❏設定❏
・とくになし
❏本文❏
~彰人の部屋~
彰人「ダ、ダメだ……全然分かんねえ……」
杏「ダ、ダメだ……全然分かんない……」
彰人・杏:声を揃えながらそう言うと、テーブル上に突っ伏すような体勢でうなだれる
彰人「一体、誰だよ……冬弥とこはねの力を借りずに赤点を回避して、あの二人に見直してもらおう……なんて、言い出したヤツは……」
杏「はあ? 彰人だって、乗り気だったじゃん!」
彰人:はあ……と、深い溜息を吐く
彰人「……ったく、頭使いすぎて疲れちまった。少し、休憩しようぜ」
杏「あー、やだやだ、彰人は根性ないなあ……まだ、たったの十分しか経ってないのに」
彰人「あ? まだ十分じゃなくて、もう十分の間違いだろ」
杏「それ、堂々と言うこと?」
彰人「うるせえな」
彰人:ぼやきながらも腰を上げると、ベッドに移動する
杏「ちょ! な、何やってんの!?」
彰人「あ? 何って、休憩……」
杏「寝る気!?」
彰人「ああ」
杏「うわ、信じらんない……私、一応来客なんですけど!」
彰人「誰が、お前を置いて一人で寝るっつったよ」
杏「え? どういうこと?」
彰人「だから、休憩だって言ってるだろうが」
杏「休、憩……?」
彰人「ん」
彰人:隣りに座れと言うように、ベッドをポンポンと叩く
杏「なっ……」
杏(きゅ、休憩って、そういうこと……!?)
杏「~~っ! あ、彰人が言ってる休憩って、あれだよね……こ、恋人同士で入る……そ、そういうホテルの、隠語的なやつ……」
彰人「いや、別に隠語じゃねえよ……」