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    piyozaku_D

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    piyozaku_D

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    教授🍎×生徒🎸の現パロです。前書いた獣セックス🍎🎸と同じ世界線です。ショッピングデートしてセックスしてルシファーの家にお泊まりします。ピアノ演奏できる🍎ってめっちゃ見たいよねって妄想から生まれました。
    ♡、濁点うるさいです。

    #ルシアダ

    デートして、繋げて、それから地下で行われたライブを終えバンド仲間と解散し、一人ジャケットに手を突っ込んでライブハウスを出た。春が訪れる三月。夜でも春の穏やかな暖かさが感じられる季節にアダムは欠伸をしながら愛用のギターケースを背負い歩く。
    夜ももう遅いくせに人の波は止まない。近くの駅方面へ歩いていく足達に逆らい、アダムは一人自宅へと足を進めていた。
    その時は愛用しているワイヤレスイヤホンが充電切れでたまたま何も音楽を聴いていなかった。

    だから突如流れてきたソレはアダムの耳に大きく入ってきた。

    ソレはグランドピアノから出る音だった。力強く、そして滑らかに奏でられる音色にアダムはピタリと足を止めてしまった。普段ジャズを聴かないアダムでも分かるくらい、素晴らしい演奏だった。
    思わずその音の元へ近づく。そこにはたくさんの人が集まっていた。街中にポツンと置いてあるピアノ…ストリートピアノから奏でられる美しい音色に周りの人々は目を輝かせていたり動画を撮っていた。
    音大生だろうか、それともプロのピアニストか…アダムは高い身長を活かし演奏者を人混みの中から見つけた。

    そこで楽しそうに演奏していたのは、アダムが通う大学教授のルシファーだった。

    リンゴの芯のように細い身体、バックで固められたブロンドの髪、雪のような白い肌。そして愛着しているピンクと白の縦縞ベスト。全てに見覚えがありすぎた。

    アダムは目を見開いた。よく見てみるとルシファーの周りに校内で見たことがある教授がチラホラと集まっている。飲み会か何かだったのかは知らないがそれより、ルシファーの指から生み出される音楽にアダムは度肝を抜かれた。
    楽しそうに笑いながら他の教授たちとおしゃべりし、観客にも笑顔を振りまいている。近くに植えられていた満開の桃の花が夜風に吹かれて散っていくのがいいアクセントとなっていた。
    アダムは時が止まったようにその場から動けなかった。
    音色が、ルシファーの表情が、全てがアダムの思考を停止させた。

    それは昨晩のことだった。

    _____________________

    【すまないが迎えに行けそうにない。地図を送るから私の家に来てくれないか?】

    洗面所で歯磨きを済ませうがいをしている最中に携帯にそんな通知が来た。ルシファーからである。
    【具合悪いのか】と一度打ったが取り消して、【ん】とだけ短く返信して携帯を閉じる。その後また通知音が飛んできた。きっと地図でも送られてきたんだろう。アダムは無視してヘアセットに入った。
    今日明日でアダムはルシファーの家に泊まり込む予定を立てていた。泊まり込む理由なんて特に無い。暇だから友達の家に遊びに行く感覚とそう変わらない。
    教授と生徒のイケない関係?まぁ実際それに頷けるほど乱らな関係では、ある……。
    明日の分の衣類などが入ったバックパックを背負い、財布と携帯を適当にスキニーのポケットに突っ込み、車の鍵を持ち家を出た。

    鍵を開け後部座席に適当にバックパックを投げ愛車の運転席に乗り込む。アダムの車は中古の軽自動車だったが、本人はそこそこ気に入っていた。黒い車体にボディステッカーを貼り、自分の好きなように飾り付けられている車の中では常にロックやメタルバンドが流れていた。
    ルシファーとのトーク欄から地図のURLを開き、車を発進させてそこへ向かう。場所は高級住宅地で有名な場所だった。アダムはそれくらいじゃ驚かない。ルシファーが金持ちくらいなことは大学の中じゃ有名な事だからである。実際に家に行ったことはないがとんでもないところに住んでることぐらいアダムも想像はついていた。

