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    α五♀×Ω悠♂の五悠:オメガバース時空

    #五悠
    fiveYo

    僕が生きる世界は女と男以外に、もうひとつの性が存在している。アルファ、ベータ、オメガと呼ばれる第二の性。それを掛わせた上でこの世界は成り立っている。どうやら珍しい、珍しくない、なんて言われている性があるらしいけどそんなものは割愛。重要なのは僕、五条悟は女でありアルファだということ。ちなみに番はまだいない。番なんてそんなのいる?と常々思っていたし、親友には「面倒くさいことこの上ないよね~」なんて愚痴ばかりこぼしていた。つい三日前まで。つまり何がいいたいかって言うと。

    「運命の番っているんだねえ」

    ってこと。第二の性において、番という制度が存在している。まあ、結婚と似たりよったりなそれを僕が必要としてきたことは今までない。きっとこれからも僕の人生において必要はないと思っていた。これもつい三日前まで。今?今は僕がアルファで良かったし、番という制度に感謝するし、今まで番を作ってこなかった過去の僕にキスしたい。うそ。今キスしたいのは悠仁だけだ。

    「ねえ、悠仁」
    「僕と番になろうね」
    「それでね、悠仁に発情期がきたら」
    「子作りエッチしようね♡」

    僕の下でぶるぶると震えるオメガ、虎杖悠仁は僕の運命の番。一目見たときにビビっときたんだ。あれは僕の番、僕のものだって。それにしても今までよく無事だったよねえ。こんなかわいいオメガ、他のアルファが放って置くはずがないと思うんだよね。もちろん他のやつのものになっていようが、どんな手を使ってでも僕のものにしちゃうけどね。だって悠仁は僕のかわいいオメガで大事な番だからね。



    「ゆ~じ、いないの~?」

    いないの、なんて言いながらこの部屋に悠仁がいないなんて思ってもいない。これだけフェロモンを出しておいて悠仁がいないわけがない。そんなのはわかっているのに、五条の口から出たのは「いるよ」と言わせたいがための言葉だった。

    ヒート中のオメガが外をほっつき歩くなんて自殺行為に等しい。それに悠仁は僕が大好きだから。大人しく待っててね、と言って任務に赴けばたいていのことが起きない限り悠仁は大人しく留守番をしてくれている。「おかえりなさい」と笑う悠仁の笑顔があるから嫌がらせに近い面倒な任務だってこなす。本当にあのおじいちゃんたちは悠仁がいてくれることを感謝はすれど、処刑すべきなんてよく言えたものだ。
    五条悟はアルファである。人口のほんのひと握りと呼ばれる割合の中に、この最強はしたり顔で居座っている。さらに言えば少ないアルファの中でも"女"のアルファだった。
    第二の性と呼ばれるこのアルファが五条は小さい頃から煩わしくて仕方なかった。好きでもない相手にただでさえ絡まれやすい。男でも女でもだ。五条悟はオメガ嫌いだ、なんて噂が立つほど。それでもその噂だってあながち間違いではなかった。
    五条に縋るように集るオメガを「キメェ!」と一言で蹴散らした回数は両手では足りない。成人する前から見合いだ、許嫁だ、なんだと家のものがうるさかったのも事実。それらをすべていらないと一蹴して今日まで五条悟は生きてきた。好きでもない人間、好きになれない人間に笑いかける労力すら惜しい。それよりも大事なものがあった。たったひとりの親友、可愛げのないクソガキ、小うるさい級友や後輩、最近なら可愛くて将来が楽しみな生徒たち。それらが生きているなら五条は本当にいらなかったのだ。運命の番なんてものは。

