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    Asahikawa_kamo

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    Asahikawa_kamo

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    mcぱぺとモブカイヌシの話①

    ##ぱぺの話

     ぼくはぱぺである。名前はまだないが、カイヌシはもちぱぺと呼ぶ。これは別に名前ではなく、ぼく以外にももちぱぺはたくさんいる。ぼくだけの名前はないが、カイヌシはぼくのことをもちぱぺと呼んでいる。
     カイヌシとはもう長い付き合いだ。ここでいちばんにぼくが古い。他にもたくさんのぱぺがここにはいるが、カイヌシのはじめてのぱぺはぼくである。だからぼくがここではいちばんの先輩である。つまりはたいへんえらいということである。
     ぼくにはおおきいぼくがいるらしい。ただしくはぱぺではない。ぼくはぱぺだが、おおきいぼくはカイヌシと同じ人間であるらしい。時々カイヌシはぼくを四角い箱の隣に置いて、おおきいぼくを見ていることがある。カイヌシが言うには、おおきいぼくはハイシンが少ないのだという。もっとハイシンしろと四角い箱に向かってきゃらきゃら笑っていることがある。ハイシンが何かは分からないが、カイヌシはおおきいぼくがそうすると嬉しいらしい。ならばおおきいぼくはもっとハイシンとやらをするべきである。
     カイヌシはよくぼくを連れていろんなところへと行く。すぐそこのコンビニから、ものすごくはやい電車に乗ることもある。カイヌシがいうには、空を飛ぶ乗り物もあるそうだ。それにも乗ってみたいが、カイヌシはそれが苦手なのだという。いつか乗りたいので、はやく乗れるようになってほしい。
     そういえば、ちょっと前にカイヌシといっしょにコンビニへいったとき、カイヌシはぼくをポケットへと入れていた。スマホや財布といっしょにぎゅうぎゅうになったポケットのなかで、ぼくはえらい先輩のもちぱぺであるのだからもっと大事にあつかえと思っていたら、ポケットの出入り口から外がみえた。明るいなあと少しあたまを出したら、なにかと目があった。

    「……」

     ロリだった。かわいい。

    「おっと」

     と思ったら、ぎゅうとカイヌシにポケットの奥までつっこまれた。ふざけんな。
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    Asahikawa_kamo

    DONE
    第四本目 加賀美ハヤト 「ホテルの最上階」 昔、まだライバーになる前の話をひとつ、話させてください。
     仕事の出張の折に、とある地方のビジネスホテルへ滞在したことがありまして。一泊二日程度の短いものだったんですが、いかんせん地方ということもあってホテルが少なかったようで、少し駅から離れたところに取っていただいたんですね。総務の方がせめてと最上階の部屋を抑えてくださって、チェックインしてエレベーターを降りると部屋が一部屋しかなかったんです。
     実際広くて綺麗ないいホテルでしたよ。眺めも良くて、よく手入れが行き届いているなと感じました。……ただ、少し不自然なところがいくつかありまして。
     まずひとつすぐに思ったのは、廊下の広さと部屋の広がり方がおかしいと感じたんです。私が当時泊まった部屋はエレベーターを出て真横に伸びた廊下の右突き当たりにありました。部屋の扉を開くと目の前に部屋があるわけですが、扉がある壁が扉に対して平行に伸びてるんですよね。四角形の面にある、と言えばいいでしょうか。扉の横の空間がへこんでいて、そこにまた部屋があるなら構造上理解出来るんですが、最上階はテラスなどもなかったので、不思議な形をしているなと思ったんです。
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    Asahikawa_kamo

    DONEオーマで医者やってるidと12歳で身体年齢が止まったmcと敬語が使える5歳kgmとわんぱく9歳fwの話。
    大遅刻ハロウィンネタです。あと家庭教師してるolvもいます。
    続きもので前作は支部( https://www.pixiv.net/novel/series/11342157 )にて。こちらも季節ものなのである程度溜まったら削除して支部に行く予定です。
    ハロウィンネタ「オリバーせんせー」
    「ん? どうしたの、不破くん」
    「これなに?」
    「これ?」

     何の変哲もない、秋の夜長を肌身で感じられるようになったある夕暮れ時のこと。いつものように甲斐田家では家庭教師兼甲斐田不在中の仮保護者として、オリバーが三人の子供たちの面倒を見ている最中だった。今日の勉強を途中でほっぽり出した後に休憩として少し席を外していた不破が、唐突に何かをオリバーの元へ持ってきたのである。
     これ、と称されたものにオリバーが視線を向けると、そこには小学生向けの本が開かれていた。以前、オリバーがいつも勉強を頑張っている不破と加賀美へと幾つか本を見繕って持ってきたことがあったのだが、どうやらその中の一冊であるようだ。桜魔皇国外の国々にしかない珍しいお祭りをかわいらしい絵や写真でまとめたその本の見開きには、とある国で丁度この時期に行われているひとつのイベントについて描かれてあった。
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