    車を走らせて約20分後、目的地が近づいてきているスマホのアナウンスが流れた。アダムは一緒に送られてきたルシファーの家の外観と一致する一軒家を探しながら運転していた。
    「………でけぇところに住みやがって」
    そしてようやく見つけたそこの駐車場に適当に車を停める。横にはいつもルシファーが乗り回している赤いボディが特徴の外車が停まっていた。バックパックを下ろし家の目の前に立つ。白が目立つその家は目立った汚れが一つもなく、三階建ての大きな一軒家だった。
    インターホンを押して「来てやったぞ、開けろ」と言い家主が現れるのを待つ。しばらくしてガチャリと音がして現れた家主…ルシファーは特に顔色は悪くなく、いつも通りだった。
    「よく来たな。さぁ入ってくれ」
    「邪魔しマース」
    中に入ると白と赤で統一された洒落た玄関がアダムを迎え入れた。一瞬本当に日本か分からなくなるようなそのデザインにアダムはしばらく思考を停止した後、靴を脱ぎルシファーの後ろについて行った。
    「急なことで申し訳なかったな。遠かっただろう」
    「……別に」
    荷物は適当に置いておいてくれと言われたので本当に適当にリビングの端の方に置いておく。そしてドカリとソファに座り高い天井を見た。
    「なぁ、具合悪いのかよ」
    ボソリと呟くと身支度を整えたルシファーがこちらに向かってくる。
    「あーー、少し二日酔い気味でな。少し頭痛がするくらいだが大丈夫だ。薬も飲んである」
    「………やっぱりあんとき酔ってただろ、お前」
    「あのとき?」
    「…………ピアノ、弾いてただろ」
    思い出すと脳内で流れるのはルシファーの細い指から奏でられる美しいジャズ。ルシファーはその答えに「あぁ」と答えるとニマニマ笑った。
    「あのときは他の教授たちとの飲み会の帰りでね。帰り道にストリートピアノを見つけたから久しぶりに弾きたくなってしまったんだ……。お前もいたのか、あの人集りの中に」
    「ライブの帰りだったんだ……たまたまな」
    「私の演奏は素晴らしかっただろう?」
    「自惚れんじゃねぇよクソが」
    プイッとそっぽを向くと「ははっ」と笑われる。そしてセットした前髪に軽く指を通される。
    「聴き惚れてしまったかな?」
    グイッと顔を近づけられ思わずカッと顔が赤くなる。アダムは舌打ちするとその顔を手で遠ざけた。残念ながら図星である。
    「う、うるせぇっ、自惚れんなって言ってんだろ」
    ウザイんだよと威嚇するとルシファーはやれやれと言った表情を浮かべた。
    「それで、今日はどこに行きたいんだい」
    スっとルシファーが顔を引いた。時刻はお昼時。朝から何も食べていないアダムは腹を空かせていた。
    「………ガッツリしたものがいい」
    「そうか!ちょうど私も気になっていた場所があるから、そこでいいかな?」
    「ん、どこでもいいから早く連れてけ。腹減った」
    グギュルル、とアダムの腹がルシファーに訴えかけた。
    「運転はお前に任せていいかな?」
    「あ?私がすんのかよ……ちっ、めんどくせぇな」
    「飯は私が奢ってやるから、な?大事な大事な生徒に運転させるのは申し訳ないが一応私は今体調を崩していてね。何かあったら困るだろう?」
    「………そういうときだけ生徒扱いしやがって」
    「まぁそう不貞腐れるな。ほらさっさと行くぞ子豚ちゃん」
    「誰が豚だよコノヤロウ」

