Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    namidabara

    @namidabara

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 29

    namidabara

    ☆quiet follow

    ツイッターで言ってた転生鯉月♀の書きたいところだけ
    こういうキレちらかしながらアンタのこと好きですけど?!っていう鯉月劇場に巻き込まれる皆が好きです。

    #鯉月♀

    TLマソガ鯉月♀あらすじ:合コンしたら鯉と月♀が出会った。ついでに白と杉とモブもいる。繰り広げられる鯉月劇場。


    「そもそもね、少尉殿と比べたら、そこらへんの男なんて皆ゴボウですよ。教養は無いし作法もなってない、肉体も精神も脆弱で根性がまるでない。器も小さいし覚悟の一つもない、そんな腑抜けた輩しかいませんよ。そりゃ魅力なんて感じられる訳ないでしょうが」
    「ぐんそぉ~、現代人に軍人並みの精神力求めるのは酷じゃなあい?」
    「うるさい黙ってろ覚悟ガンギマリバーサーカー」
    「クーン」
    かつての陸軍中将と比較される現代の日本男児を哀れに思った杉元が、横から口を挟んでみたものの、据わった目の月島に一喝されてしまった。杉元は悲しい顔をして大人しく料理を突くことへ戻っていく。

    「全部ね、ぜーんぶ比べてしまうんですよ。閣下ならこうだった、中将ならああだった、鯉登さんならこうしてくれた。どんな男と一緒に居ても全部そう思ってしまって駄目ですよ、それもこれも全部アンタが最高の男すぎるせいだ。いい加減にしてくれ、いつまで俺の人生めちゃくちゃにすれば気が済むんだ」
    「まて、待て月島、私は今理解が追い付いていない」
    目をかっ開いた鯉登は浅黒い肌を耳まで真っ赤にして待ったをかける。にやにやと注がれる白石の視線が五月蠅くって堪らなかった。他の合コン参加者はもう唖然だ。喋るのも忘れて、ただただ交わされる月島と鯉登のやり取りを呆然と見つめる他ない。
    酒が回り切った月島はそれでも止まらない。

    「もうホンットに、ああクソ、少尉殿見つけるのが遅いんですよ。手遅れですよ。俺が死ぬ直前びゃーびゃー泣いて『次も必ず貴様を見つける』なんて言ったくせに。だから待ってたのに。待てど暮らせど全ッッ然迎えに来ないじゃないですか!私だって探したのに見つかんないし」
    「ヒュウ!鯉登ちゃんったら熱烈ゥ!」
    「白石由竹、うるさいぞ黙っていろ!月島、見つけるのが遅くなったのは謝る。でも私にもいろいろ事情があってな、」
    口笛を吹いてヤジを飛ばしてくる白石を押さえて、来いとは焦ったような口ぶりでしどろもどろに弁明する。

    あの月島係長があんなに感情を露わにするなんて。あの鯉登課長がこんなに百面相をするなんて。上司の知らない一面をまざまざと見せつけられて、どちらの部下もぽかんと口を開けたまま見つめていた。鯉登狙いの女性も最早割り込むのを諦めたようだ。遠い目で猫かぶりの為に頼んだカシオレをがぶ飲みしていた。

    「なぁ~にが事情ですか、この嘘吐きが。あんまり来るのが遅いんで、諦めてテキトーな男に処女あげちゃいましたよ」
    「キエエエエ?!まこち?!!?」
    「まこちですよ」
    耳を劈くほどの猿叫を発したかと思えば、座敷に倒れ込んでじたばたと思いっきり暴れ出す。もう訳が分からない、阿鼻叫喚だ。これが本当にあの鯉登課長なのか?率先して仕事に取組み、厳しく叱責する反面褒める時は盛大に褒めてくれる、上司の鑑のようなあのカリスマエリート薩摩隼人と、今ここで初対面の女性の前で変な声を発してぐにゃぐにゃと暴れまくる駄々っ子のようなこの男が?
    「おいは童貞守りきっちょるのに!??!!」
    (鯉登課長童貞なんだ……)
    第七商事側のメンツは全員そう思った。知りたくなかった、社内で女性に噂されているあの氷の薩摩隼人が拗らせた童貞などと。
    「あなたそのスペックでよく守り切りましたね?!」
    「必死で守ったのだぞ!それなのに貴様……誰にやったのだ!」
    「いや……新歓の時よく知らない先輩に……」
    「最悪なタイプの喪失の仕方じゃなか!諦めるの早!!」
    「女は成長も早けりゃ擦れるのも早いんですよ」
    「クソ~!急に女ぶるな貴様~!」



    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👍☺❤☺❤❤❤👏👏👏🙏🙏🙏💲⛎🎋🆔🇪💲⛎💕💕💕☺👍💕☺💖👏👏💖💖❤👏👏👏🙏👍☺👏💒💞💕❤❤❤❤👏☺💕👏👏👏❤❤
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    namidabara

    PROGRESS5/18 進捗
    1日目/初日だから一番幸せ絶頂なパート書いてたけど、この後の事考えるとなんか気が重くなっちゃったな……
    尾月原稿「そんなに気になるならさ、奪ってくればいいじゃん。いつかの三島みたいに」
    宇佐美は頬杖をついたまま言う。おどろおどろしい雰囲気を漂わせて向こうの卓を見つめるだけの尾形にうんざりしてきたようだ。いつかの三島のように。ようするに、腕相撲大会で勝ち抜いて月島を攫ってとっとと帰れ、ということだろう。
    尾形は何を馬鹿な、と顔を顰める。そんなことするなんて柄じゃない。第一、三島にしたように杉元が自分に手加減するとは思えなかった。尾形百之助という男は勝てない勝負には挑まない性質なのだ。腕を痛めて負ける無様な未来は容易に想像できた。だから、そんな馬鹿なことはしない。
    つまんないの~。カクテルを傾けて言う宇佐美に舌打ちをしながら、手元の全く減らないレモンサワーを舐めてちらりと盗み見る。白い肌をすっかり真っ赤にした月島の傍には、様々な人間が入れ替わり立ち代わりやってくる。そのどれもに大口を開けて笑ったり、はにかんで笑ったりして対応しているから、きっとうんと沢山の祝福を受け取っているのだろう。途切れない人影たちは月島の人望をありありと見せつけていた。坊主頭をわしわしと撫でまわす菊田が憎たらしくて仕方がない。
    5846