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    えくれあ

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    えくれあ

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    ふる〜てぃ〜ず“ホイップ”--眩しいの。

     最初に感じたのはそれで、その後、いつもよりよく見えることに驚いた。うさぎは近視でかなり目が悪いのだ。

    「あら、お目覚めね。」
    「学院長せんせ……あれ!? ホイップ、喋ってるの!?」

     声が出る。一体何が起きたのだろう。

    「あら、忘れちゃった?魔法かけてあげたのだけど。」
    「あ!そうなの!眩しいのに包まれて、寝ちゃってたの。」
    「ふふ、そうね。」
    「じゃあ、隣のこの子は……。」
    「ええ、お察しの通り。チョコよ。あなたの双子の妹の。」
    「かわいいのね!」
    「そうねぇ。」

     色んなものが見えること、気持ちが伝えられることに感動しているホイップ。スティルペース・マジックの使えるこの大陸にいる魔法兎。といっても、薬品の為に捕まえられることも多いのだが、ポームムでは学園長が捨てられて弱っていたこの双子を保護して育てていた。

    「…で、ホイップはなんで魔法かけられたの?」
    「……それはね、あなたとチョコに頼みたいことがあるからよ。」
    「お願い事なの?」
    「そうよ。それはね……」

    --伝説にある10人の戦士を探し出して欲しい。

    「ホイップがパートナーになるのね!」
    「今までは私のパートナーとして頑張ってくれていたけど、今度はみんなを支えて欲しいのよ。」
    「もちろんなの!頑張るの!……伝説の戦士ってどうやって探すの?」
    「それはね、そのスティルペースクリスタルを持っていなさい。運命の相手と共鳴するわ。」
    「はいなの!」

     素直で真っ直ぐなホイップなら、できる。そう学院長は思っていた。
     そしてホイップは大好きな妹の目覚めをじっと待つ。

    「んぅ…………姉さん。近いんやよ?……あれ?」

     ホイップの笑顔がぱあっと咲いた。
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