いつも夜になるとカーテンを靡かせながら窓辺に座る人影が。
こんにちは、さようなら悪魔さん
「今日は雨なのにそこにいたら濡れない?風邪引くよ」
「いえ、大丈夫です。」
「えー、でも雨が窓から入ってくるんだけど」
「カカ、じゃあオレちゃんが窓になってあげますよ」
ギリギリまで窓を閉めるとブラックがすっぽりそこに入る。
内心カーテンでよく見えない顔を見ようとしていたさとしは落胆し枕の下の方にずるずると下がる。
「もう、顔を見せてくれたっていいじゃん」
「それは無理ですねえ、だってオレちゃんの顔をみたら取り返しのつかないことになっちゃいますから」
「ジージジ」
カーテンのシルエットから小さなカメラのような子がぐるぐるとブラックの周りを回る。その子も顔を見せてくれない、不思議。取り返しのつかないことってなんだろう、呪われるのかな。
「それで今日なにがあったのか聞かせてくださいよ、さとしくん」
「今日はだいちからプリンを取られたんだよお。だいちのやつ食い意地張ってるんだから」
「へえ....君は取り返そうとはしなかったんですか?」
「だって、だいちに勝てるわけないよ。あいつ柔道やってて強いんだから」
ぐっと喉元を抑えると『そうですか』とだけ呟く。
ブラックはいつもそうだ。なにか面白い話を飲み込むみたいに首を締め付ける用に触る。話してくれたっていいだろ....
「別に知らなくていいことは知らないままでもいいんですよ。」
心の全てを見透かされたようでバツが悪く首を反対にずらす。不意にカーテンが顔に当たり撫でられてないのに撫でられた気持ちになる。
「じゃあおやすみなさい、さとしくん。」
「うん、おやすみ。」
これで◼️◼️だのは2◼️◼️◼️。いい加減◼️も◼️◼️◼️くなりませんかねえ。
カーテンが1段はためき寒い風が入ってくる。
「うぅ....寒いよブラック」
「カカカッ俺ちゃんは寒くないので」
「ひどいな!?」
独特な笑いを響かせるので近所迷惑だよと注意すると君がそんな言葉知ってるなんて、とバカにされる。やっぱり酷いや。