    _________________

    ルシファーを助手席に乗せてアダムの車で数分、ルシファーの案内に従い着いたそこは最近できたばかりの自営業で営むハワイアングルメバーガーレストランだった。
    白の木調をメインとした壁には実際のハワイの海や街並みの写真、フラガールのイラストが飾られていた。人工のヤシの木やサーフボードも店内に飾られておりハワイ感が強く伝わってくる。二人は先に注文を済ませ席に案内されると、思わずチラリと辺りを見渡してしまった。近くの壁には赤いハイビスカスが飾られている。天井で回っている白いシーリングファンがオシャレの度合いを高めているように感じた。
    「……よくこんな店知ってたな?お前にしては」
    店員が置いていった水を飲みながらアダムが問う。するとルシファーの目がキラキラと輝いた。
    「あぁ、チャーリーが一度ここに来てみたいと言っていたのを思い出してな」
    「………つまり今日は私をダシに使っての視察だと?」
    「そういうことだ!」
    「はぁ〜〜っ、そうだと思ってたぜクソッタレ……」
    机の下で足を組み頬杖をついて体勢を崩した。
    「おいアダム、行儀が悪いぞ」
    「るっせぇ、私に指図すんな」
    中指を立てチッと舌打ちをする。全く可愛げがないな、とルシファーはため息をついた。
    「……お前はジャズは聴かないのか?」
    その問いにアダムはチラリとルシファーを見た。急に話題を変えてきてなんだコイツ、という目で見る。
    「あぁ、専門外だな」
    「そうか。てっきりお前も興味あるのかと思ってな、ピアノに」
    「ばぁか。じゃあ聞くけどよ、この私がアレを弾くの想像できんのかよ」
    「まったくできないな!」
    「だから言っただろうが。ジャズどころかクラシックもねぇ……。私がロック系一択なの、知ってんだろ」
    それに対しルシファーは氷水が入ったグラスを揺らしながら「まぁな」と答えた。


    しばらくして店員が二人の頼んだ物をトレーに乗せて持ってきた。肉厚なパテと厚切りのチーズ、こんがり焼いたベーコンやオニオン、新鮮な色合いが特徴のレタスやトマトが挟んであるバーガーを頼んだアダムは目の前に来たボリューミーな見た目に目を輝かせていた。
    一方のルシファーはアボカドやたっぷりボリュームを出しているレタスに分厚いトマトが挟んである、アダムのバーガーより一回り小さいサンドイッチが目の前に置かれた。そしてセットで頼んだ二人分のドリンクを置いた店員は席を離れる。そのタイミングでルシファーが「いただきます」と言うのと、アダムがバーガーをペーパーの中に入れ大きな手でしっかり持ち、ぐあっと口を開いて豪快にかぶりついたのはほぼ同時に起こったことだった。

    かぶりついた瞬間に口の中にパテの旨味とチーズの濃厚さやカリカリに焼かれたベーコンとオニオンの塩加減、フレッシュなレタスとトマトが一気に広がった。
    「うっっめ〜〜…ッ!」
    アダムは嬉しそうに笑いながら次々とかぶりついた。中の物だけでなく挟んでいる噛めばカリカリとした食感とゴマの香ばしい匂いが漂うカイザーロールがいいアクセントとなっていた。
    「ふふっ、良かったな」
    目の前で口いっぱいに頬張る子供のような自身の教え子を嬉しそうに見つめながら、ルシファーも野菜たっぷりのサンドイッチに上品にかぶりついた。ドレッシングの効いたさっぱりした味わいがルシファーを虜にさせる。
    「んぐっ、お前肉食わねぇの?」
    もぐもぐと口を動かしながらアダムが問いかけてきた。野菜しか挟まれていないルシファーのサンドイッチを見て、うげぇと言うような顔をしている。
    「私は肉より野菜派だからな」
    「ふぅん……」
    アダムは気にせずバーガーにかぶりついた。かぶりつく事にベーコンやパテの脂が口周りについた。
    一緒のプレートに乗っているフレンチフライも三本ほど同時に掴み口に運ぶ。ジャガイモのホクホクとしたカリカリとした食感と塩加減が噛めば噛むほど唾液腺を刺激した。
    「よく美味そうに食うな、お前は」
    いつの間にかサンドイッチを食べ終えていたルシファーがアイスティーの入ったグラスをカラカラと揺らしていた。
    「ん、そうか?」
    ぺろっとフレンチフライについていた塩がついた指を舐め、コーラを飲む。そして口を離したかと思えばまたバーガーにかぶりついた。

