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    宇沢@niji_uzawa

    MDZS/cql 忘羨/曦澄

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    宇沢@niji_uzawa

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    雰囲気えっち

    #忘羨
    WangXian

    忘羨ワンドロワンライ「霜降」雲深不知処の随所にある紅葉が鮮やかに色付く季節。霧の立ち込める山間に、早朝のひんやりとした空気が満ちている。温暖な気候の蓮花塢と比べると、ここは寒い季節の訪れが早い。
     それまで気持ち良く寝ていた魏無羨は突然寒気を覚え、布団の外へ飛び出ていた足先を素早く引っ込めた。布団の中は二人分の体温で暖かい。ごそごそと体の向きを変え、無遠慮に己の凍え切った足を夫の足に押し付ける。逞しい色白の肉体に抱き着くと、爽やかな檀香に包まれ、魏無羨は嬉しくなって肩に頬をすり寄せた。肌と肌が触れ合う感触が心地好い。本来であれば、眠る時もきっちりと前襟を合わせ、真っ直ぐに上を向いて寝床に横たわり、就寝から起床まで寸分たりとも動かないであろう藍家の公子が、いまやこうして毎晩、一糸纏わず己とぴったりくっついて寝ているのだと思うととても気分が良い。こいつは澄ました顔をして寝ている俺の尻を抓るようなむっつり助平だ。含光君のそうした人間らしい姿を知っているのはこの世界で自身だけ、とにやにやしていると突然、大きな手で肩を抱き寄せられた。
    「あ、藍湛。起こしたか?」
     こんなに派手に動いたら彼が起きるのは当たり前だ。魏無羨は申し訳なく思ったが、それよりも自分を抱き寄せるその行動に胸が疼いて、藍忘機の耳元でくすくすと笑う。薄暗がりの中、美しい切れ長の瞳がこちらを愛おしげに見るのがわかった。
    「足が冷えている」
    「あっためて!」
     藍忘機は体の向きを変え、魏無羨が自分の脹脛に載せた足の上に、もう片方の脚の脹脛を重ねて彼の凍える足先を挟んだ。
    「はぁ、あったかい……」
     しかし、魏無羨の足は余程長い時間外に出ていたらしく、芯まではなかなか温まらない。
    「君はずっと足を外に出していたのか」
    「寝てて気付かなかったんだ」
     唇を尖らせて、藍忘機の首に腕を回すと、魏無羨の腰に反射的に彼の手が添えられた。少しでも触れ合えば、お互いに相手にもっと触れたくなってしまう。足はまだ冷たいが、体の奥に熱が灯った。
    「なぁ、藍湛。俺の足、なかなかあったまらないよ。どうすればいい?」
     魏無羨はそう言いながら腰をやんわりと突き出す。身体にモノを押し付けられた藍忘機は僅かに口を開いてから、そっと閉じた。何か言う代わりに相手の尻たぶをぐっと鷲掴んだ。その行動だけで彼の理性がだいぶ揺るがされたことがわかった魏無羨はますます愉快な気持ちになる。
    「おい、お前。まさか今からまた俺のことを滅茶苦茶に犯そうって気じゃないだろうな?数時辰前にお前がどれだけ俺に無体を働いていたか思い出せ。これ以上俺の中に注ぐ物なんてないくらい、こっちは空っぽの筈だぞ」
     酷い時には抜かずの十発を披露してくれる藍忘機の絶大な精力だが、さっきあれ程出したからには、すっかり萎んでいる筈の袋を自覚させてやろう。そういうつもりで彼の股間に手を伸ばした魏無羨は既に戦闘態勢の準備を進める存在にぶつかった。一瞬手を止め、ぴくりと片方の眉を上げつつも、渋々その奥へと手を伸ばしみる。
    「……藍湛、お前のその底なしの精力は一体どこから来るんだ?」
     親指で表面を撫でるうちにぐぐっと持ち上がるずっしりとした陰囊に魏無羨も体が熱くなって来る。彼の優しい手のひらが頬を包んだ。地面にうっすらと降りた霜がじわりと溶け出すように、瞬く間に烈情が溢れる。
    「君のせいだ」
     薄い色の瞳が揺れ、藍忘機の腕が魏無羨の腰を強く抱いた。二人同時に唇を合わせ、労るように、深く深く熱を交わす。足先はもうすっかり温かい。それでも引き締まった脹脛に尚、足の甲をすり寄せた。
    「すごいな。お前のこれはまたこんなに硬く大きくなって。本当に惚れ惚れするよ」
     魏無羨が上に載るのと同時に藍忘機の手が柔らかな尻を大きく揉みしだく。それはもう彼の理性がとっくに手放されていることを意味していた。
    「なぁ、もっと暖めて。熱くなるまで。お前のその熱い楔で、おかしくなるくらい俺のことを滅茶苦茶にっ、んん……っ!」
     さらに煽り立てようとする魏無羨の唇を藍忘機は塞いだ。静室に寝台の軋む音が響く。
     寒さに閉ざされる季節はもう手の届くところへ来ている。しかし、藍忘機と一つになった魏無羨の身も心も、雲深不知処の山々を彩る真紅の紅葉の如く、熱く燃えていた。
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