快晴だ。太陽の陽射しは鋭く、熱く、けれど優しさをもって人々を照らしている。外はきっと暑いだろうし、レースのカーテンすらない窓は太陽光の確かな熱を伝えてくるが、クーラーの効いた部屋でさらりとしたシーツの海に沈んでいればそんな杞憂は無用だと言えよう。
「起きた?」
ガチャ、と部屋のドアを開けて主である秋山が顔を出した。どこかに出掛けていたのかしっかりと着ている秋山と違って、未だシーツの海に揺蕩う男――品田は素っ裸だ。
「、ん」
品田は裸体を隠すこともせず、眠たげな顔でただ見つめた。暖かさと寒さが相まって、なぜだかとても心地よいのだ。
そんなぽやぽやとした品田を愛猫を見るような瞳で見つめ返している秋山は品田の元へと歩み寄り、ベッドへと腰を下ろした。ぎし、と抗議の声をあげたベッドのスプリングなど気にせずに秋山は品田の厚ぼったい唇へと口付ける。触れるだけのキス、まるで付き合いたての高校生のようなそれに品田は夢と現実の境目に立ちながらくふくふと笑った。
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