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    nyantama0129

    にゃんたま(去勢前)の遊び場。
    うちの子もよその子も居るよ!

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    nyantama0129

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    ラスカル・スミスと紫草のちょっとアレな小話
    恥ずかしくて読み返してないから変なとこあってもご愛嬌で全て許してください全力土下座

    ティータイム かちゃん、と軽い音を立てて、ティーカップが傾いた。入っていた紅茶はさらさらと流れ出し、今の今までそれを手にしていたラスカル・スミスは己の肩を抱いて、ギリッと紫草を睨みつけた。

    「君、ぼくに何をしたんだぃ?」
    「別に何もしちゃいない。君とのお茶の時間を楽しんでいただけさ」
    「なら、これはどういうことかな?」

     険しい目つきは潤み、息遣いは荒く熱い。
     どこからどうみても正常じゃないことは、誰がどうしたって一目瞭然だろう。
     ラスカル・スミスは発情している。否、させられている。他でもない目の前に座る紫草によって。

    「分かっているだろうに、答えが欲しいのかい?他ならぬ私から」
    「……ッ笑わせるぜ」

     口元に浮かぶ微かな笑みは必死の抵抗か。しかし、座っているのも難しいらしい体は、ソファからいとも簡単に滑り落ちる。
     ローテーブルの向こうで蹲り、必死に呼吸を整えるラスカル・スミス。吸っては吐いてを繰り返すも、体の熱は溜まっていくばかり。彼女の体の震えがそれを物語っていた。

    「静句女史をご存知だろう?詳細は省くが、発明途中で副産物が生まれたらしい。その効果を知りたいそうだ」
    「……ぼくは、ひけんたいって、ところか」
    「ご明察。データが多いに越したことはないのです!と言っていたよ。断る理由もなかったし」
    「じぶんでためせば、いいだろう?」
    「どうして君が選ばれたのかを知りたいのかな?今の状態を理解して尚、他ならぬ私の口から」

     先程と同じ言葉を発すれば、ラスカルの視線が紫草を捉える。

    「けいやく、いはん」
    「ふぅん、君はそう思うのかい?」

     ローテーブルを移動させると、紫草はゆっくりとラスカルに近づいた。蹲る彼女の前に跪き、その肩を思い切り押し倒す。ソファに貼り付けるように。

    「君は、何か勘違いをしている」

     腕を這って。
     手のひらをなぞり。
     指を絡ませる。
     一つ一つの紫草の挙動が、ラスカルの熱を上げていく。

    「私が契約したのは、君との時間だ」

     唇が触れるほど顔を近づけた。

    「数時間、君と過ごす。その時間を私は買った。何をするかまでは契約内容に入っていない。もう一度、契約書を読むかい?」

     微笑みながらラスカルの瞳を覗く。
     暗い瞳は涙に濡れて、そこに紫草が映る。
     ラスカル・スミスの中に自分が居る。その事実が嬉しくて、ついつい口角が上がってしまう。
     更に悦ばしいのは、彼女の視線。
     昏い瞳に滲む怒り。戸惑い。恐怖。そして、その奥に潜む、隠れるように揺れる深紅の灯火。
     紫草の犬歯が光る。

     紫草はラスカルの腕ごと、彼女の瞳を覆った。圧迫しないように細心の注意を払いながら。
     今度は彼女の耳に口を寄せる。ふっと戯れに息を吹きかければ、体が大きく跳ねた。

    「慰めて良いんだよ?自分で自分を。その爪で引っ掻いて、鳴いて、欲しいものを求めれば良い。毎夜のようにね」

     紫草の最後の言葉に、ラスカルの喉がヒュッと鳴る。

    「気づかれてないとでも?知られていないとでも?君のことならなぁんでもお見通しさ、ラスカル・スミス」

     繭に話しかけるように囁く。

    「この足を開いて、指でなぞって、摘んで、どうやるのか見せておくれよ」

     離した片手でラスカルの足を突っつく。厚いタイツ越しの足は、熱かった。

    「これは脱がせてあげよう。下着はお任せするよ。君の好きにしたら良い」

     タイツを脱がせようともう片方の手も離そうとするが、それを許さないかのように、ラスカルの指が縋る。

    「残念だが私は何もしないよ。するのは君だ。ああ勿論、しなくても良い。好きにしたまえ」

     名残惜しさを演出しながら指を離し、黒いタイツを脱がす。
     何の抵抗もなく晒された足には、無数の跡。火傷。ケロイド。
     ラスカル・スミスの幼少期はそれはそれは悲惨だったと聞く。紫草は聞きかじった程度だが、余程の人生を歩んできたのだろう。この細く小さな足で。

