「 」の残響あとがき+解説 どうも、はじめましての方は……は、そろそろいないんじゃないかな? もし最新話から読んでこのあとがきを読んでいたらスゴいですね。その心はいかに。
はじめましてじゃない方はお久しぶりになりますね。桐崎八絵、またはキリサキヤエと申します。
この度は水父小説、『「 」の残響』前後編を読んでくださりありがとうございます!!特に後編!!大っっっっっっっっっっ変長らくお待たせしてしまして申し訳ありません!!!!(スライディング土下座)
こんなに遅れました、長い長い言い訳タイムさせていただきます。まず前編を書き終わった後にとりかかった、去年参加させて頂きました父受けWebオンリーにて展示させていただいたショタ水父♀が想定の倍以上の文量になってしまいましてね。13万文字は自分でもとち狂ってると思いますハイ。でも書きたくなるほどの熱いパトスがあったんです。合間に平行して後編書いてました。
長くなることはいつものことしてですね、執筆途中大きな想定外事態その1が発生。コロナにかかって筆速度が大幅に低下。
当時10日間の自宅療養+水父プチオンリーが行けなくなるという事態になって悔しいのなんの…同伴してくださる方もいたのに、泣く泣くキャンセルになって……ち゛く゛せ゛う゛!!!! 自宅療養中やることなくて、それで必死に足掻いて書いてましたけど、まあおっそいのなんの。治っても二週間前後は後遺症で頭がぼんやりしてまともに文書けるかどうか危うい自分の体が忌々しかったです…コロナ滅ぶべし。
その後、後遺症はなくなり、父受けWebオンリーも終わって一息ついていたところでようやく本腰をいれて続きを書こうとしたら、連載もの書いてるとたまにくる燃え尽き症候群を発症してしまいまして。
この期間は文章は書かずに絵を描くとか、本読んだりアニメとか見たりしてインプット期間を作ると自然回復するのですが、この期間中に大きな想定外事態その2が発生。まさかの三次創作沼にハマる。
詳細は伏せておきますがオリキャラつくってよその子とキャッキャウフフするのがめちゃくそ久しぶりに楽しくなってしまって…気がつけば抜け出せなくなってて…一人遊びの三次創作じゃ得られない楽しさ…!(^q^)
もともとpixivの企画に参加してハマって過去もあるので、ものによっては一年と少しの間漫画を描いていた時期もありますから、もとからそういうのにハマる傾向はあったという…。
その合間合間に執筆はちびちび続けていたんですけどね、気がつけばめちゃくちゃお待たせしてしまう羽目になってしまいました!!待っていてくださったみなさん、大変申し訳ありません!!そして待っていてくれてありがとうございます!!
長ったらしい言い訳は終いにして、今回も性癖100%の水父のお話はいかがでしたか? 楽しんでいただければ幸いです。
前後編や三部作ものに関してはもう二回もあとがきを書いたので今回も恒例ということでいつも通り後々キャラ別で語っていきます。お暇でしたらお付き合いくださると嬉しいです。
今回のお話は前回のお話『「 」の慟哭』を執筆している最中、戦闘シーンの資料探しの合間に見つけた『空の境界 矛盾螺旋』の戦闘シーンを見ていて閃いたネタです。書くにあたり文庫版の原作小説も読み直しました。読んだことない、または映画を見たことない方は是非、『空の境界』シリーズおすすめです。
インスピレーションを得たところで何らかの形で岩子さん復活もやりたかったというのも練り込み、そこに「そして(水父と母以外の当事者は)誰もいなくなった」という悲壮感も織り混ぜたくなって今回の形に落ち着きました。なんでそんなことにしたかって?私のひねくれた性癖がそうしろと囁くのさ!
