家族私が父上のことを知ったのは私が13歳の時。郵便らしきもので折れた刀と片方割れたピアスが届いた時だった。その時は母上が座り込んで泣いていたことを覚えている。
その時から母上はその赤いピアスを片耳につけている。形見、というものだ。
父上の顔はあまり覚えていない。家にあるのは私が五歳ごろに撮った家族写真だけであり、母上はこの右にいる人が父上、と教えてくれた。
…あまり覚えていないが、父上が戦場へ行った時くらいから、母上は私に厳しくなっていった。けれども元々の母上の優しさは残っている。
でもある日、夜に水を飲もうとリビングに行った際、机に置き手紙と母上が大切につけてたピアスがあった。…そしてなぜかズレている椅子の少し上には母上と思われる人物がいた…