ALL 四季会 創作生徒 7nanatsu8MEMO鴨居百、腹を切られてお見舞い頂くの巻 4026 7nanatsu8MEMO鴨居百と愉快な仲間たちの小話。椛澤千昭さん、夏代秋市朗さんが出ます。鴨居百の百物語 椛澤千昭との邂逅 裏カジノの店員として最底辺ランクの「クロス」。その名の通り、クロス〔雑巾〕として使われたグラスやテーブルの清掃、ディーラーサポートとは名ばかりの雑用としてこき使われる。 クロスはギャンブルに参加できない。あくまでメインディーラーや「グラス」と呼ばれる特別ルールを持つ指名ディーラーのギャンブルをサポートするだけに留まる。メインディーラーになれるとギャンブルでディーラー側に出た利益の数割が給料として振り込まれる仕組みになっているので、そもそも卓を持てないクロスはほぼタダ働き状態だった。 「......あ、あの」 「クロス。テーブルを拭け」 「は、ハイ」 「コレも。袋に入れて回収ステーションへ」 「えあ......ふ、袋ですか」 6597 7nanatsu8MEMO鴨居百のお仕事体験記 夏のお話 後編夏代秋市朗さん、朝凪愛出さんが出ます(後日談に麋角解さん、鮭冬葉塩梅さんが出ます)⚠️残酷な描写を含みます。苦手な方は閲覧を控えてください。鴨居百の百物語 試験 後「まず、こっちの銃に弾が入ってると思います」 カモイはそう言って、いきなり床に転がっている2丁の銃のうち片方をヒョイと手に取った。 右手の人差し指から小指まで4本指をきっちり揃えてグリップを掬い上げ、浮いたグリップの側面を親指で支える。その動作の緩慢さといったら、まるで緊張感の欠片も見当たらなかった。銃を取る為に頭を下げたのだから、此方から目を逸らしたその3秒の内にサクッと殺されても全くおかしくない程の無防備さ。 しかしそんな呑気な雰囲気を纏う男は、今右手に銃を握った。 弾が入っていると主張する、銃を。 「トカレフTT-33の装弾数は8発。弾頭の重さだけで1発5.5から5.8グラムです。それが8発だから計44から46.4グラム。約45グラムも重さに差があれば、投げ出された銃のうち重い方が先に落ちます。だから多分、先に地面に落ちたこっちに8発入ってます」 7257 7nanatsu8MEMO鴨居百のお仕事体験記 夏のお話夏代秋市朗さん、朝凪愛出さんが出ます(回想に清白童子さん、春陽日さんが出ます)⚠️残酷な描写を含みます。苦手な方は閲覧を控えてください。鴨居百の百物語 試験 前 海は好きだ。 春の仕事でスズシロさんについて行った時、時間が余ったからと海辺の小さな水族館に連れて行って貰った。 公民館みたいな小ささで壁の隅がぼこぼこと湿気で腐っていたけれど、水槽に観賞用の魚以外が入っているのはそこで初めて見た。 自分の背丈程ある大きな水槽に、数匹の魚がすいすい泳いでいた。これ何の魚ですかと聞いたら、ベンチに座ってスマホを弄っていたスズシロさんから「サバ」とぶっきらぼうな返事が返ってくる。 サバって、あのサバ?食べるサバ??食料とされる魚を、わざわざこんな仰々しい水槽で生かしているのか?生簀じゃあるまいに。 何の為に生かしているんだ? 俺はなんだか面白くなって、アレは何だコレは何だとスマホばかり見るスズシロさんを引き摺り回して狭い水族館を何周もした。 5609 7nanatsu8MEMO百と愉快な仲間たちのおはなし。今回は春のお仕事を見学するお話です。登場人物 春陽日 鴨居百 (回想) (麋角解 夏代秋市朗 清白童子)鴨居百の百物語 春のお仕事「鴨居百です。よろしくお願いします」 「アッ めちゃくちゃ健全な人間なんだ?」 「えっ?」 「イヤ、僕らんとこに回される暦の人って冬を経て憔悴しきってる人間が多いから」 三月。 冬の仕事にもかなり慣れたある日、俺は『春』という組織へ移籍する事になった。