    ルシファーはよくアダムと一緒に飲食店行くことが多い。それはアダムのこの見ていて気持ちがいいほどの食いっぷりを見るのが好きなのが理由である。日々の仕事の疲れをこの一瞬を見るだけで発散することができるのだ。ほんの少しだけだが。


    「はぁぁ、…満たされたぜぇ」
    ルシファーが会計を終え二人で店の外へ出て、車に乗り込んだ。アダムはおいしいものが食べれて腹が満たされ上機嫌だった。
    「アダム、次に行きたい場所があるんだがいいかい?」
    「いいけど、金はあんまねぇぞ?」
    「私が全部払うから大丈夫だよ」
    「よっしゃ!どこ行きてぇんだ、どこでも連れてってやるよ」
    「お前ってやつは……まぁいい。ここから近いモールがあるだろう。そこに向かってくれ」
    目的地を聞いたアダムは車内に音楽を爆音でかけながら車を走らせた。

    _____________________

    横に広がるとんでもなく広いモールの中を二人は歩く。週末の今日は家族連れや学生で混みあっていた。

    その中でルシファーが先に立ち寄りたいと言ったのはなんとクレープ屋だった。アダムは少し驚いたが奢ってくれるということでケーキやアイス、果物がたっぷり入ったクレープを注文し、口に運んだ。
    「んで、お前は食わねぇのかよ」
    「あぁ、私はいい。歳をとるとこういうのにも弱くてな」
    「はっ!ジジィは大変だなぁ?」
    バカにしたような笑い方をしながら生クリームがたっぷりのソレにかぶりつく。口を離す度に生クリームが口の端に付くのを見たルシファーは手を伸ばしソレを指で掬いとった。
    「まぁ、これぐらいは食べれるがな」
    そしてペロッと指に付着した生クリームを舐めた。
    その行動にアダムはビシッと身体を硬直させる。
    「なっ、…!なっ…!」
    そしてみるみるうちに顔を真っ赤にさせた
    「お前…!」
    ガッと叫びそうになるがあまりのことで言葉がすぐに出てこない。ルシファーはその反応にニマァ…と口角を上げた。
    「なんだ、ドキッとしたか?」
    「う、ううううるせぇ!お前にはやんねぇからな!」
    ルシファーの言葉を聞いてさらに顔を赤くしたアダムはクレープにがっつくスピードを早めた。
    アダムのことをからかい「ひひっ」とルシファーは楽しそうに笑った。
    「元から食べるつもりなんてなかったからそんな焦らなくていいぞぉ」

    それから二人は衣類を中心とした店を見て回った。

    ライブのときに着ていく服のレパートリーを増やしたいとアダムからの要望でロックファッションを取り扱っている店に行ったり、ルシファーが普段大学で愛用している腕時計を新しく買い替えるとのことで、ちょっとやそっとじゃ入れないようなブランド物を取り扱っている時計専門店へと足を踏み入れた。

    「お前も何か欲しいのあるか?」
    「い、いや……。私はいい、」

    途中でそんなことも聞かれたがあまりの値段の高さにアダムはビビって、欲しいとも思わなかった。

    気づけばアダムの両手は買い物袋でいっぱいになっていた。完全な荷物持ち係である。
    「よし、あとはスーパーで酒を買って終わりにするか。呑むだろう?お前も」
    「ったりめぇだろ、お前より一杯でも多く飲んで先に潰してやる」

