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    はとこさん

    @hatonumaohi

    ビマヨダ投下専用垢。えろからパロから雑多にぶん投げます

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    はとこさん

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    リク

    『カルナさんやアシュがヨダナを運んでるのを見ていた付き合ってない時のビマ、付き合ってから対抗するように「俺が運ぶぜ」ってしてくれる感じなビマヨダ』

    から…どうしてこんなに湿度の高い話になってしまったのか…。思っているのとおそらく違うのではないかと思います…すいませ…。

    リク頂きありがとうございます!

    巡り愛一度目は、ただ殺し合った。
    生、とは。巡るものである。だから、もしかしたらどこかで気付かぬうちに出会うこともあるかもしれないと。まぁ、出会いたいかと言われれば首を横に振るが。どうせあいつは変わらない。何度死に、何度巡ろうともきっと変わらない…ロクデナシのクソ野郎に決まっている。その考えは間違っちゃいなかったと…英霊としてこのカルデアという場所に喚ばれて。そこで…先に召喚されたというドゥリーヨダナ、あの野郎と会う…と言うと語弊がある。
    例えば廊下ですれ違う時。あるいは食堂で腕を振るうようになったことを遠巻きに見て。まるで苦虫を百匹くらい噛み砕いて飲み込んだような…あいつは気付いちゃいねぇかもしれないが、俺はしっかり見ていた。別に見たくもなかったが。
    あいつは騒がしい。その上騒ぎの中心に己がいないことをひどく嫌う。わりに面倒くさがりで嫌なことは他者に…側に侍らせているカルナやアシュヴァッターマンに押し付けることが多かった。
    俺を認識するたび、ギリギリと歯軋りが聞こえてきそうなほど唇を引き結び、睨み付けてくるドゥリーヨダナの面を見て確信した。やっぱりこいつはクソ野郎だってことを。

    「ドゥリーヨダナの旦那ぁ~、頼むからしっかり歩いてくれ、ほら」

    明日の仕込みに思ったより時間がかかっちまった。気付けば夜も更け、いつもなにかと騒がしい廊下には誰の姿もない、はずだった。
    声が聞こえた方を見れば…あっちはどうやら俺に気付いてないようだ。それもそうか。馬鹿みたいにデケェ図体のドゥリーヨダナが、酔っているのか。足元をふらつかせながら、右にカルナ左にアシュヴァッターマンがそれを支えている。別にあの二人の力が弱いわけじゃねぇ。あのクソ馬鹿野郎がでかくて馬鹿力なだけだ。

    「うぅ~わし様のカルナ~わし様のアシュヴァッターマン!良い、今日は朝までわし様と一緒にいることを許すぞ!」
    「いや、あんたは大人しく寝てくれ頼むから…」
    「そうだ。その体では満足に語らうこともできないだろう」
    「二人とも冷たい!わし様、こんなにおまえたちを、」

    鳥肌がたつほどヘタクソな泣き真似をしたかと思えば、不意に言葉が切れる。代わりにドゥリーヨダナの口から獣の唸りのような音が漏れる。これは…。

    「旦那?」
    「う゛…は、きそ…」
    「!うわっ!待て!待ってくれ旦那っ」

    俺が耳にしたのはここまでだ。あとは何となく察しがついたが…あえて汚ねぇ声を聞くこともないだろうと、すべての音を排除する。本当に、どこまでいってもクソ野郎だ。


    ――そう、思ってたんだがな。


    連戦に継ぐ連戦だった。いつもの周回じゃねぇ。突然のことだった。このカルデアとやらは常に厄介ごとに巻き込まれる性質があるらしい。マスターの幸運値が低いのかなんなのか。こうして、レイシフト後すぐさま敵の群れに囲まれるなんざしょっちゅうだってんだから、難儀なもんだと思う。

    「クソ!いつまで沸いて出やがんだクソが!」

    すぐ近くで戦うアシュヴァッターマンが燃えるチャクラムを眼前の魔獣に叩きつけながら吠える。奴の視線は魔獣を見ちゃいねぇ。見てるのは、少し離れた先で戦ってるドゥリーヨダナだ。
    レイシフトで飛んだのは俺とアシュヴァッターマン、ドゥリーヨダナにカルナ、そしてマスターだ。バラけこそしなかったが…敵の特性がバラバラでうまく仕留めきれねぇ。俺もいい加減苛々していたところだ。さっきから相性の悪いランサー霊基の魔獣ばかりに囲まれるアシュヴァッターマンの怒りも相当なもんだが。

