夢色アンダーランド揺らつく視界に吐き気を覚えた。そりゃそうだ、たらふく薬を飲まされたのだ。
薄らと見える知人が己の腕を引っ張る感覚すらも曖昧で、ズルズルも力が入らない俺の身体を引き摺る音も微かに耳に響く。
直ぐにでもコイツぶん殴りたいと考えるが、言うことを聞かない身体では為す術もないなく。
ただ引き摺られるだけである。
すると、知人は俺に向かって言葉をかける。
「Kid,....No,you are such name. OK,Alice. Let's go to the ture world」
呟かれた言葉の意味はぼんやりとした脳みそでは理解出来ないが、下から吹いてくる弱い風に危機感を何故か覚えた。今俺とこいつがいる場所がどこにいるか。
358