    ___________________


    「………で、誰を潰すって?」

    椅子に座り赤ワインが入ったワイングラスを傾けながらルシファーは目の前のアダムに問いかけた。
    「……ん、うるせ……」
    透明なガラスダイニングテーブルを挟んだ向こう側にはテーブルに突っ伏して顔を赤らめたアダムがいた。

    ルシファーの家に帰宅する頃には空は暗くなっていた。帰宅した二人は荷物を片した後部屋着に着替えた。夕飯はスーパーで買った惣菜たちとビールやワインなどの酒。
    最初のビール一缶目はアダムも順調に呑んでいた。呑みながら自分語りを初めてそれから二缶目……そして三缶目で目がとろんとしてきて呂律が回らなくなった。その光景をルシファーは顔色一つ変えずに見ていた。今回もルシファーの圧勝である。
    「……」
    ブツブツと何か言いながらアダムは顔を上げ頬杖を着くと、ルシファーを見つめた。言葉が篭もりすぎていて何を言っているのか分からない。ルシファーは聞き返そうとすると、目の前からアダムの手が伸びてきた。
    「ん、……」
    「アダム?」
    その伸びてきた手はルシファーの指先をこしょこしょと触った。指のラインをなぞり軽く手を握ってくる。
    「どうした、人肌恋しくなってきたのか?」
    冗談交じりで笑いながらルシファーはアダムの好きにさせる。危ないからとワイングラスをテーブルに置くと、その手もアダムは触ってきた。そしてルシファーの赤い瞳孔と手を交互に見た。

