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    mitotte_kazu

    @mitotte_kazu

    自機ルガオスとエタバン相手のヴィエラとかよそよその話とかNPCよその話とか置いとく場所。
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    mitotte_kazu

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    🐇さんにマッサージする🦍の話

    ##ディンエラ

    指圧 はぁ、とため息を漏らしてヴィエラが首や肩を回すのを見ていた。連戦が応えたか、それとも最近入れ込んでるクラフトによるものかと思い多分両方だろうなと自己完結する。流石にそればかりは回復魔法ではどうしようもないだろうなと思っていると、視線に気付いたようなヴィエラと目が合った。
    「……あ〜、肩凝ったなぁ」
     しなやかな指先で自身の肩を揉みながら、彼女は何かを求めるような視線をこちらに向けてくる。試しにエスナを詠唱してみるが、やはり効果はないようで彼女が不服そうな表情を浮かべた。
     だろうな、と苦笑しながら杖を仕舞うと関節をほぐすようにヴィエラは身体を伸ばす。
    「白魔道士ならそういう知識ないの?」
     もしくは学者のあの本に載ってたりしない?と上目遣いで尋ねてきた彼女に首を振って返した。肩凝りは肩の筋肉の血行不良などから生じる筋緊張であって、あくまで治癒を促すものである白魔法に血行を良くする働きは期待出来ないし、そもそも学者は軍学者の略称であるから彼女の求める知識も情報もないだろうと思う。その旨を伝えると、あからさまにがっかりしたように彼女は肩を落とした。それでもしんどそうな彼女を見ていると何かしてやりたいというお節介が顔を覗かせないこともなく、それに応えられるものを自身が持っている自負もあった。
    「まぁ、ないことはないが……」
     言ってもいいのだろうかと思いつつ口を開くと、彼女がしめたと言わんばかりに目を輝かせたように見えた。

    「め……っちゃくちゃ肩、凝ってるんだよねぇ」
     ちらりと横目でこちらを見つめ肩に手を添えながら言う彼女に皆まで言わすな、とでも言いたげな雰囲気を感じる。あー、と言い淀みながら念の為確認する。
    「……肩でも揉めばいいか?」
     同意されても応じていいのだろうかと思いつつ確認を取ったが、鬼の首を取ったように彼女は勢いよく首を縦に振った。
     身内の肩は良く揉んでいて、わりと評判は良かったがあくまでそれは身内のものであり、そもそも他人で異性の肌に触れるのはどうかと思う。しかし彼女はそんなものに気を遣っていられない程肩凝りを苦痛に感じているのだろう。とりあえず手近で安全な場所に腰を下ろすよう促し、彼女の背後に立った。
    「……本当にいいのか?」
     最終確認を行うと、何が?と間延びした声で返された。危機感が皆無といいうか異性として意識されていないというか。複雑に思いつつ彼女の肩に手を伸ばす。
     痛くないよう気を付けつつ、肩甲骨や肩の筋肉の走行に沿って指圧を行う。微かに声を漏らされた箇所で手を止め、痛くないよう面積を広く保ち、掌の腹の部分でほぐすようにマッサージしていく。最初は強張っていた筋肉が指や掌越しに柔らかくなっていくのがわかり、思わず目を細める。彼女が気持ち良さそうな声を上げる、恐らく凝っているであろう箇所を手探りで揉み解していった。

     気持ち良さそうに声を上げるヴィエラが制することもしないので、とりあえず肩や首回りを揉み解すことに専念する。肩こりなどの経験が皆無なのでこの気持ち良さや感覚をわからないまま行っているが、とりあえず満足してもらえるまでマッサージするか、と手を動かし続けた。
    「この辺りとか、良いんじゃないか?」
     首から肩にかけたラインに沿って指圧をしつつそう確認すると、確かに、と間延びした声で返されてから小さく何かを呟かれた。聞き取れず手を止めて耳を近付ける。
    「……なんかその言い方、すけべ」
     酷い風評被害だと苦笑しながら手を止めようとすると、もっと!と懇願するようにねだられた。そっちも大概じゃないか、と思ったが口には出さず、はいはいと手の動きを再開した。
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    mitotte_kazu

    PASTバレンタインなのでチョコ渡す🐇さんとチョコ食べる🦍の短い話
    片割 この海の街にもイベントの余波が来ているようで、浮ついた雰囲気が漂っていた。幸せそうな人を見るのは嫌いではないが、この空気の中独り歩くルガディンはどこか居た堪れなさを感じていた。
    それでもイベントのおかげで普段ならあまり手を出さないようなチョコレートが並んでいる店頭を眺めるのは楽しいものだった。買ったところで勿体なくて食べられないのは目に見えているし、貧相な自身の舌はどれを食べても美味しく感じるのだろう。折角だからと思いつつ平凡な板チョコレートを手に取る。と、掌からチョコレートが消えた。目線を掌から上げるとルガディンから取り上げたチョコレートを興味深そうに眺めるヴィエラがいた。

    「買うの?」
     握ったチョコレートをひらひら翳しながらヴィエラが首を傾げた。まぁ、とルガディンが頷くとふぅんと数回頷いた彼女がそれを棚に戻す。買うと言ってるのに、と棚のチョコレートに伸ばされた彼の手をヴィエラの手が掴んだ。ルガディンが何なんだと困惑している間に人気の少ない通りまで引っ張り出される。されるがままだったルガディンの離された掌にちょこんと小箱が載せられた。どこか見覚えのあるデザインの小箱をしばらく眺めてから、目の前のヴィエラに視線を向ける。にんまりと意味深に笑った彼女が覚えてる?と首を傾げた。ルガディンが数回頷いて開けても良いか了承を得ると、勿論、と微笑まれた。
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    mitotte_kazu

    PAST🐈🐇🐑🦍が美味しいものを食べるだけの話
    会食 立て続けの依頼を終え、ようやく一息つけるとヴィエラは適当に目についた店に入った。食事時から外れた時間帯もあって、まばらに空いた座席に腰を下ろす。そのまま倒れ込みそうなのを堪えてメニューを開いた。季節限定などのメニューも魅力的だったが定番で当たり外れのない、無難なものを選んで注文する。こんな疲れた時に、そういうメニューでハズレを引きたくないという打算だったが、他のテーブルに目を向けてみるとそうでもない気がしてきた。それでも穏やかな店員の対応に少し癒され、メニューを眺めながら頼んだ品が来るのを待つ。少しの時間を置いて、飲み物と共に運ばれてきたパンを齧る。さっくり焼き上げられた表面ともちもちした食感が楽しく、口の中に小麦の甘さとバターの風味が広がった。好きなやつ、と思いながらパンを頬張る。サラダとかスープも頼めばよかったかな、と思いつつ空腹も少し落ち着き、店内を見渡した。インテリアなどにも拘られており、居心地は良い。テーブルや椅子の高さも種族ごとの配慮もされていた。もしや割と良い出会いなのでは、と皿に載っているもう一つのパンを齧りつつ、頬を緩めた。
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