    「燃えろ!!」

    ぶん投げたチャクラムが、ドゥリーヨダナの方へ殺到する魔獣の群れを削る。この中で、唯一どの属性にも対応できる…そして、どの属性からもダメージを食らう男は、常の優雅さなど欠片もない。血にまみれ、肩で息をしている。だが、目は死んでねぇ。なんなら笑みすら浮かべている。その、血塗られた笑みに背筋がゾワゾワと逆立つのを感じる。

    (そうだ)

    そうだ。おまえはそうでなけりゃならねぇ。

    「埒があかんわ!マスター、魔力を寄越せ!わし様が蹴散らしてくれよう!」

    言うが早いか。棍棒で地を着きながら体内の魔力を高める。その高まりが、霊基を変化させる。短髪の緩やかな髪が伸び、風に靡く。心地いい殺気が場に満ちる。

    「兄弟たちよ!」

    吠える。剥いた犬歯が獰猛な獣を思わせる。そうだ、おまえも獣だ。俺が狼と称されるならば、おまえも同じ狼であるべきだ。不覚にも…おまえを番だと。俺が情を分けるに値するものだと思ったおまえだから。

    「一より生まれし百王子!!」

    解放の言葉に応じて、あいつの文字通り血肉を分けたロクデナシどもが魔獣を貫き、引き裂き、潰し、轢き殺す。飛び散る血潮を頬に浴びて。舞うように靡くあの花の色をした髪に浴びて…にぃ、と。牙を剥いて笑っている。その昂りが、俺の血も滾らせる。

    「はははははっ!!」

    辺りに残る魔獣を、あいつが百人がかりで砕いて飲み込んだものを、俺はひとりで平らげる。全部、全部全部ぜんぶぜんぶ俺の、この俺のものだ。この腹に収まるものだ。それはおまえも例外じゃねぇ。

    「ドゥリーヨダナ!」

    マスターの声にそちらへ視線を滑らせれば、魔力がするするとほどけ、一番簡素な出で立ちになったドゥリーヨダナの体がぐらりと傾ぐところが見えた。

    「……てめぇ、」

    俺は風。その子である。ならばこの場において、誰よりも早く動ける自信がある。
    力を使い果たしたんだろう。いつもなら疲れただのなんだのと文句を垂れる奴が一言も話さない。だらりと力の抜けきった体をそっと抱き締める。おそらく…いつか見た時のように支えるつもりだったんだろう。近くまで駆けてきたアシュヴァッターマンの殺気が膨れ上がる。伸ばした手はドゥリーヨダナに届かず、怒りでその両目が赤く染まる。

    「どういうつもりだてめぇ…旦那を返せ」
    「返せ、だと?」

    その言葉の可笑しさに腹の底から笑いが出る。返せ、だと?これは俺のものだ。いや、違う。こいつは俺のものではあるが…今は、まだ違う。

    「っ…良い…アシュ、ヴァッターマン…」
    「旦那!」

    呻きながらも心の友と呼ぶアシュヴァッターマンを気にかけているのが心底気に食わねぇが、それを許せねぇとあからさまに示せば…後でなんと喚かれるかわかったもんじゃねぇ。だからお利口に待っていてやる。背中をそっとひと撫でしてやれば、その意図に気付いてか…ドゥリーヨダナが短く息を吐く。

    「すまんが…わし様、の…代わりに、マスターを、頼む。わし様の…代わりは…おまえと、カルナにし、か…たの、めん…からな」

    ふっ、と。その表情が和らぐ。俺には見せない、向けない笑み。カルナとアシュヴァッターマン、そしてマスターにしか向けられることのない…ドゥリーヨダナの中にある、慈しみが生み出す優しい笑みだ。

    「…俺が運ぶがこれで文句はねぇな?」

    笑みを最後に意識を失ったドゥリーヨダナを両腕に抱えて立ち上がる。文句はねぇが思いきり睨んできやがる。

    「旦那になにかあったら、今度こそ殺す…例え、旦那がてめぇをどう思ってようが必ず殺す」
    「あぁ。まぁ、そんなことにはならねぇがな」

    俺の言葉に舌打ちを溢して、アシュヴァッターマンは背を向ける。その向こうで、事の成り行きを見ていたカルナからも強烈な視線を投げつけられる。さすが、目で殺す英霊は違うな。

    「…まったく、どうしてこんなことになっちまったんだろうな?」

    抱えた男の体は冷えきっていて、それを早く暖めてやりたいと願う己がいる。そんなことになるなんざ、喚ばれた時には思いもしなかったが。
    寝ている時は存外静かな男の手が、しっかり俺の服の端を掴んでいる事実に悦びを感じて緩まる頬を内側から噛みながら、俺は揺らさないようゆっくりと歩き出した。

    ――今生で俺は、かつて殺したおまえでも愛、のような感情をもてると。そう、気付いた
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    はとこさん