    「…………ピアノ」

    ボソリとアダムが呟いた。

    「ん?」

    「綺麗だった」

    それは今度ははっきりとルシファーの耳に入った。
    「…ッ!」
    そこでルシファーは目をパチクリとさせた。そして次第にこみ上げてくる笑み。目の前の男はまだルシファーの手をなぞっている。
    「ふふっ…ははは!急に何を言い出すかと思えば……ッ!」
    ふー、と笑うのを止めて自分の手を弄ってくるアダムの手を優しく退けた。そしてその場から立ちアダムの座っている横へ移動した。立っているルシファーの目線が少し上なせいか、アダムはそれを見上げる形となる。
    「お前ってやつは……」
    するりとアダムの頬を撫でた。酔っているせいか普段より暖かい。
    「……ンだよ」
    その手を退かすことなく、ムッとした表情でアダムはルシファーを見つめる。
    「やっぱり聴き惚れてたんじゃないか」
    ジョリジョリと手入れされていない顎髭を撫でた。もう片方の手でスルスルと肩を撫でる。
    そしてそのまま顎を固定して、顔を近づけた。
    「んっ、ぅ…」
    ふに、とアダムの少し厚めの唇とルシファーの薄い唇が当たる。
    「ん、っおい、んっ、ん……っ」
    ふに、ふにと何回か互いの唇の感触を味わい、ルシファーの舌先がペロリとアダムの唇を舐めた。開けろ、という意味である。
    「チッ…ぁ、っんぅ…ん、っ」
    アダムはそれに仕方なく少しだけ口を開けるとそこから割って入ってきたルシファーの舌が器用にアダムの舌を捕らえた。
    「んぅっ♡ふ、っんぁ…♡熱、♡ふ、ぅ…♡」
    火照った互いの口内を感じ、何度も首の角度を変えて交合う。
    肩を撫でていた手は鎖骨をなぞり下へ降りていった。ルシファーの小さく、けれど男らしい骨ばった手がアダムの胸に触れた。
    「んぅ♡♡んっ♡んぅ、っふ、うぅ…♡♡」
    アダムは大学生活を始めてから自堕落な生活を送っていた。その結果が体重の増加である。顔はシュッとしているが昔のように引き締まっていた身体はどこにもない。分厚い段ができた腹、女性のように肉付いた尻と胸。しかしこれには本人は何も焦っていない。ルシファーも抱き心地があって少し気にいっていた。
    そんな胸に手を食い込ませるように揉んでから、先端をカリカリと指で掠めた。
    「んんッ♡んぐっ、っ♡ふあ…♡んむっ♡」
    ちゅぱっ♡と最後にリップ音を出して唇を離す。そのままアダムの横に顔を動かし、耳朶にキスをした。
    「あっ♡んぅ…っ♡」
    「はぁ、……っ」
    吐息を耳元で出しながら外耳孔に舌を突っ込んだ。くちゅ♡にゅちっ♡と耳を塞ぎたくなるような水音がダイレクトに響く。
    胸への刺激を忘れず、一度手を離しスウェットの中に手を入れ、直で乳首に触れた。スウェット越しで触れられていた頃から硬さを持ち始めたソレをピンッ♡と指で弾いたりギュッと摘む。
    「ぅッ♡そ、それやめッ♡るしふぁ♡っぁ、ぅ…♡♡」
    顔をフルフルと震わせ、耐えるようにギュッと目を瞑りながらか弱く鳴く。
    「どっちの方が気持ちいい…?」
    教えてくれ、と色が籠った息を吐きながらアダムの反応を楽しむ。
    「あッ♡そ、んな…♡♡ひっぁ…♡んう♡」
    「アダム、」
    すぐに答えが返ってこなくてムッとしたルシファーは声を低くして強く乳首を捻った。
    「んッ♡♡♡♡」
    ビクッビクッとアダムの身体が痙攣する。刺激に耐えられないのか目の前のルシファーの部屋着に掴まり、へにょりと太い眉を下げプルプルと震えていた。
    「ど、ッ♡♡どっちも♡♡♡気持ちいい…♡からぁ…♡♡」
    酔いだけじゃない、明らかに感じてしまっていてトロトロになった表情で縋るような声を出す。
    「よろしい。いい子だ…」
    答えに満足したルシファーはクツクツと笑った後アダムの後頭部を撫でた。
    「風呂を済ませてこい。………言いたいことは分かるな?」
    その言葉にビクッと震えたアダムはコクリと首を縦に動かした。

    ______________________

    アダムはルシファーの手が好きだ。自身とは違い、何でも器用にこなすあの手が好きだ。授業中に板書するたびに綺麗な文字が生み出されるあの手が好きだ。

    「ッ♡♡んっ、ッ♡るしっ♡んっ♡♡♡おっ♡ おっ♡ あっ♡♡」

    たまに演奏してくれるヴァイオリンを奏でる弓を持つあの手が好きだ。ヴァイオリンだけじゃない。アコーディオンやピアノだって……たくさんの楽器を楽しそうに演奏するあの手が好きだ。

    「はぁっ、ふ、っ…ぐっ」

    シーツにしがみつきながら正面から股を開きルシファーを受け入れる。散々解してトロトロになった尻穴は中に侵入してくる性器をたっぷりの腸液で絡んでキュウキュウと締めつける。
    「んっ♡♡ぁっ、んッ゛♡♡ふ〜゛ッんおッ゛♡♡♡♡ッ♡♡りゅしっ、ふぁッ゛♡♡♡」
    快楽に腰を揺らし首を仰け反らせながら自身の弱いところを掠める刺激に耐えた。
    大学生活が始まってできた彼女に尻穴を開発されて以来、排泄以外の役割を持つようになったソコは簡単に…女性器よりも簡単に男を受け入れるようになった。
    「どうした、今日は随分と甘えてくるじゃないか」
    酔ってるせいか?とルシファーは腰を掴んでいた片手を離しアダムの頬へ伸ばした。
    「正常位がいいなんてッ」
    ズルルルッ♡と腰を引き
    「ーーーッ♡♡♡ッ♡♡ひ、っぐ♡♡んうう゛ッ゛♡♡♡」
    「お前らしくないじゃない、か!」
    ズパンッ♡と音を立てて根元まで突き入れる。
    「んぉおッ゛♡♡♡♡」
    そのときビュルルッ♡と音を立ててアダムの性器から精液が飛び出た。
    「ッ……よく締まるな」
    「〜〜゛ッぁ、あ…♡♡おっ、ん…♡♡♡」
    スリスリと涙や鼻水でぐちゃぐちゃで赤らんだ顔を撫でる。すると絶頂に浸り熟しきった黄金の瞳がルシファーに向けられた。
    「あ、っぅ♡う…♡♡」
    フルフルと震えるアダムの手が、頬を撫でるルシファーの手に重ねられた。
    「アダム…?」
    「ッ♡るし、ふぁ…♡♡」
    そしてその手に、スリ…♡と頬を寄せた。グズッグスッと鼻を鳴らしながら目を細め白い手に甘えるようにスリスリと頬を何度も寄せた。
    これにはさすがのルシファーも固まった。
    「るしふぁ…♡♡」