     この痕は、彼女の生きてきた証。

     そう思うと一気に愛しさが増す。口付けのひとつでも落としたくなるが、それはしない。代わりに脱がせたタイツを丁寧に畳んで自分のポケットにしまうと、椅子を引き寄せて座った。
     改めてラスカルの顔を眺めれば、困惑と恐怖と欲情が混ざった複雑な表情を浮かべていた。

    ーーーーーどうして。

     恐らくはそう問いたいのだろう。
     どうしてこんな事をするのか。
     どうしてラスカル・スミスなのか。
     どうして、夜のことを知ってるのか。

     普段のラスカル・スミスからは、性的なものは感じられない。彼女自身がそれを嫌悪しているからだ。親の……愛しい親友の仇であるかのように。
     そんなラスカルから女の匂いが漂い始めた。
     シャンプーや石鹸の香りしかしない、あっても柔軟剤の匂いだけで、彼女自身から発せられる“香り”というものは、それまではなかった。
     それが、いつからか。
     性的な匂いが混ざるようになった。清楚な香りに女性ならではの匂いが混ざる。何とも官能的なそれに、紫草は気づいた。
     ラスカル・スミスは性に目覚めたのだ、と。そして恐らく、彼女は自分で自分を慰めている。それも結構な頻度で。きっかけは知らない。知ろうとも思わない。
     愉快だった。異常なまでに性的なものを嫌悪しておきながら、自分自身でそれに溺れる。あまりにも滑稽。なんて喜劇。そして、増していくラスカル・スミスへの愛おしさ。

     見たい。
     そう思った。
     ラスカル・スミスの欲情する姿。それに流される彼女を。

     ただ、それだけ。
     説明する義務はない。そもそも明確に聞かれてもいないことに答える必要は、無い。察していたとしても。
     紫草はローテーブルから自分のティーセットを手に取った。

    「さぁ、愉しいお茶の時間を続けよう」

     紫草の言葉からどれくらいの時間が過ぎただろうか。ティーカップのお茶は飲み干し、ポットの中身も既に冷めた。
     冷めやらぬはラスカル・スミスの体だけ。
     時間の経過とともに昂っていく体はとても官能的で美しく、愛らしく、荒々しい息遣いを整えようと、必死に己の欲情に負けんとする姿が、愛おしい。
     いつまでも見てられる。いつまでも見ていたい。しかし、ラスカルの体が保たないだろう。
     紫草はため息をひとつ吐くと、ティーカップを置いた。そして自らの足を伸ばして、ラスカル・スミスの足先に触れる。
     急な接触に驚いたのか、彼女が紫草を見た。その顔は紅潮し、涙でぐしゃぐしゃだ。

    「何もしないのかい?それならそれで良いけれど、君は君の欲しいものを手に入れないと、その昂りは治まらないよ」

     紫草の言葉にラスカルの表情が曇る。何がなんでも行動に移さなければならない、と理解したようだ。
     紫草は微笑んだ。聖母マリアを崇拝する者のように、キリストの体を清めた姉妹のように、優しく、愛おしく、ラスカルの足先を撫でて、指を揉んだ。

    「ふぅッ……あッ」

     嗚咽とともに盛れる、小さな嬌声。
     それが合図となったようだ。ラスカルは怖々と自分の手を足の間に差し入れた。大事な部分は見せないように、上手く隠している。

     そうだ。それで良い。
     今の紫草はきっと、とても邪悪な表情をしているだろう。ラスカルに見られたら嫌われるかもしれない。そんなことどうでも良い。
     それはラスカルも同じようだった。
     人に、他ならぬ紫草に見られているというのに、止まらぬ手。上手く隠してはいるが、湿り気が増えた音は大きくなっていく。片手は自分の胸を抑えていたが、我慢できなくなったのか、服の中に滑り込ませて触っているようだ。
     それでも、声は出さない。首に巻いたリボンを噛んで、必死に声を堪えている。涎で色が変わっていくリボンにすら嫉妬を覚えてしまう。
     必死に耐えながらも荒くなっていく息遣いの合間に、微かに漏れ聞こえる声。

