【アバジョル/ブチャジョル】貪欲夜10時、決まった時間に、決まった場所で。
「…う、はあぁ、あぁ…♥」
消えそうにも延々と発される喘ぎ声は、静寂な夜中で鮮明に響く。少年特有の音質が少し掠って泣き声が交じっていながらも、確実に快感を感じ取っている甘さもある。これでも極力に抑えたつもりだった。
男の呼吸が少年の喘ぎ声に重くなり、深く鼻に吸い込まれた空気が口からゆっくりと吐き出し、熱い息が白い煙に化し溶けてゆき、蒸れた情欲が空気の中に充満する。
吐息だけでも、二人の男からのものだとは分かる。
少年から青年に近づく年齢になったジョルノは、その体が性成熟になりかけた子羊のように、ミルク色の肌に艶が輝き、薄いながらも綺麗な形にしている筋肉は横になっている体勢でしなやかな腰に繋ぐ尻までにカーブを描き、動くたびに起伏し、その表面に覆う水気が更に彼を輝かせている。まるで一番大切な誰かに堪能させるための、色、味と香りが全て揃った極上な料理の出来上がりだ。
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