    好き…♡と震える唇がゆっくりと動いた。



    「んおッ♡♡♡♡ッ♡♡♡んッ♡♡♡♡」
    バツン!バツン!と強い腰使いがアダムの最奥を突いた。
    「ッ゛♡♡♡ッ♡♡って♡♡〜〜゛ッイってりゅううう♡♡♡♡」
    「〜〜゛フーッ、はぁっ、ク、ソッ」
    グルルッと唸りながら理性を完全に失った頭で腰を振る。今のルシファーにはアダムの悲鳴なんて聞こえなかった。
    「と、止まんッ♡♡♡♡た、たひゅ、け♡♡おごッ゛♡♡♡んほッ゛♡♡♡あぎゅっ、ッ゛♡♡ッ♡♡♡♡」
    両手で太ももを掴み獣のような腰振りをするルシファーにアダムはギュッとルシファーの細い背中にしがみついた。ピンッ♡と爪先まで真っ直ぐに伸びた足が治らない。限界まで見開いた目から溢れる涙がボロボロと止まらない。
    「〜〜ーーッ゛♡♡♡♡ぐずっ、リュ、シ…♡♡♡ぐずっ、ッ゛♡♡♡ッ゛♡♡ほ゛ッ♡♡♡う゛ッ゛♡♡♡♡」
    「はーっ、ッ ぐ、……」
    「ッ♡♡たっ♡♡♡♡イぎ♡♡♡、ッ゛♡♡♡〜〜゛ッッ゛゛♡♡♡」
    「はぁっ、ぐ…ん、っ…ッ!」
    乱雑な腰振りの最後に、ルシファーはブルリと震えた。
    「ーー〜〜゛ッ゛ッ゛♡♡♡♡♡」
    頭が真っ白になる程強い絶頂がアダムの頭から爪先まで全て支配する。それと同時に中を、奥を満たすルシファーから出された熱い精液。孕ませるように性器の先端をグリグリと押し付けられた。
    「ふ、…フーっ、ぐっ、ぅ……」
    ボタボタと玉のような汗がルシファーの額を伝いアダムの顔へ落ちた。

    ______________________

    「はぁぁぁ………」

    ベッドに腰かけながらルシファーは重いため息を電子タバコの煙と共に吐き出した。
    隣には自分を受け止めて疲れて眠りについたアダムがいびきをかいて寝ている。顔は赤く、泣き疲れた顔をしていた。
    「久々にあんな抱き方をしてしまったな…」
    チラリと寝ているアダムの顔を見る。脳裏には先程まで甘えていた、雌のような顔が浮かぶ。

    _____好き…♡

    「〜〜………」
    何度もその言葉がルシファーの頭の中でグルグル回る。自分の顔を覆うと熱くなっていた。きっと誰にも見せられないくらい赤くなっているに違いない。

    「まいったなぁ……」
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