「「は?」」
ポセイドンとベルゼブブは揃って同じ反応だった。
見開かれた眼は血走っているうえに瞳孔が開いているし、こめかみにはいくつも血管が浮いて今にも弾けそうだ。
どう見ても完全にブチ切れ顔である。
「もう、一回、言って、くれる・・?」
震える声でベルゼブブが問う。片腕を押さえつけてぶるぶる震える様はなんというかもう一人の自分を抑えるみたいな感じのアレだ。彼の場合は実際にいるので間違いではないが。
答えを間違えれば確実に殺られる。そんな空気をひしひしと感じた。
ポセイドンに至っては完全なる無である。光のない瞳がとても怖い。
だがそれを向けられた相手はわかっているのか、いないのか。
おそらく、わかっているが気にしていない、が正しい。
1950