それではここからはいつものように各キャラクター別に語ります。今回オリキャラ重視で父達に関しては少なめになるのはご容赦ください。
【有村凡】
今回の事件の元凶にしてボスキャラですが、モデルになったのは今回の話の元ネタとなった『空の境界』に登場する荒耶宗蓮が大本で、そこに同作品に登場する蒼崎橙子さんという私の推しの要素と、墓場鬼太郎に登場する、夜叉を甦らそうとしていた理学博士、有馬汎をミックスしたキャラクターとなっております。名前は特に有馬汎からもじったものを採用しました。
余談になりますが、薬叉ホールディングスも『夜叉』からもじったものになります。
モデルがモデルなんで、書いている最中のCVはずっと中田譲二さんでした。ICVついてると書きやすい。
生まれた時代は江戸時代初期ぐらいかと明確には定めてませんが、そのくらいからずっと生きながらえていた元人間。自分を凡人だと思い込んでいる天才。建築や木彫りの技術だけでなく、結界や魂の解体といった多岐にわたる技術を体得できる器用さはあったのに、性格は自分の感情を自覚できない程に不器用極まれりなキャラです。
独り身になってからは理解者がいなかったので冷酷になる一方だったので、引き返せる場面は人間だったころに都に行く前が最後になります。幼なじみの女性に対する感情を自覚して、一緒に都に行こうと誘えたかどうか。告白していれば、幼なじみの方からは確実にOKをもらえたのに。幼なじみの方は当時の関係を自分で壊したくなくて告白できなかったんじゃないかなと。あとは自由に解釈してくださって大丈夫です。
今回小さいですがテーマとして『愛の対比』を練り込んでいたつもりなのですが、有村は『愛』に気づかなかった側で、げげろ殿や水木さん達は『愛』に気づいた、気づかされた側……の、つもりで書いていました。ふんわりしてる。
有村がまだ人間だった頃に幼なじみの女性に対する恋慕の情、『愛』に気づいて自覚し先程述べたように告白していたから、今回の事件はそもそも起こりませんでした。残念ながら有村不在時の有村の故郷の出来事、村の飢餓による神頼みとして女性を人身御供として捧げられる事態はどうしても回避出来ません。
自分の中の『愛』に気づかないまま大切な存在を失った有村は、一人感情を拗らせることとなり、その感情すら魂を新しい体に移すのを繰り返していくうちにどんどん磨り減らしていき、本編のような価値観や目的を持った、冷酷で淡々とした化物になっていったというわけです。そんな彼が組紐の中にいた、げげろ殿に『愛』を教えた岩子さんの存在に気づいたというのは、ちょっと皮肉でしたかね。
最後のカーリーを模した人形の中に幼なじみを模した人形を入れていた理由ですが、あのカーリーの人形には有村の『魂から記憶や感情を切り離して純粋なエネルギーの状態にする術』が仕込まれていまして。有村本人のように相手に直接触れれば、とまではいきませんが、敵対した相手を仕留められたら発動するようになっていたので、仕留めた相手の魂をすぐに解体して吸収し、自身の動力源確保兼幼なじみの人形がいつでも動けるエネルギーを蓄積させるため。そして自作の最強の兵器でガッチガチに守らせることで、盗まれたり等して有村の弱点にならないようにしていたのです。いわばあれは武装して、怪しい奴が近づいてきたら自動で迎撃する金庫みたいなもんです。
カーリーを採用したのは有村の出自から仏教か、或いはヒンドゥー教あたりからネタを引っ張ってこようと思った時に候補として上がり、他に適した仏様や神様が見当たらないし、私自身カーリー好きということで。メガテンとFGOでお世話になってます!!
とにかくこの男についてはほぼ書ききったので、語ることはもう無いと思います。忘れていなければ。
【アンドレ・ウェブヘッド】
有村一人だと話が動かしずらかったので、有村と利害の一致で動いている人物を作った、という経緯で生まれました。名字は『ウェブ=網=蜘蛛の巣』+『頭から蜘蛛の体が出てくるから』というダイレクトなものにしつつ、名前はヨーロッパで使われるものからピンときたものを採用。
人間だった頃はだいたい19世紀のイメージ。ちょうどコレラがヨーロッパでパンデミックを起こしていた頃なので、その治療をよくやってたんじゃないかなと思ってます。
モデルになったのは『テイルズ・オブ・ジアビス』のジェイドと、『怪物王女』の南久阿と蝿男。またモデルの影響で、書きながらICVは子安武人さんが浮かんでましたよ。
