君と僕 布団の温かさが寂しさを助長させる、独りきりの朝。窓から差し込む光が、俺の目覚めを歓迎する。意味もなくシーツをぎゅっと握りしめ、苦しみに耐えるように体を丸めた。
今日も、いつも通りの一日が始まる。少し違うのは、隣にあいつが居ないことくらいで。
深く息を吸って、大きく吐く。
「大丈夫。俺は、優秀だから。」
布団から起き上がり、ゆったりとした動きで洗面台へ向かう。
鏡に映る自分は、それはもう酷く醜いものだった。瞼は腫れ、目は充血し、隈は濃く、唇は乾燥していた。肌や髪の調子も悪い。
家を出るまで、あと二時間とちょっと。その間に、どうにかまともな状態にしておかなくては。
歯を磨き、顔を洗い、保湿する。コーヒーを淹れるのにお湯が沸くのを待ちながら、保冷剤で瞼を冷やす。目薬どこにあったかな。
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