明日から絆創膏「リョータいい加減脱ぎなよ」
「やだこっち来んな」
じりじりと迫り、後退る。
1人で寝るにしては少し大きいベッドの上で、二人は睨み合っていた。2人の間の距離は一定に保たれつつも、リョータの背にはヘッドボードが迫っており、追い詰められるのも時間の問題である。
「いつも見てるのに何を今更恥ずかしがるんだよ」
不満です!とありあり見て取れる沢北のぶすくれた顔付きである。
そう、別に今日だけ特別に裸に剥こうとしている訳ではないのだ。なんなら普段からパンイチで歩き回るし、お風呂だって一緒に入る、それこそ夜の営みでもきちんと裸になって抱き合っている。それだのに、今日に限って、リョータは脱がされることをひどく嫌がった。
972