冬にいた頃から何度か春の人に荷物の受け渡しをする事があったので、大体どんな仕事をするかは聞いている。冬のうちにお世話になったスズシロさんという人は、「お前ウチ来たらゴチャゴチャ喋らずに黙って働けよ......おはぎ屋さんの世話になりたくなかったらな……」と忠告されている。 何おはぎ屋さんって......何の隠語なの......。 斯々然々。 5808 7nanatsu8MEMO⚠️グロテスクな描写/過激な内容を含みます。苦手な方は閲覧を控えてください。⚠️鴨居百と鮭冬葉塩梅さんが一緒にお仕事をする小話です。(麋角解さん、夏代秋市朗さんの名前が出ます)鴨居百の百物語 冬のお仕事 母は肉屋のパートで働いていた。まだ仮面ライダーが好きだった頃、その母の少ない稼ぎを使わせてしまったおもちゃのライダーベルトをつけて、母が働く肉屋に遊びに行った記憶がある。 お昼前の肉屋は誰も並んでいなくて、汚れたエプロンを付けたおじさんが「かぁちゃん中にいるぞ」と特別に中に入れてくれた事が、あった気がする。 本当に朧気な記憶だが、確かそこで見たのだ。 どうしておにくやさんにこれがあるの?と、確か俺はおじさんにそう聞いたような。 気がする。 「ーーイノシシの肉です」 「......はえ」 「復唱しなさいガキ。『イノシシの肉です』」 「いの、イノシシのにくです」 1畳はある広い調理台の上に置かれた塊肉。ぎらぎらとした無機質な無影灯の光に照らされたそれは、まだ骨がしっかり付いていた。大きな冷凍庫から出されたばかりの塊肉は表面に産毛の様な霜を下ろし、ある程度解体されているが、肉塊の真ん中を真っ直ぐ通る骨の柱、恐らく脊椎と思われる骨が、その肉塊が何であったかを物語っていた。 4449 7nanatsu8MEMO鴨居百とたのしい仲間()の小話第二弾。カシロさん、メヅルさん、オツルさん、アンバイさんが出てきます。(刺青男のモブもいます)鴨居百の百物語 ようこそ四季会へ! 「暦」。それは四季会の組織を四つに分けた際の余りや端くれに近い存在であり、分かりやすく表現するならば「なんでも屋」。 四季会に入会したらば先ずは身元引受け人と証人の両者と面談し、推薦を得て各組織に所属する事になる。 「じゃあせーので、な。せーの、」 「「暦」」 今日の昼飯何にする?みたいな気軽さで、俺を挟んで座る二人の男はそう言った。 因みに今俺は車の後部座席に押し込まれ、右にカシロさん、左にカシロさんの相棒だという「アイ」さんに挟まれている。二人とも笑っちゃうくらい怖い見た目をしているが、とにかくいい匂いがする。カシロさんに拾われてから二日経っているので(なんかよく分からないけどホテルに泊まらせてもらった)、流石に俺からゲロの匂いはしない。 5113 7nanatsu8MEMO「世界観でキャラ化」の細かい設定メモです。諸事情あってクソ見にくいです☺️🙇♀️🙇♀️ 5 7nanatsu8MEMO自分の世界観をキャラ化するタグに用いました「四季会」の小話(作者の二次創作)(??)です。鴨居 百(カモイ モモ)視点の交流をポチポチ書いていけたらな...というあれこれ。鴨居百の百物語 夏代秋市朗との邂逅 思えば、俺が四季会に引きずり込まれたのは五年前のこの時期だった。 ホストの黒服のバイトしてたら突然ガサが入って、サツに見つかる前にと死に物狂いで従業員名簿と就労契約書をカバンに詰めて逃げた。 金庫に金しか入れない不用心な店長のお陰で書類が突っ込まれている引き出しは俺でも触れたし、フロアでサツと店長が言い合っている僅かな時間さえあれば充分だった。 バイト先のバックにヤクザがついてる事はとっくに気付いていたし、親と縁を切った家無しプー太郎だったから、とにかく生きなければと必死になっていた。サツに掴まれば今までやって来たヤクザの下請けバイトが明るみに出る。前科者になるよりも、ヤクザの報復が恐ろしかった。 4022 1