それでも好きとは言わねぇんすね/シン大✽3「ずっとあの調子でさメノウお前の珈琲が飲みたいって煩いんだ、どうにかしてくれない」
開店業務が終わろうとする頃にメノウは出勤してきたらしい。昼からのシフトなのに10時前に出勤してきて開口一番に大牙の珈琲が飲みたいって一点張りなんだそう。別に珈琲淹れるのなら容易いし美味しいと言ってくれるメノウに淹れるのは本望だ。
「まぁ別に特別な事じゃねぇし、それに今休憩に入るところっしょマイカだって。構いやしないすよ」
身構えているマイカの肩が心做し下がったような気がした。
「なんなら、アンタさんもいかがす?コーヒーブレイクにしやしょう」
「確かにお前の珈琲飲んだことなかったな」
本来は昼シフト組と入れ替わりで休憩に入るがメノウの店入りが随分と前倒しだから早めの休憩にしようとマイカも合意する。
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