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    kakurenboooooo

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    アルテ+ハイジョ×ポケモンのパロディの妄想。
    年度はじめくらいに友人にLINEで妄想永遠聞いてもらってたやつの供養。
    文体は小説ではなく、私の妄想をつらつら書き殴っている形。

    アルテとハイジョのポケモンパロ①木々のさざめきが聞こえる、人里離れた森深くのお屋敷に同居して過ごしてるアルテの話なんだけど。
    普段はポケモンと一緒に音楽を楽しんだり、ポケモンの世話したり(麗さんが)世話されたり(都築さんが)して長閑に過ごしてるのね。



    そんなある日、道に迷ったハイジョ御一行。
    ポケモンセンターは近くに無いし、人の気配は無いし、日が暮れるまでに森を抜けられる算段さえ無くて。
    「こんなとこで野宿なんていやっす!(>_<)」
    「そもそも、四季くんが「あっ!エモンガの群れっすよー!」とか言って、ナツキ(地図係)の静止も聞かないで道から外れてしまった結果なんだから、とやかく言わないでください」
    「オレは別に、寝れればどこでも構わねーよ?」
    「オレはハルナっちと違ってセンサイっすから…」



    とかやんやしてたら、どこからか🎹と🎻の音色が聞こえてきて、人がいるぞー!って、誘われるようにしてそこに向かうと、例のお屋敷がある。
    深い森がそこだけ開けて、陽に愛されてるかのように光を集めて花々が繁り、野生かと思われる森のポケとか飼育されてるように見えるポニータとかが自由気ままにしていて、屋敷からは音楽が聴こえて、みたいな。
    人がいる!野宿回避ー!とかでテンション上がった伊瀬谷がほらほら!このギャロップとか顔に紐着けてるし、絶対人居る!とか言ってる傍で、紐じゃなくて頭絡ですとか豆知識してる冬美が居て、カッコいいなぁ〜こんな近くで見たの初めて!とか言う隼人くんとか多分いる。
    んで、春名かなぁ〜いや、四季だわ。伊瀬谷がこの紐「頭絡です」でハイヨー!ってするっすよね、みたいに迂闊に近づいたら警戒していたのかいなないちゃって。



    その騒ぎに屋敷の扉が開く。
    手前からプクリンプリン麗さん(に抱かれるププリン)。
    ハイジョ御一行に警戒しながらも、ギャロップ宥める麗さんと、「怪しいモノじゃないんです!」「驚かせるつもりじゃなかったっす!ごめんなさい!」取り繕うハイジョ。
    その様子に麗さんも警戒緩めてくれて、ほっとする一行と、誰かいるのかい、麗さん?とワンテンポ遅れて都築さん(頭にビビヨン、肩にアブリー)も顔を覗かせる。
    かくかくしかじかで道に迷って、一晩泊めてほしい旨を話すが、どうしてか断られてしまう。
    「生憎だけど、暫く客室の掃除をしていなくてね……少しばかり歩くけど、この子たち(ポケ)に街が見えるところまで案内させるよ。元気な君たちならチャイコフスキー(どういう世界線なんだろ…)の組曲が終わる前にはこの森を抜けられるよ」
    客室の掃除なら自分たちでするとか、雨風凌げれば雑魚寝でも大丈夫とか、粘ってはみるけどどうも難色を示してる感じ。



    そんな時、都合よく雲が空を覆って、一雨きそうな気配が。
    風も吹き出した。都築さんの出方を伺いながら、ポニータギャロップを小さな厩舎に避難させる麗さん。
    「ここで君たちを見離してしまうと、美しい雨音も君たちの悲しみのように思えて……こんな僕でも心悲しくなるのかな?ーー大したおもてなしはできないけれど、それでもよければ、どうぞ?」
    一雨のおかげで野宿回避したハイジョ御一行。



    外観は立派な屋敷だが、中には大きなグランドピアノと、二人で暮らすには十分なダイニングと、キッチンくらい。気持ち程度のソファはあるけど、ポケモン達が占領している(ムシャーナとかトリミアンとかハーデリアとか)ペラップとか自由に飛んでたり、多分コロトックとかもいる、そんな人間よりもポケモンの存在の方が大きい屋敷。
    ピアノに興味を示す旬や夏来はいるし、茶の準備をしに行く麗さんとプリン進化系統に「オレも手伝うよ」とか言うイケメンムーブの春名もいるし、招いてくれた都築さんに頭を下げる隼人くんの横で「二人は兄弟っすか?それともまさか親子だったり?」とか人懐っこい四季も多分いる。
    「ふふ、よく分かったね。彼は自慢の息子でね、僕よりずっとしっかりしていて--」「えっ!?ま、マジっすか……」でも都築さんは一見失礼()な伊瀬谷にも冗談言ってくれるくらいにはちゃんとハイジョの事迎え入れてくれてる。



