Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    iria

    @antares_1031_

    小説と後書き置き場です

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 12

    iria

    ☆quiet follow

    週ライ小説のあとがきです

    「シロップ」「かんかん照り」
    この二つのお題をお借りしました

    くそなげーです

    週ライあとがき「シロップ」「かんかん照り」シロップで1番に思いついたのは、かき氷を食べて舌が着色料に染まる2人って可愛い!!でした。実際はかすりもしませんでした。


    その理由としては、シンプルすぎるかな、と。
    ひねくれ者なので、ひねくれさせたくなって。
    (基本的に書く小説全部そうです)

    ということで、夏の旧どってエモい!を軸にすることにしました。
    どのタイミングでどうやって話を思いついたのかうろ覚えなのですが…(気がついたら携帯のメモに入れてた)

    最初に思いついたのは、トーク番組で昔のことを話す簓という場面で、それを見た盧笙が懐かしく思い出すという冒頭部分。
    シロップというお題に対して、どう頑張ってもかき氷しか思いつかず、ならばいっそかき氷が出来なかったという事にすればいい!と思った気が…します。シロップのわざとらしい香りも、甘さも、容易く想像ができる慣れ親しんだものだからこそ、食べられなくて鮮明に印象に残るというか…。
    あとはその方がトーク番組のトークとして成り立ちやすいかな、と。
    普通に作って食べて終わったーよりも、せっかく買いに行ったのにできませんでした!のがオチがつく。


    養成所時代の2人はまさに青春そのもので。
    2人でいるだけで何でも面白くなって爆笑する。
    その2人の輝きと、夏の照りつける太陽をリンクさせたかったです。

    帰り道の夏の描写、すごく気に入ってます。
    今の時期だから書けたかも。
    できるだけ五感に訴えるような文章をいれました。
    夏のコントラストと匂いが好きです。
    そこに2人の若者らしくサンダルを引きずって歩く音を足せたのは良かったなーと。

    考えている途中で、かき氷機が壊れるだけだとトーク番組用のエピソードとしてはやっぱり弱い気がしたので帰り道にセミが盧笙の顔面に激突してきて、眼鏡かけてたからセーフや! なんやそれ!みたいなやり取りさせようかと考えてたのですが…。
    入れなくて本当に良かった。何とも無い話を面白くできるのが天才芸人白膠木簓なのであとは任せた。

    でも、盧笙は歩いてるだけで自然に面白いことに巻き込まれそうですよね。
    簓とは違う意味で、笑いの神様に愛されている。
    そこをもうちょっと出せたら良かったな。
    ドンキ正装盧笙で折衷案としました。
    だって100000%ドンキが似合うやろ!!!!!!!!!!
    元ヤンやし、ぜったい深夜に遊びに行ったりしてたよ!!!!!!(決めつけ)
    あと、ドンキに実際に行ってみて夏コーナー下見したり、イオンでかき氷機の価格相場調べたり、実際に触ってみて氷入れるところとか確認したり。(夫からは私が本気でかき氷を作りたいのだと思われていました)
    花火も内容量と価格相場調べたりしました。

    エモさを出したくて、夏の風景を描写する必要がある。
    その為には二人を外に連れ出さねばならないし、
    できるだけくだらない理由がいい、となって二人に色々買い物してもらったのですが、まーーーーーー大変でした。めっちゃ大変でした。

    いままで書いてきた中で1番大変だったかもしれない。
    全然書き進められなくて、ファミレスのドリンクバーずっと往復してました。
    あとは本当に時間がなくて、その焦りもありました。

    脳内に明確な映像としては出来上がっていたものの、あまりにも日常すぎてどう文章として表現すればいいのか、何も突飛な出来事もおこらないし、心情も凪いでいるので。
    ただの説明文になってしまって…、、書き上げてすぐは悔しさでいっぱいでした。
    あと、こんな何も起こらない、ダラダラした面白くも何とも無いくそ長い文章、誰も読まないだろうなって本気で思えてきて落ち込んだり?しましたが、予想以上の反応を貰ってものすごく驚きました。ありがとうございます。ひぇーーーっ!マジで?!