     もっと聞きたい。

    「声を出しても構わないよ。いいや、何故声を出さないんだい?」

     ラスカルの返事はない。
     代わりに針のような視線が返ってきた。フーッフーッと激しい呼吸も相まって、まるで獣のようだ。

    「出したまえよ、声。いつものように。愛しい人の名前を呼んで、さ」

     紫草の言葉にラスカルの瞳が大きく見開かれる。同時に力が緩んでしまったのか、噛み締めていたリボンがはらりと落ちた。

    「どうして……なんで……」

     泣きじゃくりながら、それでも止まらない手。

    「ッあぁ、ルーク……ルークぅ」

     涙を流しながら、悲痛な叫びとは程遠く、欲にまみれた鳴き声。

    「気持ちイイかい?」
    「ぅうん、きもちイイ……もっと、ココをッ」

     彼女なりのサービスだろうか。それとも、混乱により今の状況を認識することを放棄したのか。
     ラスカル・スミスは見たいものを見て、聞きたい声を聞いている。きっと。

    「ふッあぁ……んン!ルー……クッ」

     音が激しくなる。ラスカルの瞳は虚ろで、紫草の方を向いているが、見ていない。
     紫草は立ち上がり、ラスカルに近づいた。その頬を撫で、両手で包み込む。

    「イきそうかい?欲しいものは手に入りそうかな?」
    「……ッもう少し……見てッいて、ルーク……ッ」

     瞳の中に紫草を映しながら、世界で最も愛しい人の名を呼ぶ、哀れな愛し子。

    「良いよ。見ていてあげよう。良い子だね、ラスカル」

     紫草が優しくそう囁けば、ラスカルは一瞬だけ呼吸を止めて、大きく体を痙攣させた。達したのだろう。紫草と見つめあったまま。

    「……あ、あぁ……」

     意識の混濁は戻らず、ひとつ呻くと、ラスカルは紫草に倒れ込んだ。
     優しく抱きとめて、その髪を、背中を撫でてやる。反応は無い。吐息は安らかな寝息を立てていた。
     そのまま抱き上げると、紫草は寝室へと向かう。自身のベッドへと優しく下ろして、涙で濡れた頬をそっと撫でた。

    「良い子だね、ラスカル・スミス。君は本当に……愛おしいよ」

     呟いて、睫毛に乗った雫を舐めとる。
     おやすみ、良い夢を。なんて言ってやらない。今のうちに休んでおくといい。君と私の関係はこれからも続くだろうから。

     さて、と紫草は立ち上がる。眠るラスカルに掛け布団をかけてやり、静かに寝室を出る。
     時刻はすっかり夜だ。契約時間はとっくに過ぎており、追加料金と事情を説明しなければならない。
     紫草は携帯端末を手に取ると、何でも屋の番号を押した。ラスカル・スミスの体液で濡れたカーペットを撫でながら。
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    💴💴💴💴💴💴💴💴💴💴
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    nyantama0129

    DONEラスカルくんちゃんと鎮巳くん(DT)の小話。
    はしごの詩 イブムニアという国において知らぬ者は居ないであろう、株式会社ブランクイン。そんな誰もが憧れる大企業ばかりが立ち並ぶオフィス街の中心。の、中小企業ゾーンを抜けた先。国の西側にある住宅街に程近い場所に広がる公園。
     お昼時はオフィス街や住宅地に住まう家族で賑わう場所だが、ピークを過ぎれば老夫婦が犬を連れて散歩したり、学校終わりの学生が少しはしゃいだり、鳩の鳴き声が聞こえる程度には居心地の良い場所。
     国の治安とは無関係と思えるようなのほほんとした公園で、遠山鎮巳は日向ぼっこを楽しんでいた。
     今日は平日。もちろん会社がある。しかし鎮巳の勤める株式会社ブランクインは大企業らしくフレシキブルな業務形態を採用している。曰く"朝は早くても8時、遅くても10時までに出社すること”"遅くても19時までに退勤すること”とのこと。この二点さえ守っていれば後は比較的自由であり、朝早く来て夕方ごろに帰る社員もいれば、ギリギリに来てギリギリに帰る社員もいる。自分の仕事を終えて昼過ぎにさっさと帰宅する者、そんな同僚に泣きついて助けを乞う者。哀れな同僚を尻目に優雅に昼食や休憩を楽しむ者など、様々だ。
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