    「手伝うとは言ったけどさー、このお茶ほとんどプクリンたちが淹れたんだぜ?賢いよなー」
    「いつもお茶はこの子たちが淹れてくれるんです。今日は若里さんがカップを運んだり、机を片付けてくれたり、色々と手伝ってくれたおかげでとても助かりました」
    若里も普通に麗さんと打ち解けてそうで……すごい。



    いつのまにか外は嵐のように、しっかり雨風吹いてて、野宿しなくてよかったー!なハイジョ。
    おねだりして二人の二重奏を聴いたり、ポケモンの世話の手伝いをしたりして過ごしてると、麗さんが寝具の支度や入浴の支度のために一度席を外すことに。
    自分たちも手伝うと言うが、雑然とした部屋を見られるのは恥ずかしいと断られるハイジョ。
    「そういえば、君たち食べるものとかはあるのかな?僕らは普段、あまり料理とか、しっかりとした食事をしなくてね(もちろんポケモンたちには食べさせるけど)もてなしてはあげたいけれど、きっと粗餐にもならないから、自分たちで準備するのがいいと思うよ」
    キッチンは自由に使ってもいいから、と都築さんに勧められ、せっかくだから二人も一緒にと夕餉の支度をする若里、隼人くん、冬美(なんで?)(僕だって包丁くらい使えます)
    伊瀬谷と夏来でリビングの片付け(二人にとってはそれでいいんだろうけど、5人が雑魚寝するには楽譜やレコードで散乱してるし、よく見るとポケモンの体毛とかすごい)



    「そういえば、圭っちと麗っちって実はホントに親子だったりするっすか?それとも音楽家繋がりとか?あ!圭っちは亡命したどっかの国の王子で、麗っちはお付きの人とかってのはどうっすか?」「シキ……色々と…詮索するのは…よく無いと思う」「構わないよ。そうだね、麗さんとは血のつながりや家のつながりすらないけれど……水魚の交わりとでも言っておこうかな?」意味深な会話とかする。



    そんなこんなで各人の作業が終わって夕食。
    「ふふ、若者はたくさん食べるね。残念だけど、僕は量を食べられないから、このスープだけご馳走になろうかな」「わたしも、実はお昼を食べすぎてしまったので、こちらのパンを一ついただきます」少食なアルテVS大食いのハイジョ。
    もちろん片付けも自分たちでやる。
    麗さんが準備してくれた寝具(昔はよく君たちみたいに迷い込んだトレーナーとかが多かったから、泊めてあげられるように麗さんが寝具を多めに準備してくれてたんだよね)で5人雑魚寝のハイジョ。
    「そういやさ、キッチン借りて思ったんだけど……プクリンたちがお茶とか紅茶とか淹れてくれるって言ってたじゃん。だからかなぁ……ケトルとかカップとかは綺麗なんだけど、他の調理器具がさぁ、あんま使ってない感じしたよな」「この寝具も、だいぶ使っていなかったみたいですね」「ちらっと見たけど、お風呂場もアシレーヌ(絶対いる)が洗ってたよ!麗さん、布団の支度で忙しそうだったし……長らく人が来たことないって言ってたの、本当っぽいよな……」「なんか……悪いことしちゃったね」「じゃあ!明日めーちゃくちゃお礼すればいいんすよ!そうだ!オレたちで即興バンドを披露するってのは!?」「楽器がないのに……何言ってるんですか」「でも歌とか披露すれば二人とも喜びそうだよなー」「圭さんが……趣味で集めた管絃楽器はどっかにあるかもなぁって、言ってたよ」「コボルトが時々勝手に鳴らして遊ぶって言ってたっすね!……コボルトって何?新種のコバルオンの進化前っすか?」「ドイツの妖精のことですよ(ドイツってポケモン界のどこ?)」ーーとか色々と雑談しつつ、更けていく夜。



    「本当にお世話になりました!!」
    翌朝になって、即興バンドこそやらなかったもの、めちゃくちゃ頭を下げるハイジョ御一行。
    「屋敷の裏を少し歩くと湖があります、湖に出たら西に向かってください。暫く歩くと森が開けて、そこから街はすぐなので」
    「今宵、君たちに差す光が暖かいもので溢れるよう、ドビュッシーでも弾きながら祈っているよ」
    アルテ屋敷ポケ一同でお見送り。
    ハイジョたちは街へと歩き出すのであった。