    一目見て己のものだと思った。
    本能がそれを離すなと叫んでいた。
    目が離せなかった。

    「先生?」

    きょとんとした顔が愛らしいと思えた。死刑だなんだと話した相手にこんな無防備な顔を晒すなんて、なんてこの子はかわいいのか。でもそれはきっと必然なのだ。だって五条悟と虎杖悠仁は運命の番なのだから。
    抑制剤で押さえていたはずの五条を強く揺さぶるほどのフェロモン。目の前にいるのは悠仁だけ。それなら答えはひとつしかない。生きてきて五条がオメガのフェロモンに負けたことはなかった。どいつもこいつもくっさいな。そんな程度の認識だったのに。目の前から匂うのは、五条が抑さえている本能を叩き起こさんと言わんばかりのものだった。抗う、なんて笑ってしまうくらい。
    あぁ、これが運命か。
    すとんと五条の中に落ちていく。誰に何を言われようとも一切靡くことがなかったのも、そそられなかったのも興味がわかなかったのだって当然だ。だってそいつらは僕の運命じゃなかったから。ただそれだけなのだ。

    「なあに、悠仁」
    「……先生がアルファってほんと?」
    「そうだね」
    「隠さねーんだ?」

    隠す?そんな必要が今いるだろうか。だって悠仁だって気づいているんでしょ?今目の前にいるアルファが、僕が、運命の番だって。
    五条は運命の番とは言わなかった。言おうが言わまいがもう悠仁を手離す気などなかったし、きっと悠仁だって僕を求めるはずだと信じて疑っていなかったからだ。そう思えばいつだって番にはなれる。いや、もちろん今すぐ番になったっていいんだけれど、悠仁とのできることはすべてやりたい。出会ってまだ顔見知り程度になったくらいだとしてもだ。そう思えば悠仁と楽しいことができる。


    にっこりと笑うそのアルファはオメガをいつだって食らうことなんてたやすかった。

    そうやって悠仁と番関係になって初めてのヒート。何がなんでも任務なんていれるなとあれだけ伊地知に言っていたのに。どこから悠仁のヒートを聞きつけたのか、上層部から直で伝えられた任務に赴けば、僕が出る必要なんてないよなあ!?と言わんばかりのものだった。任務自体は五分で終了。それなのに東京の家までは往復で半日かかる。どれだけ急ごうとも、いくら最強の名を欲しいままにしている五条でも移動時間は変えようがない。別れ際に「くっだらねえことで電話してきたらどうなるかわかってるよな?」と丁寧にお伺いを立てて、トんだのは悠仁が待つ家の玄関だった。

    「ゆ~じ、いないの~?」

    はやくはやく僕の名前を呼んでよ。
    番になって初めてのヒート。僕が可愛がればこれでもかってくらいにとろけてしまう悠仁が無条件でさらにとろけてしまうと思ったら、心の底からこみ上げてくる欲が止まらない。どれだけこの日を待ちわびていたか。番になる前のヒートは本当に大変だった。もう首噛んでもいいんじゃない?と何度思ったことか。それでもなんとか耐えて耐えて、耐えた日々。すごく辛かったけれど今日を思えばそれもいい思い出のひとつだ。悠仁はいつだって可愛かったし。

    「ゆ~じ?僕だよ~悠仁のアルファだよ~」

    悠仁が名前を呼ばれただけでイってしまうんじゃないかってくらいの甘さを含んだ声でもう一度悠仁の名を呼ぶ。はやく出ておいで、僕だけのオメガ。いっぱい孕ませてあげるからね。
    匂いをたどれば悠仁がどこにいるかなんて一目瞭然だった。これでわからないアルファなら、アルファとして死ね。それくらい悠仁のフェロモンは強い。それに反応しだした身体を押さえ込み、冷静に、クールになれ悟。そう言い聞かせて五条は悠仁の返事を待つ。これはオメガに求められたいというアルファの本能か、五条悟だけの本能か。どっちだってよかった。悠仁が僕を求めて、僕が悠仁を求めるのならば。