    DONEだいーぶ前に書いた静寂を愛しているヨダナと鯖の皆さんとの話。その②
    今回は今自分の中で熱い男、聖杯でヨダナと同じところまで連れてってやるからな!のバーソロミュー。以下注意。

    久し振りだからなんかいろいろ迷子。
    バーソロミュー初書きで慣れてないのバレバレ。
    なんならヨダナも慣れてない。いつまで経っても慣れない…。

    練習みたいなもんですが、どうぞ。
    静寂を愛するヨダナの話②遠く、果てを見る。
    どこまでも広がる紺碧……それが目の前に横たわるだけである。だというのに、太陽の光を浴びた水面は煌びやかで美しく、同時になんとも言えない気分になる。
    眼前に広がるそれは海と呼ばれるもの。原初のもの。全ての命が還る場所であると、どこの誰に聞いたのであったか。不思議と身体が落ち着くのを感じる。それはこの波と暖かな気候と、ときおり空を過る鳥の囀り以外なんの音もしないからか。まったくの無音でもなく、さぁん、さぁんと静かな音が鳴るだけ。……近い、からであろうか。
    とぷり、とぷりと。揺れる水面に、そのリズムに目を閉じれば浮かぶのは闇。そして、噎せ返るような甘い香り。それは花であり、かつてこの身を浸し、産み出したギーの。否。これは……違う。すん、と鼻を鳴らして周囲の香りを胸一杯に吸い込み目を開く。なんとなく、三臨の姿で来てしまったが失敗だったな。長く伸びた髪を揺らして吹く風は陸のそれとは違い、僅かな塩気を教える。そうだ。ここはあの暖かで冷たい矛盾を抱えた壺の中などではない。
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    はとこさん

    DONE先日やりました、癖パネルから。
    ④は泣くでした。それをビマヨダで書いています。よく考えたら直近であったワンドロで泣かせたのを忘れていました…ので、今回は逆にしました。
    このヨダナとビマニキはもうできてます。かつ、当社比割り増しでビマニキを甘くしてみました。が、後半ちょっとアレな場面に突入しますが、生存していますのでご安心下さい…。
    お声がけくださり、ありがとうございました!
    『落涙』人は、泣く。痛みを感じた時も、悲しいことがあった時も、嬉しくても泣く。目からぽろぽろと水を溢して鼻水を垂らして……いや、それは全員にはあてはまらねぇか。俺が見た泣くってのはそんなのばかりで。
    あぁ、あとは悔しくても泣く。それが一番多く、身近で見てきたものかもしれない。あまりに静かに、だが唇を噛み締めて手を振るわせて、ありったけの意地と矜持で声をあげてみっともなく泣くことはしない。が、その目。ほぼ同じ身長のはずなのに、お前は俺を下から見上げるように、目一杯の恨みと怒りを込めて見上げていた。いや……少し、違う。

    「ビーマ……!!」

    そう。今目の前でそうやっているように。俺を昔と変わらない温度で見つめていた。違うのは、恨みと怒りに混ざって……なにか色が。ちかりと瞬く何かが見えた、そんな気がした。
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    はとこさん

    DONE先日やりました、癖パネル物書き編から。選んでいただきありがとうございました!
    ②は体調不良でした。リク頂きましたビマヨダとカーマちゃんの話です。少しでも…とのことでしたが、ガッツリ絡んでます。
    事前にカーマちゃんのイベントなど読み直した結果、このような感じになりました。普段書かない子なので楽しかったです。ありがとうございました!

    タイトルはたまたま書き始めたタイミングでかかった曲から…
    『愛の亡霊』あーあ、つまらないったらない。けれどそこはマスターたってのお願いなので、嫌で嫌でたまらなかったですけれど、仕方なく。これっぽっちもマスターからの愛なんて期待してないですけれど?あんな顔で名前なんか呼ばれてしまったら、私としてはそんなマスターをドロドロに溶かして、甘やかしてしまいたくてしょうがありませんでしたけど?そこはガマンしました。
    それこそ……いつかのように地に這いつくばらせて、嫌だ嫌だなんて可愛く啼きながら私の愛を拒む貴方をまた見てみたい、なんてことは。
    とにかく、えぇ。お願いを引き受けました。本当はマスターのお願いでも、私としてはあの男は逆にこれ以上もないほどグズグスに堕としてしまった方が扱いやすくなってWin-Winな気もしましたけど。だって、その要素は初めから全て持ち合わせていましたし?そう。私の大好きなものです。ほら、指先でつん、と軽くつついただけで人間の理性とかってくだらないものは簡単に崩れるものでしょう?だから、今回もそう。えい、と指先であの男の心を、魂をつついただけ。
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