アンドレについては書ききれなかったことがあるのでここで補足。彼の過去は作中でもあるように人間だった時は本当に善人でしたし、医者として救える命は救いたい、弱者を見捨てられない、弱者を救おうとしない社会は間違っていると本気で思っていました。
そんな彼が今まで救ってきた弱者に裏切られて絶望し、闇落ちしてしまうのも無理はない……と思った方は多いかもしれませんが、アンドレが真に絶望したのは自分自身。
今まで見返りを求めずに医術で人々を助けていたけれど、いざ自分に危機が迫ったら今まで助けてきた人達のうちの誰かが助けてくれる、誰も自分を裏切ったりなんかしないと、無意識に見返りを求めていたのが浮き彫りになったこと。勝手に人間の善性を信じ、勝手に裏切られたと絶望する自分。アンドレにはそんな自分が気持ち悪くて仕方がなかったのです。
その後は六期鬼太郎に登場しましたフランケンシュタインに拾われて、蜘蛛の怪人になった後の彼は『因果』に関する研究に没頭するようになりましたが、両手を切られた後生き残ってしまったアンドレのその後の人生は、彼自身にとっては惰性でしかありません。二度目の死が目の前に死が迫ると恐怖して逃げるのに、いざ生き残っても何か生き甲斐とかそういうものがない。自分がこうなった『因果』を調べることに没頭していないとやってられなくて、因果の研究に没頭していくうちに有村に出会ったわけです。
有村とは組んだはいいけど、所詮は利害関係。足手まといになったら切り捨てられるのは目に見えていた。なのでアンドレは「協力するのはいいが死後に自分の魂を利用されるのは御免だ」という最後に残った矜持から、作中のような仕込みを自分の魂に仕掛けておいたのです。三度目にしてようやく死の恐怖を振り払うことができたようです。
アンドレはただ本当に、生まれた時代と環境が悪かった。運もなくてただただ間が悪かった。そんな中で成人君主のような精神を持ち続けるのは、彼には無理でした。私もアンドレの立場になったら無理ですね。世を恨んで好き勝手しちゃうね。
【是空】
今回の有村以外はわりと大型寄りの敵と対峙するのは当初から決まっていたので、そうなるとげげろ殿と水木さんだけじゃ戦力が足りない。戦力を補う兼、話の盛り上げ役としてパッと浮かんだのが烏天狗でした。
烏天狗ってカッコイイし、強いイメージがあったので採用。名前の由来は『色即是空』から。ただ響きがカッコイイからという安直な理由でつけられました。私の中の烏天狗のイメージを詰め込んだので、これといったモデルは無し。でも自然とICVは小山力也さんでした。
前編の感想で是空に死んでほしくないというのをいくつか頂いたのは驚きでした。そう思われるくらい好かれたのはとても嬉しいのですが、残念ながら当初から死亡は確定していました。今後復活もありません。
是空は有村のことを初対面の時から薄々人間とは思っていませんでした。人間の枠を外れた化物、という認識かな。そこに元から人間にも妖怪から見て悪い人間と良き人間がいると理解していたので、水木さんに対しても差別するようなことはなかったのです。
けど「妙な人間と、人間によって同族を狩られたと聞く幽霊族が何故一緒に行動している」と不思議に思っていたことでしょう。それが戦いで水木さんの活躍とか、油矢に対して水木さんとげげろ殿二人でゲラッてたり、最後に水木さんに心配されたりとかで、水木さんの人間性を知って「ああ、なるほど」と納得したんです。
是空はもとより有村を斃した先のことは何も考えていませんでした。故郷と家族を失ってからは、ただひたすらに有村への復讐のために全てを捧げてきた。失うものは自分の命くらいだし、その命も有村を斃せるなら自分がどうなっても構わないと思っていた無敵の人状態。だから水木さんに身を案じられるとは全く思っていなかったんですよ。
最初なんて水木さんのことを有村を釣る為の餌くらいにしか思っていた節もあります。そんな人間が妖怪の為に守られるだけじゃなく自分から前に出て傷だらけになりながらも奮闘を姿を見て、命を大事にしてほしいようなことを言われて、案外心に刺さってしまったんですよ。
一人生き残ってしまった時から有村への復讐の為に使いきるつもりだったことに加え、水木さんという妖怪の理解者とその相棒であるげげろ殿の未来を切り開く為に命を使いきれる。ただの復讐者で、しかも力が足りなかった自分に、誰かに何かを繋げるバトンがあるのならと、是空はそれを悪くないと思えたんです。覚悟が決まった後は動きは早く、有村の鼻をあかせたし水木さん達は勝ったので、是空は満足のいく最期を迎えられたわけです。