    稚拙な表現になってしまった…もっと日常に主軸を持ってきてじっくり練れたらよかったのですが、なんせどうしてもシロップを捨てさせたくて。

    盧笙がキガ子と名付けたのは、ペンギンの和名を知っていたからで。
    知識欲があり、いろんなことを知っているが故に、他人と視点がズレる瞬間があるのではというのが持論です。彼の中の知識とセンスが結びついた結果、常人には理解できないような。
    きっとそれで彼は学生時代少なからず苦しかった部分があるのではないかな、と考えています。
    ARB見る限り、友人が多く、教室で孤立することはなかったと思いますが、ちょっとのズレを茶化されたり、いじられたりと言うのは山ほどあっただろうなと。素人の、しかも思春期のいじりなので、無意識に傷つけるようなものだったと思うし、しかし無意識だから盧笙は彼らのことを責めもできず。
    だから周りに面白いやつがおらんかった、になるし、その自分のズレを才能としてうまく笑いに昇華してくれた簓だったから、これまでの友人とは明確に違う存在になり得たのではないかな。と思っています。
    その一部分としてキガという名付けだし、それを雑に茶化すことも否定することもない簓を書きました。

    私はピングラムが好きなオタクなので、たまたま和名を知っていて、そして盧笙ならこういうずれ方をするだろうな、と気まぐれて書いたのですが、思ったより良い流れになったなと満足です。

    この話はとにかくラストのゴミ箱に捨てるシーンを書きたい!その一心で書いてました。
    なのでそこが一番のお気に入りシーンです。後輩が引越し手伝いにくるのもリアルだなって思う。
    いつもならあのシーン、もっと細かく簓の心情を描写していたと思うのですが、突然ぶつ切りになった感じを出したくてあまり書き込まないようにしました。
    青春の日々が突然断絶されたみたいな。
    わくわくして読んでた本の表紙を突然パタンとしめられてしまうみたいなことをしたかった。急に暗転してエンドロール流れるみたいな。(例え話もうええわ)

    日本の夏と、青春って親和性がものすごく高いじゃないですか。
    高校野球もあるし。
    双方とも、楽しい!キラキラ!だけではなく、どこかに切なさがずっとついて回るものだと思っているので、そこを絶対に入れたかった。
    花火して楽しかったねー終わりでも物語としては完結するのですが。
    どうしても「あの時食べれるはずだったシロップ」を新品未開封で捨てさせたかったんですよ。綺麗なまま、半額シールがついたありふれたシロップを。自分たちのかつての日々と重ねて。

    あの捨てた時の簓さんはどんな気持ちだったんでしょうね。
    皆様はどう思いましたか??
    私はそんな簓さんを見れてサイコーって思いました(酷すぎる)

    ツイッターでもちょっと書きましたが、このオチにしたところで冒頭部分ではTVでこの思い出を笑い話として話せる簓さんと、それを見て部屋でツッコミ入れる盧笙という前提も大事にしたかったというか。
    生傷ではなくて、かさぶたになって、跡になったいまの二人です。
    元の通りには戻らないけど、あの時の痛みはもうない。
    画面の向こうとこちら側に別れた、いまはそれが二人の日常。


    BGMは
    ・Hello,my friend / 松任谷由実
    ・灰色と青 / 米津玄師、菅田将暉
    ・まちがいさがし / 米津玄師
    ・Aonami / 坂東裕大

    ここをずっと行ったり来たりしていました。
    この曲たちに沢山助けてもらって、書きたいシーンがようけ浮かんだものの、まだまだ書ききれなかった部分がめっちゃあるので、夏の旧どはまだ書いていきたい。