    途中で例の湖。
    一際大きい木の根の側に、(まるで人為的に)疎らに置かれた?種類も多様な花々。
    波紋も立たない凪いだ空間、言われた通り西に向かうと森が開けて、丘の下に小さな街がある。



    「おや。君たちあの森を抜けてきたのかい?深い森だから迷っただろう。宿舎はたくさんあるから、ゆっくり休むといい。なぁに、この街はね、国道が開通するまでは、しょっちゅうトレーナーが迷い込んでいて、息も絶え絶えな連中を迎え入れるために宿舎がたくさん建って、それで賑わった今や観光地なんだよ。ーー20年程前までは森に棲む音楽家の少年たちが、迷えるトレーナー達を介抱したり、街まで送ってくれたりと甲斐甲斐しかったんだが……え?音楽家の少年ーーいや、今はもう青年か。彼に会ったのかい?……そうかい、うん、元気だったかい?あんな傷ましいことがあったからなぁ……うん、元気ならいいんだ。またこの森に来ることがあれば、また顔でも見せてやってくれな、トレーナーさん方」
    (ポケモンのゲームなら一方的に町民が喋って、今後クリアしても触れられることがない謎の伏線のやつ)
























    街へ向かうハイジョ。
    そんな彼らを屋敷の屋根から見下ろす、一体のポケモン、ゾロアーク。



    彼がまだゾロアだった頃、森のいたずらっ子として野生のポケモン達からはハブにされていたが、屋敷に棲む二人の音楽家の音楽に誘われ、二人の仲介もあって屋敷のポケモン達と仲良くなり、次第に森のポケモン達とも馴染むようになった。
    音楽家たちにとっても、彼らのポケモンたちにとっても、このゾロアにとっても穏やかな時を過ごしていた、そんなある日。
    音楽家の一人が事故で亡くなってしまう。
    突然の哀別に、悲しみ、気力を失くしていくもう一人の姿はあまりに傷ましく、ポケモンたちもゾロアも見ていられなかった。
    ゾロアの特性イリュージョンで、化けて出たこともあった。
    しかし彼はバイオリンが弾けなかった、たくさん聴いていた筈の音楽は今でも覚えているのに技術がなかった。
    「しっぽが隠せていないよ?……ありがとうね」
    化ける才能もなかった。



    そんな彼も月日が経ってゾロアークに進化した。
    その頃には、屋敷に棲むポケモンの数も減っていた(残ったのはパートナー関係も結んでいないただ棲みついてたポケモンたちが多い)(メタな事急に言うと、麗さんがトレーナーだった子達は、都築さんに「僕ひとりでは、君たちのお世話はしてあげられないんだ、君たちと悲しみを分け合いながら生きていくことも出来ない。どうか君たちはこの空の下で、元気で暮らしてほしい」みたいに逃がされてった(中には、それでも残った子もいる))
    ハイジョ一行が過ごしたアルテ屋敷は、進化してイリュージョン能力も増大となったゾロアークの力で作られた、当時の思い出の屋敷の再現、にすぎなかった。
    実際には、厩舎は半ば荒廃し、伸び切った雑草、リビングに散らばるレコードや楽譜やポケモンの体毛はそのまま。
    生活区の外にある2階(主に1階が生活区)への階段は掃除はされてるっぽいが、埃がたまっている。
    そこは2階。いくつか並ぶ部屋の一部屋だけ、妙にノブが錆びている。
    ろくに食事もしない男一人で暮らしているのだから、調理器具は使わないし、掃除もしなければ、迷い込んだトレーナーなんて泊める余力なんてあるはずもない。



    イリュージョンの力は十分過ぎるほどで、ゾロアークの思い出の中にあるバイオリンの音色を、思い出の中の子どもに弾かせる幻影を見せるだけで、傷ついた男は癒し騙された。
    ゾロアークに進化してからの十数年、アルテ屋敷は幻影と、幻影に化かされている都築さんと、情けと愛情で都築さんを見守るポケモンたちとで時間が流れていった。
    (基本は幻影なので、時折ゾロアーク自身が麗さん自身に化ける事で「生活」を成り立たせている)
    都築さんだって馬鹿ではないので、いい加減、自分がたくさんの優しさに生かされているのも分かってる。
    けど、ゾロアークのなかの麗さんの音楽が、あまりにかつて愛した音楽のようで手放せないでいる。
    そんな不器用な愛情が入り混じった終わりのない時間のアルテ屋敷みたいな最悪な妄想してました、ご静聴ありがとうございました。
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