禁断の書「アルハイゼン。キスして」
唐突に放った私の台詞に、彼がティーカップを持とうとしたまま動かなくなった。片方の手には、どうやらストライクゾーンだったらしく二周目に突入している本。付き合い始めた私たちの仲を引き裂く、憎たらしいライバルだ。
「なんだ、急に」
「だって読み終わらないんだもん、それ。ずーっと待ってるんだけど」
私がアルハイゼンに告白してから一ヶ月。「君はそこそこ興味深い」「アルハイゼン。キスして」
唐突に放った私の台詞に、彼がティーカップを持とうとしたまま動かなくなった。片方の手には、どうやらストライクゾーンだったらしく二周目に突入している本。付き合い始めた私たちの仲を引き裂く、憎たらしいライバルだ。
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