    上の3曲は歌詞も歌声もメロディも全部、旧どでマジで最高です。
    誰か語ってください。

    Hello,my friendの、
    悲しくて悲しくて君のこと想うよ
    もう二度と会えなくても 友達と呼ばせて

    って歌詞がもーーーーーーーめっちゃ簓さんじゃないですか。
    一歩通行の友情でもええ じゃないですかあああ。
    ねええええ これがエモーショナルというやつですか。

    Aonamiについてはインストなんですが、あまりにも美しい夏の音楽すぎて、風景描写のときにずっと聞いていました。
    (余談 17才の帝国が好き過ぎて、でも録画してなくて、いま一切見れないのが悔しいすぎてのたうち回っちゃう。うおおおおお怪しい星野源が好きすぎるんだーーー!!星野源ーーーー!!好きだーーーー!!!!)


    まちがいさがしの歌詞が前々からとてつもなく好きなのです。
    まちがいさがしのまちがいの方に生まれてきた二人だから、出会えたし、うまくいかなかったし、やり直せてるんだなぁ(涙)

    君の目が貫いた 僕の胸を真っ過ぐ という歌詞も、お互いがお互いに思っているだろうなあと。思います。とにかく簓と盧笙の歌すぎる。好きしかない。カラオケで歌ったら泣いちゃうよ。


    以前読んだ小説で、ろささだけど、恋愛描写が無くてただ青春の一幕が書かれた作品があって、私もそれを書きたい!!!!と思い始めて書いたのですが、恋愛要素無いなら無いで不安になるというか…読んでる人どう思うんだろう??え??これおもろいんか???となるし、恋愛要素いれたやつならやつで、え????こんなこと二人するか??少女漫画すぎんか???は????もはや恋愛要素要らなくね??ともなるので、人間って大変です。めんどくさい生き物。

    しかしどっちもあり得るのが二人だし、二人ならもうなんでもええ。なんでもええから一生一緒にいろ。って強く念じながら二次創作していこうと思います。
    私が読みてえもんを私が書く、それだけだ!!俺たちの冒険は続く!!次回作にご期待ください!!!!
    書き上げるたびにこのテンションになるのですが、反応いただけたり感想いただけたりすると、すんごい嬉しいし、また書きたい!となります。ありがとうございます。飛び跳ねて、のたうち、駆け回って喜んでいます(ガチです)


    自己満、あとがき反省会シリーズ、他小説でも書きたいなあ
    書いてみるとめっちゃ楽しかった!!
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    🍓🍧
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    iria

    DONEお題「願いごと」「銀河」をお借りした小説です。
    しくじった。深夜の横浜、中華街。昼間の観光地らしい賑わいとは様変わりして、深夜はほぼ全ての店のシャッターが閉まり、しかし対照的にギラギラと大きな看板の灯りが照っている。
     簓は息も絶え絶え、追っ手から逃げている最中だった。片足を引きずりながら薄汚い路地裏へと転がり込むように身を隠した。暴れる心臓を押さえ込むようにぐっと息を潜め、周囲を伺う。どうやら人の気配はないようだ。その瞬間、急激にどっと疲労と痛みが体を襲った。
     張り詰めたものがプツンと切れたのと同時に、簓はズルズルとその場に座り込んだ。するとすぐにスラックスがじわじわと湿っていく。どうやら排水が地面に溜まっていたようだ。
     そんなことは気にする間もない。息をするたびに刺すように痛む肋骨はどうやら数本折れていそうだ。引きずっていた右足を見ると、足首がありえない太さに腫れ上がり、どす黒い紫色に鬱血している。かなり熱をもっているようだが、痛みに反するように感覚は鈍い。先ほどから何故かズキズキと痛む左手を見てみると、薬指の爪から血が出ていた。爪が半分剥がれかけている。額や瞼の切り傷からも出血し、他にも数える気にもなれないほどの擦り傷や、打撲の跡が全身にあった。青色のスーツに吸い込まれた血液は、濃紺のシミをつくっている。
    2207