実は戦いの最中、有村との実力差には内心ショックは受けていたというのも、水木さん達に有村のとどめを託す要因になっていました。想像以上に慎重だったし、色々用意してくるしで、げげろ殿と水木さんがいなかったらカーリーの人形込みで一人で戦わなきゃならなかったのは流石に無理でした。いくら分身術があったり切り札を複数用意しても、是空じゃ有村に重傷までは頑張ればなんとなまでいくのが限界。
没ネタとして有村に特攻する前に、水木さんに氷窟の入り口に協力してくれた礼として是空が作った酒が入った酒壷があるのを告げる、というのがありました。話のテンポが悪くなるのと、決戦前夜だとそこまでする好感度を水木さんが稼いでいなかったということで、残念ながらお蔵入りとなりました。
【油矢】
『「 」の慟哭』の時に頂いた感想の中に、水木さんが所属している会社について、人命救助を行った水木さんへの悪い噂を放置したのに、慟哭での出来事の方が事件性を疑われるはずなのに待遇が優しいというのがありまして。その矛盾を解消したいなと思ってる時に生まれたのが油矢です。
部署が変わったら移動先の部署の方が水木さんのことをちゃんと評価してくれる場所だったのと、前の部署だと油矢が裏であれこれ画策したせいで待遇の差が出た、ということにしたのですが、いかがでしたでしょうか。
コイツは嫌われるのと自分がやったことへの報いを受けるのが役割なのでね。今回のヘイト向けられ担当。水木さんとは『水』と『油』の関係なのと、『木』を素材として攻撃的だったり嫌なものないかなーって思いついたのが『矢』だったので、名前は『油矢』に。水木さんとはどこまでも相容れない人間です。
モデルになったのはFateシリーズからワカメ…いや失礼、間桐慎二と、今まで見てきた漫画動画から、職場でこういう嫌な奴いるよねってのを思い出しながら作り上げました。これを読んでいる方はこんな奴になっちゃダメだぞ…!
【岩子さん】
岩子さんがあんな形での復活は、もしかしたら賛否別れる展開になったかもしれないと少しびびってます。でもこうしたかった。こうしないと自分が一番納得出来なかったのでこうなりました。
他の方が書かれる水父や父水はいいんです。でも自分で書くとなった時に、「水木さんはげげろ殿と結ばれて、キタチャンもいて幸せ───で、岩子さんは?」って、罪悪感のような感情が沸き上がってきてしまうんです。岩子さんだけでハブられるような状況を許容していいのかとずっとモヤモヤしていました。
要するに「幽霊族一家みんな一緒の幸せ空間じゃなきゃ嫌だー!!!!」「そこに岩子さん公認の水父イチャラブもほぢー!!!!」「でも水木さんが遠慮しちゃわない?! なんか、こう、完全復活まではいかないけど、いつでも岩子さんとお話出来る状態にならんかえ?!?!?!」という欲張りセットを求めた結果がこれです。
『慟哭』書いていた時は今回のような復活案は浮かんでなかったのですが、いつでも復活出来るように伏線はずっと張っておきました。回収するタイミングが来たので、作中のような形での復活になりました。これから水木さんは毎朝キタチャンとげげろ殿のハグに加え、組紐岩子さんが伸びてきて優しく手首に巻きつかれて朝を迎えるんやで(ニッコリ)。
水父の夜の事情はどうすんのかって?
それは作中でも言ってました通り、最中は岩子さんはぐっすり眠っていますから。なんか大きなトラブルを感知したらすぐに目覚めますが。
水木さんがどう思うかの詳細については次回を待て!とだけ言っておきます。
【水木さん&ゲゲ郎】
今回は二人まとめてになります。あんまいイチャイチャはできなかったけれど、バディ感は出せた、かな?自信ないですね!
前編での天井に張りつくげげろ殿のシーンはお気に入りのところです。天井版貞子のイメージです。
今回書く前からカプ要素薄めになるのは想定していたので、入れれる隙間を見つけてはイチャイチャさせてました。残念ながらテンポとかの都合でお蔵入りになったシーンもありますが、それは軽く後述しておきます。
エンゲージリングネタ書いたら後に公式から指輪発売されるなんて思いませんでしたね。いやービックリ。あの後水木さんが指輪買ったかどうかは……温存しておこうと思います!あるいは皆さんのご想像におまかせという便利な言葉を使っておきます!
