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    S_hInO_94

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    6月にジュンブラに合わせて書いたもの 半ロナ

    幸せそうな新郎新婦、綺麗なドレスを着て着飾った花嫁、2つの指輪、6月ももうすぐ終わるというのに結婚に関わる広告は目につくところにある、広告を横目にロナルドは待ち合わせ場所へ向かった。


    「……でさ、俺らじゃ出来ない訳じゃないけど、したい訳じゃないし……」
    「それ、半田には相談した?」
    「してない」
    居酒屋でロナルドとカメ谷は出されたコース料理を食べながら話をしていた、店と料理の予約は半田がしたが当の本人は急に仕事が入ってしまったため欠席する事となった。
    「半田とちゃんと話した方がいいと思うけどね、お前ら付き合ってるんだし」
    「そうだけどさ、女々しずぎね?」
    「人によると思う」
    「そっか」
    コースで出された料理と酒を少しずつ飲みながら、他に最近の仕事の話や次の企画の話を進めていく、ロナルドもカメ谷もいい感じに酔いが回ってきた。
    「ご予約のサラダです」
    「半田が予約してたのかな」
    「だろうな」
    「カメ谷取り皿もらっっっっびょっわセッ%#&」
    ロナルドは運ばれてきたサラダを見た瞬間言葉にならない言葉を発した、小さいがレタスやトマト等の野菜の間にあの緑の悪魔(セロリ)が入っている。
    「半田がいたらフハハ、驚いたかロナルドって感じでからかってたのかな」
    「俺これ食えねぇじゃん……カメ谷代わりに食べてくれない?」
    「おーいいぞ」
    「ありがと」
    半田に対して店を予約してくれた事には感謝しているが、後で怒ろうと心に決めロナルドはサラダ以外の料理をまた食べ始めた。

    ※※※※※※※※※※※

    数日後、ロナルドはパソコンに向かい唸っていた。
    前に半田の1日の尾行した事はあるが趣味も休日の過ごし方も極端過ぎて参考にならない、自分で半田に似合いそうなものを選ばないといけない、あれこれ悩んで1時間は経とうとしている。
    「相談しようにもなぁ」
    ドラルクとジョンはオータムでの仕事に向かってしまい事務所には居ない、相談して半田にバレても困る。
    エゴだとは思うが秘密にしておきたいとロナルドは考えていた、これまで半田に"お前の考えなんぞ、なんでもお見通しだ"といわんばかりに先に行動されている、少しは見返したいのだ。
    パソコンを前にして考え込んで唸っているロナルドの元へメビヤツがやってきた、どうやら心配しているようだった。
    「悩んでるけど心配いらないからな」
    ロナルドはメビヤツの頭を撫でて安心させた、メビヤツも嬉しそうににっこりしている。
    「あ、そうだメビヤツはどう思う?これ半田に合似合うかな?」
    ロナルドはパソコンの画面をメビヤツへ向けた、ロナルドが半田に1番似合いそうだと感じたものが表示されている。
    「ビービビービ ビービービビービー ビビビー」
    「似合うって事かな、ありがとなメビヤツ!」
    「ビッ!」
    肯定してくれる人?がいると心強い、サイズが合っているか確認しロナルドは購入ボタンを押した。

    数日後、仕事も終わり吸血鬼達が寝始める早朝にロナルドは公園でうずくまってしまった。
    半田に計画は全てバレていた、待ち合わせの場所に着いた瞬間に「貴様の持っているものはわかっている」と宣言されたのだ。
    「貴様、メビヤツにパソコンの画面を見せただろう、俺が見てないとでも思ったか」
    「うぅぅそうだった……そうだったあぁぁ」
    ロナルドは半田がメビヤツのモバイル会員で、ロナルドの事を監視していると前に堂々と宣言されていたのをすっかり忘れていた。
    「バカルドこういう事は事前に相談せんか」
    「貴様、俺の分だけ用意して自分の分を買うの忘れているだろ」
    「へ?あーーー忘れてた」
    買ったのは半田に渡すものだけだ、半田に渡すが目的として考えていたためロナルドは自分の分を買うのをすっかり忘れていた。
    「だから俺が貴様の分を買った」
    「何そのサプライズ」
    「こういうものは2人とも持ってないと意味無いだろう」
    ロナルドは嬉しくなってしまいニヤけて笑ってしまった、もしかしたら半田も自分と似た思いがあったのかもしれない。
    「じゃあ交換って事になんのかな」
    「そうだな」
    ロナルドは立ち上がり半田と向き合った。半田は真剣な目でロナルドを見つめている。
    「ロナルド、手出せ」
    「ん」
    半田はロナルドの左手の薬指に指輪をはめた、ゴールドの何も装飾の無いシンプルなものだ。
    「半田も手出して」
    「ウム」
    同様にロナルドも半田の薬指に指輪をはめる、シルバーの装飾の無くシンプルだ、ロナルドが買ったものと同じもので無いのは少し驚いた。
    「おおー」
    「貴様と全く同じものを探したが売り切れだったから似合いそうなものを選んだ」
    「ふふ、へへ」
    「聞いてるのかロナルド」
    「聞いてるわ!嬉しいんだから仕方ないだろ!」
    ロナルドはつけてもらった指輪を見つめた、キラキラしててまるで
    「なんか半田の瞳の色みたいだな」
    「なっ……」
    半田の顔は気恥しいのか耳まで赤くなって、つられてロナルドも顔が熱くなった。
    「……ロナルドの選んだ指輪はロナルドの髪の色みたいだと思う」
    「……へ?」
    ロナルドは余計に顔が赤くなった、耳まで熱い。
    「木下」
    「うん」
    「あ、愛している」
    「そこで噛むなよ、お、俺もだぜ半田」
    「貴様も噛んでいるではないか、お互い様だ」
    「「……ふはっ」」
    ロナルドも半田もなんだか面白くなってしまい笑いが漏れた、先程までの雰囲気が台無しになったが2人とも気にならなかった。
    「カメ谷にさ、指輪つけた写真送ろうぜ」
    「そうだな」

    2人はその後カメ谷になんでその場に呼んでくれなかったんだよと怒られた。
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