かわいい彼氏とかっこいい彼氏「ランランってさぁ……かわいいよね」
「っ?! ん、ぐっ、ごほっ」
「わっ、大丈夫?!」
「……っ、おまえ、おれのことかわいいとか思ってんのかよ……」
「えっ、もちろん格好良いと思ってるよ! でもなんていうのかな、二割……いや三割くらい? かわいいなって思うときがある」
「……結構あるじゃねぇか……」
「ねぇ、どんなときかわいい~って思ってるか、教えてあげようか?」
「いらねぇ」
「えっとねー、やっぱりご飯食べてるときはかわいいよね」
「おいっ」
「ぼくが作ったご飯食べてるときは二割増しでかわいいよ」
「嶺二っ」
「それからケータリングのお弁当がお肉だったときでしょ。寿弁当だったときはさらにかわいいし」
「……」
「あとね、キスしたいなって思ってるときとか、ぼくのおしりに挿入ようとしてるときとか」
「はあ?!」
「それからね、遠くからでもぼくを見つけたときにちょっと表情が緩むときとか、かわいいって思ってるよ」
「っ~~!」
「あれ、これって三割でおさまるかな」
「……はぁ、おれもおまえのこと、格好良いって思ってるぜ、一ミリぐらい」
「え~ホント~! って、一ミリ?! それは全長何ミリ分の一ミリ?!」
「しらね」
「ち、ちなみにどういうときに……?」
「歌ってるとき」
「うそ、格好良いって思ってくれてるんだ……。え、まって、それ以外のときは?!」
「うぜぇ」
「ちょ、ちょっと、ランラン~?!」
(あれ、でも、全長何ミリかわかんないけど、残りはもしかしてかわいいとか思ってくれてるのかな?!?!)