが、毎年たくさん倒れて病院に運ばれるらしいぞ。内心そう思いつつ、口にすれば俺は人間じゃない、全く虚准はテレビばかりみて、と不機嫌になるのが目に見えているので黙っておく。因みに正しくはテレビではなくSNSで得た情報なのだが、それを風息に説明するにはまず携帯電話でインターネットが出来る事から、否、まずインターネットとは何かから説明しなくてはいけない為、あえて訂正はしない。
    「……それに、クーラーなんて無くても、俺たちには虚准がいる」
     言うが早いか、毛玉からぬっと二本の腕がこちらに伸びてきて、虚准の腰に巻き付いてきた。夢中で氷の体を抱きしめる様は、今朝これもSNSでみた、果物を入れて凍らせた氷塊に抱きつくシロクマの動画を彷彿させたが、これも黙っておいた。そんな事よりも、しがみついてくる風息の体が想像以上に熱くて、内心ぎょっとする。背中で目玉焼きが作れそう…は流石に無理でも、マシュマロくらいは溶けるかもしれない。改めて風息を観察すれば、酷く汗をかいた形跡があるし、顔が真っ赤だ。
    「おい、お前大丈夫か」
    「平気さ。ああ涼しい…虚准が巨木くらい大きければなあ」
    「大丈夫じゃなさそうだな」
     涼を求めて腰に巻き付いてくる両腕こそ、太い枝の如くがっちりしている。虚准も同じ様に畳に腰掛けて、首筋や両脇に腕を伸ばして熱い体を冷やしてやる。心地よいのか、胸の中で風息が溜息がこぼした。しかし依然として風息の体は熱く、受け答えも普段より鈍い。なんというか、ぐんにゃりしている。このままではいけない。エアコン、いやまずは水分補給か。そう思うのに、風息は虚准を強く抱きしめたまま離す気配が無い。
    「おい、一旦離れ……」
     次の瞬間、体がぴくんと跳ねた。いつの間にか風息は、邪魔だとばかりに虚准の上着をたくしあげて、素肌に顔を埋めていた。感覚は限りなく鈍いが、ざらざらとした熱い舌で肌を刺激されると、感覚とは別に体が跳ねる。胸の尖りを強く吸われて、無意識に風息に強くしがみつく。制御しきれない冷気が、一際強く周囲に放出された。
    「あー……今の、気持ち良い……」
     もっと。風息がそう呟くや否や、床に押し倒されていた。こんな時に盛っている場合か、と抵抗しかけて、自分を見下ろす熱に溶けた瞳や汗で濡れて額や首筋に貼りついた髪、情交を彷彿させる姿に腰が重くなって、また冷気が部屋に散る。
    (あ……アイス……)
     二人の傍ら、床に投げ出されたままのビニール袋の存在を思い出す。そこにはさっき買ってきたアイスがふたつ入ったままで、パッケージにびっしりと水滴をつけているに違いない。
     具合の悪そうな風息。溶けるアイス。開きっぱなしの窓。どうしたものか、と考えている間に服が脱がされていた。虚准、とか擦れた声が愛おしげに自分の名前を囁く。
    (……まあ良いか)
     足を使って乱暴にカーテンだけ閉めてから、虚准は思考を放棄した。なにせ酷く暑いもので。
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    ❄️とうふ❄️

