ある日突然、部室がゴージャスになった「わやじゃ」
「あらあ……またアオイが勝手に模様替えしたのね」
驚愕の声を上げるスグリの後ろで、ゼイユがあきれたように室内を見回す。何の前触れもなく部室が金ピカになればもっと驚きそうなものだが、留学生で現ブルベリーグチャンピオンであるアオイの突飛な行動は今に始まったことではないのもあり、その後は特に気に留めることなく、ゼイユは興味深そうに周囲の観察を始めた。
「わあ、あっちにヤバチャとヤバソチャがいるわ」
地元キタカミに生息し、手持ちに入れるほどのお気に入りのポケモンを目の前にして、ゼイユが小走りでヤバチャ達のいる和室を模したスペースに駆けていく。スグリも困惑の残る足取りでそれに続いた。
「なんと珍しい……是非ネリネも間近で観察を」
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