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    rokuro_yugo

    ちまちま悠五を書いてます。

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    0721の日と聞いて勢いで書いたやつ😙

    一度だけ。先生で抜いたことがある。
    その晩、部屋で漫画雑誌を読んでいると、伊地知さんからヘルプがきた。
    『虎杖君、正門前まで来ていただけませんか?』
    そこには見慣れた黒いクルマと、後部座席で狭そうに丸まって眠る五条先生がいた。
    『アルコールの匂いで酔っ払ってしまったようで…』
    先生が下戸だというのは以前、本人から聞いていた。しかしいくら弱いからといって、匂いで酔っ払うなんてコト、あるか?酒に強い方の俺には到底、知り得ない感覚だ(なんで酒に強いって分かるのか、って、そこはスルーしてほしい)。
    『私の腕力ではミリも動かせず…虎杖君なら運べるのではないかと思いまして…』
    『おう!任せて』
    起きたら起きたで、自分で歩いてもらえばいい。少々雑に引っ張り出し、ひょいとお姫様抱っこで持ち上げる。
    『すごいですね…重くないですか?』
    『よゆー!一緒に伊地知さんも担げるよ』
    『え、遠慮しておきます』
    『そう?んじゃ、運んどくね!』
    『あ、虎杖君!』
    伊地知さんが何か言いかけたけど、運べばいーんでしょー!と手を振って、さっさと走ってきてしまった。そして、ハタと立ち止まる。
    …どこに運べばいいんだ?
    伊地知さんが言おうとしたのはこのことに違いない。先生の部屋(高専内にあるのか?)、医務室(いや、もう家入先生は帰ってるはず)…戻るか?とも思ったが、それよりも先に名案が浮かんだ。
    俺の部屋でいーじゃん。近いし。
    早々に自室へ戻り、ベッドに先生を横たえる。身長に対しちょっと狭そうではあるが、今だってクルマの中で丸まって帰ってきたし、一晩くらい平気だろう。
    そんなに慎重に運んできたつもりはないが、先生が起きる気配はない。胡座をかいてベッドに寄りかかり、漫画の続きを再開する。部屋に誰かがいるのが久しぶりで、スー、スー、と規則正しく聞こえてくる寝息が、なんだか心地良かった。


    漫画も読み終わり、ラインのチェックをする。伏黒から一言、『任務完了』とメッセージが届いていた。『おつ!気ぃつけてな』と返信をして、スマホを置く。ベッドを振り返り、相変わらず眠っている先生を眺める。
    そういえば先生が寝てるとこ、初めて見たな。
    先生も人間なんだもんなーと、当たり前のことを改めて考えていると、アイマスクを付けっぱなしなことに気がついた。ニョキっと好奇心が芽生える。起こさないようにそーっと、アイマスクをずらす。白銀の長い、バサバサのまつ毛に縁取られた瞳があらわれた。
    すーげー…同じ人間とは思えねぇ…。
    アホみたいな感想だが、そうとしか出てこない。閉じられた瞼の奥に、言葉では表せない不思議な青色の瞳があることを知っている。美醜には疎いタチだが、それが圧倒的な美であることは分かる。
    そう、先生は綺麗だ。
    頭のてっぺんから指先、爪先まで。鼻筋や、唇も、先生を形づくるパーツのすべてが、綺麗だ。
    …あ。やべ。
    ズクンと下半身が疼いた。股間に目をやれば、明らかに勃起している。
    えー!いくら綺麗でも男の、しかも担任にサカるとか、俺のちんこ節操なさすぎ!
    悲しくなった。しかし勃ってしまったからには、何とか治っていただくしかない。
    立ち上がって、トイレに向かう…向かおうとして、再び腰を下ろした。
    …寝てるから。ちょっとだけ。
    ダメだろ、と脳内から訴えかける理性がある。しかしガキならではの好奇心と、若干の背徳感の方が勝ってしまった。己のブツを取り出し、先生の眠る傍らでゆるゆるとしごき始める。若干どころか背徳感と罪悪感がすさまじくて、めちゃくちゃに興奮した。右手のスピードがどんどん速くなる。
    「せ、んせっ…」
    「ん…」
    寝息が鼻に抜けたのだろう。言葉にすらならない、その小さな音が耳に届いた瞬間、達してしまった。先生の手のひらにまで少しかかってしまい、血の気が引いた。お願いですから起きないでくださいと念じ、そーっとティッシュで拭き取る。急いでゴミ箱に捨てて、証拠隠滅。その後、心臓バクバクですっかり眠気が失せた俺は、タオルケットに包まり、床の上に転がって一睡も出来ないまま朝を迎えたのだった。



    何かの物音で目が覚めた。明け方くらいだろうか、外はまだ薄暗い。薄く瞼を開けると、寝ていたはずの先生がベッドの上でモゾモゾと動いている影が目に映った。
    「せんせ…?どう…」
    どうかした?と掛けるつもりだった言葉を飲み込んだ。先生は俺の枕に顔を埋め、腰を上げてナカをいじっていた。ゆーじ、ゆーじ、と小さな声で、何度も俺の名前を呼んでいる。目が離せない。室内に響く、くちゅくちゅと粘着質な水音が、いまさら鼓膜に届いた。
    ふと手を止めて、先生が顔を傾けた。目が合う。晒している痴態とは不釣り合いな可愛らしい笑顔で、
    「…コレ、こないだの返事なんだけど。どーする?」
    そう言った。
    こないだ?こないだって…アレか、俺が先生をおかずにオナったやつか。やっぱバレてたくっそ恥ずい。いつから気付いてたんだ?いや、そもそも…本当に、寝てたのか?規則正しい寝息をたてて。いくらアルコールに弱いからって、匂いで酔っ払ったなんて演技して。
    そうだ、あの日は。伏黒も居なくて、寮には俺ひとりだった。
    今日は、なんだったっけ?やっぱり先生が酔っ払って、伏黒は任務。
    返事?返事って、ハッキリ言ってくれないと勘違いする。
    「悠仁」
    先生が俺の名前を呼ぶ。
    眼球の奥で、赤い火花が散った気がした。
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