今回色々没案があるんです。例えばお墓の件。後編の終わりに岩子さん復活が確定するまでは案のひとつに岩子さんの墓でありキタチャンが生まれた地で父達とキタチャンで夜に墓参りに来て酒盛りをしてたら、現地の妖怪達が集まって飲めや歌えやの大騒ぎするかとか。普通に昼間に墓参りして、そこで水木さんはげげろ殿に指輪を渡した後に墓にも指輪を捧げてから、指輪をした自分の左手薬指を見せつけるってのもあったり。
水木さんの武器を取り出せる腕時計には、鶴瓶火殿を喚びだして火を吹いてもらうという案があったのですが、色々あって没に。水木さんの記憶にある武器に限定しました。
ラストの夢で幽霊族一家がデパートの屋上で水木さんと合流するシーンも、初期案は挿入されるタイミングも違ったり場所も違って、有村との最終決戦前夜に桜の木の下というシチュエーションでした。幽霊族一家と少し離れたところに水木さんがいて、家族で再会を喜んでいるところに岩子さんが水木さんの存在に気づき、家族の輪に入れる。という流れがビジュアルブックの影響もあって、今作の流れに変わりました。
ここでイチャイチャ没案。有村との最終決戦前夜、水木さんとげげろ殿は手を繋いで見つめあいながら眠り、二人で先程述べた桜の木の下での夢を見て目覚める。同じ夢を見てげげろ殿は嬉しさと胸の温かさから涙して、水木さんは微笑みながらげげろ殿の涙を拭う……ってのがあったのですが、話のテンポがね!悪くなるねって!あとそういうイチャイチャは全部終わってからにしようねって!
補足になりますが、後編ラストの夢のシーンはげげろ殿とキタチャンも同じ夢を見ています。夢の中では家族四人、岩子さんが本来の姿でわちゃわちゃ楽しく過ごして、朝になって目覚めた父達三人の反応はどうなんでしょうね、ふふふ。
実は有村のとどめをさすのは、後編執筆開始まで水木さんかげげろ殿、どちらに任せるか悩みに悩んでいました。そこにXでげげろ殿にはあの性格から妖怪退治の時には妖怪を斃す役には向いていない……のようなポストを、詳しくは思い出せませんがそれっぽいのを見かけてなるほどと思ったんです。げげろ殿は優しいから、争いで相手の命を直接奪うなんて余程じゃないとしそうにないなと、なんか納得してしまいました。
かつ水木さんがやった方がより主人公らしいですし、カッコイイなぁって。そんな単純な理由で決めていいのか?!いいんだよ性癖詰め合わせの二次創作ですしおすし!
あと後編終盤の戦闘シーンはどうするかすごく悩みました…!今後の為にもカーリーの人形が強すぎず、弱すぎない匙加減はどのくらいにすればって考えた結果、有村の結界との組み合わせで強くなるという方向性になりました。
一方で人形側をげげろ殿がどう破壊するかを考えた時に、岩子さんはサポートに徹してもらい、指鉄砲いくかと、戦闘シーン書き始めるギリギリくらいで決めました。その指鉄砲もげげろ殿の姿でいくか目玉おやじ殿の姿でいくかも悩みポイントだったところで、水木さんとげげろ殿の互いの信頼部分を描けて戦略性もあって、しかも今回は水木さんと目玉おやじ殿のイチャイチャもあるから、最後まで目玉おやじ殿成分を生かせると思い立ち、目玉おやじ殿での指鉄砲になりました。
見返すと今回悩んだ部分多いな!難産となった前後編でした!
さて、そろそろあとがきも終わりとなりますが、今後も生活環境が少しずつ変わったり、三次創作でキャッキャウフフしてたり、最近じゃ新しいソシャゲにハマったりしてお前ー!!と言いたくなりますが、転生水木さんシリーズはまだ終わりません!終わりたくない!
しかし更新は本当に!今回のように長期でお待たせするのがデフォになりますので、あまり期待せずにいてください…!待ってくれている人がいるだけでも嬉しいので…!
それから次回について。次回から番外三本執筆予定ですが、次の話はシリーズラストスケベになります!
ただでさえ筆が遅いのにスケベになると更に遅くなるのが本当に申し訳ないですが、その分がっつりスケベを……入れられたらいいなぁ!!
今回表紙はXにて「誰か表紙描いてくれないかな~」なんて呟いたら反応してくださった快諾してくださった神絵師ぐりんちー様、本当にありがとうございました!!私の我が儘に付き合ってくださったことを、この場をお借りし、改めて多大なる感謝を…!!
あと私は次もし表紙お願いする時は小説書き上げてからにしような。待たせるんじゃねえよ(半ギレ)
それでは改めまして、『「 」の残響』前後編を読んでくださり、ありがとうございました!!