取り上げられた写真に停雲が手を伸ばす。
「ああ! ちゃんとお金は払って下さい」
「ちゃんと払っただろ!」
「ではあなたの決済履歴を見せてください。指定の額が無くなっていれば、きちんと説明が付きますね?」
男は悔しそうに顔を歪ませると、ジリジリと後ずさる。逃げる――男が踵を返すよりも星の方が早かった。
「窃盗なら地衡司だよね?」
「なんだお前は!」
男の腕を掴んで引き留めると、目が合うや否や拳が飛んでくる。説明するより拳で語った方が早い。一瞬で悟った星は存護の槍で男の拳を受け止めた。
星、写真を見て頬を緩ませる。
なの「星」
慌てて机に突っ伏す星。
「どうしたの? どこか悪いの?」
心配そうななのかに星は慌てて首を振った。
「雷が落ちただけ」