    「…っせ、ぁあっ、」
    「ん、ここかな、悠仁?」

    帰ってきてからずっと悠仁のフェロモンが強く濃く漂っていた場所、僕たちの寝室。ドアをガチャっと開ければ、むわっと押し寄せる悠仁の、悠仁だけのフェロモン。はやくきて、と言わんばかりの濃さに僕はゴクリと喉が動く。それだけで悠仁が愛しい。愛らしい顔を見せてよ、と言いかけて五条はベッドの上。悠仁を視界に入れて、抑えきれない衝動が五条を襲う。
    ぐちゃぐちゃの衣類にまみまれたベッドのど真ん中、そこに悠仁はいた。
    オメガは発情期になると巣作りを行うのは有名な話である。己の番の匂いが染み付いた衣類をこれでもかと集めて、自分だけの巣を作る。発情期という無防備になるとき、何よりも安心できる匂い――番の匂いだ――に包まれることが何よりも幸せを感じる。そしてそれを番に見せるまでがオメガの巣作りである。
    五条だってもちろん知っていることだ。悠仁に出会うまではオメガの巣作りぃ?なにそれちょ~迷惑じゃん、なんて宣っていた。それがどうだろう。愛しい番の巣作りほどときめかないものはないのだと知った。

    「巣作り、じょうずに出来たねえ」
    「せぇんせ、おれ、じょぅ、にっ、ンっ…」
    「できてるよお♡これ、僕が朝着てた部屋着だね、ちゃんと見つけてくれたんだあ♡」

    朝、任務に出かける前に発情期が来そうだった悠仁にキスをしながら「僕の服探してみてね」なんて言った甲斐があった。もちろんそんなに難しい場所に隠してなどいない。洗濯かごにここ数日の五条が着た衣類を溜め込んでいたのだ。洗濯しちゃうとせんせえの匂いがしないって悠仁が泣いちゃうからねえ。
    おそらく一番匂いが強いであろう今朝まで来ていた一枚のシャツをかき抱きながら、涙を浮かべた悠仁が僕に手を伸ばしてくる。さわって、せんせえ。うんうん、いっぱいあいしてあげるねえ。ベッドに一歩、また一歩と近づくたびに悠仁のフェロモンが濃くなる。僕の本能を擦り切れさせるほど強くて濃いフェロモン。

    「ゆうじ、こんなフェロモンだして僕のこと欲しくて仕方ない?」
    「っうんっ、はや、せんせ、ひぃっ、!」
    「頬にさわっただけだよ?ゆうじはちょっと感じやすいからねえ」
    「ごめ、おれっ…!」
    「怒ってないからねえ。巣作りがじょうずに出来たゆうじにはちゃあんとご褒美、あげなきゃね」

    ごほうび、と小さくこぼす悠仁はたまらなくかわいい。まだ十五歳だというのに十分すぎるほど僕の雌だった。もちろん悠仁にとっても僕は女なのにその瞳に映るのは雄にしか見えないだろう。

    「い~っぱい気持ちよく、なろうね♡」
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    mnm51ma

    MAIKINGα五♀×Ω悠♂の五悠:オメガバース時空僕が生きる世界は女と男以外に、もうひとつの性が存在している。アルファ、ベータ、オメガと呼ばれる第二の性。それを掛わせた上でこの世界は成り立っている。どうやら珍しい、珍しくない、なんて言われている性があるらしいけどそんなものは割愛。重要なのは僕、五条悟は女でありアルファだということ。ちなみに番はまだいない。番なんてそんなのいる?と常々思っていたし、親友には「面倒くさいことこの上ないよね~」なんて愚痴ばかりこぼしていた。つい三日前まで。つまり何がいいたいかって言うと。

    「運命の番っているんだねえ」

    ってこと。第二の性において、番という制度が存在している。まあ、結婚と似たりよったりなそれを僕が必要としてきたことは今までない。きっとこれからも僕の人生において必要はないと思っていた。これもつい三日前まで。今?今は僕がアルファで良かったし、番という制度に感謝するし、今まで番を作ってこなかった過去の僕にキスしたい。うそ。今キスしたいのは悠仁だけだ。

    「ねえ、悠仁」
    「僕と番になろうね」
    「それでね、悠仁に発情期がきたら」
    「子作りエッチしようね♡」

    僕の下でぶるぶると震えるオメガ、虎杖悠仁は 4055

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