プライド捨てろ!(もしかして、男として見られていない……!?)
ちょうどその時、雷がピカ!と光ってゴロロ…と鳴り響く。ふみやを襲った衝撃はまさに落雷のようで、心と体を嫌に痺れさせた。とてもじゃないが立っていられなくて、その場にガクッと膝をつく。シェアハウスのリビングの真ん中で。
「ンあ、あぁ、あああ……」
両手で頭を抱え、呻く呻く。
そのとき初めて、ふみやは「悔しいなぁ」と思ったし、「どうしてだろう」とも思った。過去の自分が一気に胡散臭くなって、信頼が崩壊する。己が起こしたありとあらゆる言動の芯と言うか、核と言うか。それが変壊していって、全く別なものが構築されていくような。
とにかくその瞬間にふみやの思想は粉々に破壊された。
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