    TRAININGほう…これは週刊龍游で連載されているハーレム系ラブコメ「りとう暮らし!」の第35話、「ドキドキハプニングデート!」の導入でござるな。読者にはお料理上手な末妹の天虎ちゃんが一番人気ですが、一見クールな長女のクソデカ感情が判明してからの追い上げは凄まじいと話題ですな。拙者の推しは小悪魔系後輩のアクウちゃんでござる〜、みたいな話です。まあファイさん以外にはふしは受けなんですけど…。
    风虚♀小ネタ ありふれた週末だった筈だ。ついさっきまでは。
     折角の連休なのに、虚淮ったら連日部屋に引きこもって「レトロゲームを全クリするまで寝ません」とか「用水路でザリガニを捕まえたので全部捌きます」みたいな動画ばかりをみているから、見かねて外に連れ出した。今思えば玄関を出る際、虚淮にしては妙に歯切れが悪い物言いをしていた気がするけれど、そんなのは後の祭りだ。
     近所を散歩して、駅前のパン屋に寄ったら丁度デニッシュが焼き立てで、天気が良いから外の公園で食べようか、なんて話をしながらパンを選ぶ。ありふれた、でも心地の良い週末だった。
     公園のベンチ、湯気のたつカフェラテを飲みながら、さらりと虚淮が言った。そういえば慌てて出掛けたから、下着をつけてくるのを忘れた。上も下も。
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    ❄️とうふ❄️

    MOURNINGでもそうはならなかった!
    週刊龍游で連載されているラブコメ「りとう暮らし!」(風虚♀学パロ)、流石に第一話はあった方が良いだろ、と思ってつらつら書いてましたが面倒になって途中でボツになった幻の第一話「ヒロイン全員幼馴染属性!」です。長男なので我慢したけどが本当はふし以外全員♀化させたい。
    風虚♀学パロ導入になる予定だったもの(風虎風描写あり) 春は再生の季節だ。俺は高校一年生の春を、かつて生まれ育った故郷で迎えようとしていた。
     この地に戻ってくるのは実に十年ぶりだ。幼い頃から引越しばかりの人生に嫌気がさして、半ば強引にこちらでの高校入学を決めた。
     俺が通う事になった学校は中高一貫、所謂エスカレーター式の由緒正しい学校で、高校からの編入生は珍しい事らしい。
     俺は妖精専用の寮で暮らす事になっていた。集団生活なんて窮屈な気もするけれど、その分家賃も食費も安く済むから暫くは仕方がない。学校としても、曲者揃いの妖精たちを学ばせるには目が行き届く場所で暮らしてもらった方が有難いらしい。


    「ここが寮……」
     学校から届いた地図を頼りに駅から歩いていくと、古いけれど立派な、洋館風の建物が見えてくる。重たい扉を開くと軋んだ音をたてた。
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    ❄️とうふ❄️

    MEMOふしファイの捏造しかないやつ!!
    かつてのロンヨウ(合ってる?)の森で暮らしていた頃の話。人間があまりに弱かったから、色々手を貸してやったり友好的に付き合っていた頃のフーシー妄想注意。人間達から惚れた腫れたとか沢山聞き齧って耳年増になる姫(攻)可愛いじゃないですか…。全部捏造なんですよね…。ふし→ファイです。
    『可愛い子』
    https://poipiku.com/752081/6017598.html
     いくら夏とはいえ、その日は格段に暑かった。森で暮らす動物たちも、木陰や岩陰にじっと身を潜めて動かず、日没を待つばかりだ。風息達とて例外ではない。さっきから口を開けば暑い暑いとぼやいてばかりだった洛竹は、知らぬ間に限界を迎えたらしく、突然虚淮に抱きついてきたかと思えば、だらしなく冷たい氷の体に枝垂れかかったまま離れなくなった。
    「あ〜夏はやっぱり虚淮で涼むに限るな〜」
    「そうか」
     ぺたぺた、生温い温度が首筋や胸元に伸びてくる。人懐っこい洛竹の、スキンシップの過剰さなど今更だ。あんまりに暑苦しかったらこの手を氷漬けにしてやろうと思いながらも、虚淮は先程から蛇の如く腰に巻きついて離れないこの奇妙ないきものを受け入れた。そんな二人の様子をみて、天虎が混じりたそうにソワソワとしていたが、自分のふっさふっさな体毛と、虚淮よりも何倍も大きな体に気がつくと、悲しそうな顔をして、ポテポテと近くの岩場に大きな体を収めた。優しくて健気な弟分に、そっと冷気を送ってやる。
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