傘の下で(ルク遊)下校時刻。昇降口から出ると、ぽつりぽつりと雨が降ってきた。
「ルーク、傘持ってきてないの?」
「オレは超速で帰るから必要ない」
「はは、ルークらしいね。でもこれから雨強くなるみたいだし、カードが濡れちゃうよ」
「む…それもそうか」
「ロード研究所で雨宿りして行きなよ。そこまでは僕の傘、入れてあげる」
はい、広げた傘をルークの頭上へ掲げる。
自分を見上げる遊我の視線と、いつも彼自身が1人で使う時よりも伸びた腕。
身長差のある自分のために遊我がそうしてくれてるのだと思うと、なんだかとても可愛らしいと感じるルーク。
その衝動のまま、遊我が傘を持つ手にルークは自分の手を添え、遊我へ顔を寄せた。